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土用中の手術・治療は要注意!
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    JUGEMテーマ:漢方

     

    43歳の痩せ型の女性の方の症例をご紹介致します。

     

    2017年2月3日(金曜日)

    他店より電話があり、「今お客様が店頭に来られていらっしゃるのですが、症状をお聞ききしましたが症状が激しく病院でも治らない方で難しいので、先生お願いできませんか。」ということでした。お客様のお名前をお聞きすると、私も今まで何度か接客したことのある方で、顔も体格も分かる方でした。

     

    スタッフ経由で大方の状態を聞いてみると、

    年末から歯茎が腫れて、歯科で治療し、抗生物質(セフゾンなど)や鎮痛剤(ロキソニンなど)も服用していてもだんだん歯茎が腫れてきて、手に負えなくなってきて歯科医にも「もううちでは対応できない」とさじを投げられてしまった。他の歯科医院(2院ほど)にも受診したが、全く良くならず、薬も効かないし、だんだんひどくなってきたとのことでした。

     

    ご本人さんに電話を代わってもらい問診してみると、

    ●治療自体は抜歯ではなく、歯を治療し歯に物を被せて、それを取ってもらったのがちょうど1週間程前で1月25・26日くらい。この頃に特に腫れて口が開かない、もちろん噛めなくなってしまった

    ●患部を触ると熱い、夜も眠れない

    ●ロキソニン飲んでも効かない

    ●数日前に少し膿が出て、ほんの少し楽だった

    ●熱(体の体温)はロキソニン飲んでいるのであるのか無いのかは分からない(微熱がその前くらいから出ていた)

    ●ここ1週間ほどは柔らかいものしか食べられない、少量しか食べられない(ウイダーインゼリーやおかゆを食べている)

     

    ここまで聞いて、この方の症状は年末からもう1ヶ月から2ヶ月ほどになります。うまくしゃべれず、口も開かない状態で、病院の抗生物質や鎮痛剤を飲んでいても治まってこない、1週間前から特に激しく悪化しきちんとした食事も食べられておりません。1週間前というと土用の真ん中です。土用が1月17日から2月3日ですから、そのちょうど真ん中、つまり土用の土の気、肉への熱のこもり方も一番激しい時です。口は、胃であり、肌肉(きにく)に当たります。歯ぐきは肌肉であり、脾胃の状態が反映される場所です。土用の一番土の気が旺(おう)する1月25・26日から激しくなっていることからも、やはり自然の摂理、自然の中に人間は生かされていることを改めて再認識させられました。

     

    土用は、土の気、脾胃の気が旺している、つまり力を持って頑張る季節です。土は、土台になり、真ん中であり、万物の帰するところ、つまり伝えるところがない大元です。その土台が頑張っている時、無理がかかりやすい時に、体を疲れさせるような慣れない土いじりや運動、過労、暴飲暴食、そして手術や体にメスを入れること(歯の治療もこれに当たります)は、体の大元を損なわせ病気や症状の悪化や回復を遠ざける事につながっていきます。最悪の結果にもつながることも多いと聞いております。できる限り土用中の手術や検査(肉を傷つけるような検査)は避けるべきです。症状が落ち着いている方でも、土用中は地面である土の気が盛んですから、症状がぶり返しやすくなります。

     

    この方の今の症状は、この土用中の影響と、年末からの無理疲れで歯ぐきの肌肉に熱がこもっているのです。

    ●手足の冷え→なし

    ●寒気→以前はあったが今は無い

    肌肉の熱を下す大黄の処方を考え、1週間ほど食事がきちんと取れてませんから、胃の不和(ふわ:正常に整っていない状態)を整える下し薬、調胃承気湯(ちょういしょうきとう)を1日分処方。その日のうちに3回飲んで、明日にまたご連絡くださいとお伝え致しました。

     

    2月4日 

    「昨日午後1回、夕方1回、寝る前と飲んで、夜中にお腹が痛くなって下痢しました。でも少し口開くようになりました。」

    最初の激しい熱感は調胃承気湯で取れた感じでした。ただ下痢して腹痛も出てきましたから、もう調胃承気湯などの大黄(だいおう)の処方はいりません。

    四逆散(しぎゃくさん) おもゆ 2日分処方。

     

    2月6日

    「2月4・5日と飲んで、5日の夜にお腹が痛くなり下痢しました。今日はまだ何も飲んでいません。でも大分口も開くようになりました。」

    程度をお聞きすると、最初が10とすると今は5くらいになったとのことでした。3日で半分になれば上出来です。今までずっと悪いままで病院の手当も効かないほどの状態が改善に動いているのは、漢方薬が効いている証拠です。

    ここで再度問診、

    ●生理前でもうすぐ生理が来る

    ●調胃承気湯、四逆散で腹痛と下痢が起きた

    ●年末からの病の本となっている疲れがある

    ●元々やせ形の体型で、ここ1週間きちんとした食事が取れていない

    これらのことを考慮して、血を補い、疲れを取り、お腹を守り、歯ぐきである肌肉(脾胃)を補う 当帰建中湯加阿膠地黄湯を食前に、四逆散を食後に 2日分ずつ処方致しました。もちろん食事の栄養の補いであるコンクレバンはきちんと飲むようにお伝え致しました。

     

    2月9日

    ちょうど他店に行ったときに偶然お会いすることが出来て、症状をお聞きすると10が3くらいになり、もう痛み止めも飲まなくても大丈夫になり、歯ぐきは全然気にされていないようでした(笑)もちろん下痢や腹痛は起こっていないようでした。

     

    ご本人様は漢方薬が効いている実感はなく、自然に治ったような感覚をもたれておりました。しかし1ヶ月以上も症状が改善せず、3か所の歯科医院からの抗生物質や鎮痛剤などの効果も出ず、治療の仕様がないとさじを投げられ、夜も寝れず口も開けなかった状態が、1週間以内で気にもならないくらいまで回復できているという事は、必ず漢方薬は効いております。

     

    全て病気を治していくのはその方自身です。養生したり、色々治療しても治ってこない時、そういう時に病の根本を捉え自分自身で治していけるようにバランスを整えてあげる、自分で自然に治していけるようにサポートしてあげる、そんな役割が漢方薬なのです。ですので、漢方薬が効いて自分自身で治していける時は、この方のように自然に治る感覚を持たれる方が非常に多くいらっしゃいます。無理やりではなく、ごくごく自然なのです。自然の本来自分に備わっている治していく力、これを正しく働かせるためのお薬、手助けが漢方薬の働きなのです。

     

    改めて勉強になりました(−ω−)/

     

     

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    | 漢方 | 14:50 | comments(0) | - |
    呉茱萸湯の効かない吐気・頭痛 苓桂味甘湯で治る
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      JUGEMテーマ:漢方

       

      2017年7月25日

       

      40代女性 胸の悪さ、少しムカムカする感じが治らないので何とかなりませんか、とご相談。

       

      問診していくと、

      ●夏の土用(7月19日〜8月6日)に入ってから症状が出始め、もう1週間ほど続いている(ガロールを飲んで様子を見ていた)

      ●食べられないことはないし、吐くまでもいかないが、ムカムカして胸が悪い

      ●今朝はむかつきがひどく、何も食べられず、朝から頭痛あり(後頭部)


      この方は、毎年湿気が溜まりやすい時期になると腰が重くなってきて、右腕が痺れてきて、麻杏薏甘湯(まきょうよっかんとう)を服用するとすぐ症状が取れる方です。今回も湿気が原因かと思い、麻杏薏甘湯は服用するも効かなかったとのことでした。

      ご本人様は思い当たることは特にないと言われますが、この時期ですから冷たい物が多く水気のものも多いだろうと思われます。

      吐気と頭痛、それが胃の冷えから来ているとなればまずは呉茱萸湯(ごしゅゆとう)です。しかし、頭痛の場所が胃経(こめかみ近辺)ではなく、後頭部の太陽膀胱系です。呉茱萸湯では取り切れない可能性がありましたが、胃や肺を冷やしている感じもありましたので、人間は治していく時には必ず陽気(ようき)が必要になります。体の土台である胃がしっかりして、体を温めて回復に動かしていく陽気が肺を中心に巡ってくることで身体も元気になってきます。漢方薬も良く効いてくるのです。胃が冷えて肺の陽気が弱ければ、効くものも効きません。まずは呉茱萸湯で症状が全て取れなくても、胃と肺を温めて戻してあげるだけでも、その後の処方が活きてきます。まず呉茱萸湯を1日分お出ししました。店頭で1回、30分後に1回服用して頂きました。

       

      お昼頃に再来店。

      まだ症状があり治っていないとのこと。

      再問診、

      ●首すじのこりあり

      ●肩こりあり

      ●手の痺れなし

      ●上半身だけカッーと熱い感じはある、下半身の冷えは無い(のぼせはないと言われる)

       

      頭痛の場所からも太陽膀胱系です。膀胱の親の臓は腎です。胃が弱り腎との調和が取れないと、腎気の突き上げが起こります。気衝(きしょう)と言います。この気の突き上げからの頭痛、吐気と考え、苓桂味甘湯(りょうけいみかんとう)を1日分処方。店頭で1包服用して頂き、お帰りになられました。

       

      後日ご様子を確認したところ、店頭で1包服用後、症状が軽減され自然にご飯が食べれました。夜には、朝ほどの胸やけのひどさはなくもう1包服用後、知らない間に気にならなくなっていました、26日にはもう治っていました、とのことでした。

       

       

      やはり場所は大事ですね(/ω\)

      勉強になりました(−ω−)/

       

       

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      | 漢方 | 19:26 | comments(0) | - |
      造影剤後のムカムカ(吐気)が1週間続いている 
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        62歳女性の方の症例をご紹介致します。

         

        2017年(木運不及)8月5日(土曜日) ご来店。

         

        糖尿病の血糖コントロールがうまくできず、今ちょうど病院に入院していて、今日と明日と週末ということで一時帰宅できるようになったので店に寄れた。また月曜日から病院に戻り入院しないといけない。検査で造影剤を飲んでから、胸の辺りがムカムカする。もう1週間くらいになり全く治らず。なんとかなりませんか、とご相談。

         

        問診していくと、

        ●吐気はないがムカムカする

        ●食欲→流し込めば食べれなくは無い

        ●便→便秘ぎみ(元々)

        ●体格は良く、顔色は黒い

        ●肩こりやみぞおちのつかえ、みぞおちの堅さや痛み→無し

        ●舌→苔は無く薄赤色、乾いている感じはない

        ●冷え→なし

        ●口の渇きあり 水分は結構取っている

        ●尿→自分自身では変わりなし、きちんと出ているとのこと

        ●めまい、耳鳴り、頭痛などその他で気になる症状なし

         

         

        <考察>

        造影剤を飲んでから症状が出て1週間ほど治らない、ご本人様は造影剤のせいだとおっしゃっておりますが、1週間ずっと続いているということや、土用中に症状が出始めたこと、この方の体格や体質などを考慮すると、造影剤はきっかけになっただけのように感じました。土用中(7/19〜8/6)は脾胃(ひい)が旺(おう)します。つまり胃が力を持ちます。熱も胃にこもりやすくなります。この方の体質を考慮しながらみていくと、胃に熱が入ったことは間違いありません。胃に熱が入れば胃が乾きますので、胃の状態を反映する口も渇いてきます。ですので口渇があり水分をよく取るとおっしゃられております。胃の熱は血にも影響し、心の熱として舌も渇いてきますが、この方の場合水分を取っていらっしゃるので、その水分で乾きは潤い舌は乾燥はしておりません。

         

        さてこの方の病の根本はどこなのか・・・。漢方処方は状態や原因、その方の根本が捉えられれば自ずと出てきます。

         

        例えば、胃熱があり気がこもって下がらないために便が硬く出ない、気は下がれないから逆に上に上り、イライラや肩こり、のぼせ、頭痛吐気などの証がでる。消化器系その中心は胃ですがここの熱気をスッと下に降ろしてあげる、こういう場合は承気湯(しょうきとう)類などを使います。

        同じように胃に熱はあるが、熱よりも気が痞えてしまっている。そして胃よりも腸、もっと細かく言うと小腸に熱の本体がある。小腸の裏は心臓であり、血脈(けつみゃく:血液をめぐらす脈、循環器系)ですから、小腸の熱、血の熱、心の熱として、吐気や不眠、神経不安、胃腸症状や下痢(便秘もありますが)などの証が出てくると瀉心湯(しゃしんとう)類などを使います。

        はたまた、胃には熱があるが、その熱が胃のすぐそばの横隔膜付近、つまり肝臓に中心を移してくると柴胡(さいこ)剤などを使います(虚熱の場合は、建中湯類や当帰剤です)。

         

        この方の場合は、承気湯類でも瀉心湯類でも、柴胡剤でも、建中湯類でも、当帰剤の状態でもありません。胃に熱があり水分を飲んで胃熱は飲んだ水により少しは冷まされているものの全ては取り切れずまだ胃熱はある状態です。胃の弱りもあるため、飲んだ水をきっちり捌ききれず胃の周りに水の停滞があるイメージです。それによりムカムカ感が1週間も続いていると考えました。

        金匱要略(きんきようりゃく)の痰飲咳嗽病(たんいんがいそうびょう)には水分の取り過ぎの病が載っていますが、その中の処方で五苓散(ごれいさん)が一番合うと思いました。五苓散を2日分処方致しました。

         

        8月9日 退院できましたとご来店

         

        ご様子をお聞きすると、1日分服用しただけで1週間続いていたムカムカが取れました!と言って頂けました。

         

         

        病・症状の根本をみること、本当に大切なことです♪

        今回も勉強になりました、ありがとうございました(/ω\)

         

         

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        | 漢方 | 14:18 | comments(0) | - |
        2017年 秋 体の働きやバランス 気をつけないといけないこと
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          JUGEMテーマ:漢方

           

          2017年の秋は本日8月7日からです。今日は立秋です。自然と共に体の働きやバランスも今日から秋の影響が出てきます。

           

          秋は肺・大腸・鼻・皮膚の働きが旺(おう)する期節です。旺するというのは、働きが活発になって力を持ってくるということです。逆に言うと無理もかかりやすく弱りやすいので負けないように頑張る期節とも言えます。この影響で、咳や痰などの呼吸器症状、大腸を中心とする食欲や便秘や下痢などの胃腸症状、アレルギーなどの鼻の症状や皮膚病などが出やすくなります。また肺大腸経が頑張っていますから、バランス的には肝臓や胆のう、筋肉や爪、目などの肝臓系の働きが抑えられやすくなります。

           

          今年は木運不及(もくうんふきゅう)の年(http://blog.tsurugayakkyoku.com/?eid=69)です。肝臓系の働きが一年を通して弱い年です。そしてさらに秋は上述したように肝臓系の働きが抑えられやすくなる時期なのです。肝臓系が弱い人、肝臓に無理をかけた生活をしている人は要注意です!

           

          もう少し詳しく見ていきますと、肝臓は血を蔵する場所です。血室(けっしつ)や血海(けっかい)とも表現され、血を貯めこむ豊富な部屋であることを意味しています。つまり、血の状態をよく反映します。血が弱い人、血の量が少ない人は今年の秋は注意です。男性よりは女性に特に症状は感じられやすいかもしれません。手術後や生理前後、産後の方も、筋肉のコリやひきつり、だるさ、疲労、目や自律神経症状(不眠やイライラなど)が出やすくなると思われます。大腸の筋肉の弱りと秋の大腸への負担からも、下痢や便秘などの症状も多くなると考えられます。冷たい物や暴飲暴食にも十分気をつけていきましょう。

          また「久行(きゅうぎょう)、筋を傷り肝を労す」と言い、働き過ぎ、学校やスポーツや趣味や遊びであっても、頑張り過ぎると肝臓を疲れさせ体調を崩してしまいます。長距離の移動も久行にあたりますから、体を休めること、睡眠時間の確保、日中の少しの休憩時間でも体を横にして目を閉じる時間をつくっていくなど、意識的に肝臓を休めるようにしましょう。

           

          肺は気を蔵する場所です。秋は肺が頑張る期節。皮膚にクーラーの風を当てたり、冷たい飲食物など真夏と同じ生活をしていると体を冷やし過ぎてしまい、陽気(ようき:体を温めたり元気に動かす気)が減り、帯状疱疹や蕁麻疹などの皮膚病や風邪を引いたり、アレルギー・鼻炎・蓄膿などの鼻の症状、下痢や便秘などの大腸症状、咳などの呼吸器疾患が現れやすくなってしまいます。

           

           

          前もっての予防養生が大切です。

           

          万が一、体調崩されてしまいました方はお気軽にツルガ薬局までご相談下さいませ(/ω\)

           

          いつもブログを読んでくださっている方々、ありがとうございます。

          お気軽にご意見ご感想書いてくださいネ(*ノωノ)

           

          シェアして頂けるとうれしいです(/ω\)

           

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          | 漢方 | 18:34 | comments(0) | - |
          いつの間にか呉茱萸湯(ごしゅゆとう)で調子悪くなっていた!
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            JUGEMテーマ:健康

            今回は病院で出されている漢方薬でのお客様の実体験をご紹介させて頂きます。

             

            何年も前から頭痛で病院へかかり、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)をずっと服用している現在57歳の女性の方

             

            最初は呉茱萸湯と川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん:コウブシ、センキュウ、キョウカツ、ケイガイ、ハッカ、ビャクシ、ボウフウ、カンゾウ、チャヨウ)を服用していて、1年ほど前から呉茱萸湯を1日2回でずっと服用しておられます。目的は頭痛です。

             

            先日の7月14日、病院から四逆散(しぎゃくさん)が6日で臨時処方されました。

            ご本人さんにお伺いすると、胃がシクシク痛むので病院へかかったら、医者から「胃カメラをするので、検査するまでの時間、熱かもしれないから四逆散で熱を取ってやると少しいいかもしれないので出しときますね。寝る前にいつもの呉茱萸湯を1回だけ飲んでおいてください。」と言われたとのことでした。あくまで、胃カメラまでのつなぎの役割で処方されたというのです。今の症状の原因やこの方自身の体の状態を捉えてきちんとした理論に基づいて処方されたわけではなかったことに対して、私は残念でなりませんでした。

             

            実際にその方に問診してみると

            ●最近胃がシクシク痛むようになった

            ●鼻の中に出来物が出来ている

            ●少し寝つきが悪い

            ●便秘気味で大草丸(たいそうがん:下剤)を飲んで出している

            ●体が熱く感じる

            ●言われると夜の寝つきも少し悪い気がする

            ●肩こりもあり(少陽胆経の肩井らへん)

            ●手の人指し指(親指側)の先の腫れがある

            ●頭痛も夜や、朝起きたときにこめかみらへんが痛む

            5分くらいの間でもこれだけの証が確認できました。

             

            呉茱萸湯は胃を温めます。胃が冷えていない方が呉茱萸湯を長く服用すれば熱がこもります。胃も痛みます。胃の熱は肺に上がります。肺の出口は鼻です。鼻の出来物も呉茱萸湯で胃と肺を温め過ぎたせいと考えられえます。しかも今は夏で心が力を持ち、血に熱を持ちやすい時期です。血に熱を持てば肺や大腸、鼻や皮膚の働きは抑えられます。もう少しすると夏の土用(7/19〜8/6)にも入り、胃熱がもっと盛んになる頃です。体の熱い感じも、夜眠りづらいのも胸に熱がこもれば起こります。便秘もそうです。手の人差指の親指側は、陽明大腸経(ようめいだいちょうけい)です。つまり大腸の熱で便秘もするし、指にも熱がこもり、腫れて痛くなっているのです。肩井(けんせい)らへんの肩こりは、この人の場合は肝臓や筋肉の熱のこもりでからです。無理に熱を入れているから筋肉にも熱がこもって巡りが悪くなっているのです。頭痛の場所も胃経です。熱のこもりで起きているように感じました。

             

            四逆散が合っていることと、呉茱萸湯は逆に今はいらないのではないかということを説明させて頂き、納得して頂きました。

             

             

            7月19日に病院へ受診、四逆散が38日分処方されました。

            ご様子をお聞きすると、すこぶる体調が良い!!とのことでした。

            ●胃の痛みが楽になった

            ●鼻の中の出来物も治った

            ●体の熱さも良くなり、寝つきも良くなった

            ●肩こりも楽

            ●指の腫れも治った

            ●頭痛も朝起こらなくなった

            ●便秘も大草丸は服用しているが、出る便の感じが良くなった

             

            全てが改善されておりました。医者からは呉茱萸湯を1回寝る前に飲むようには言われていたが、熱が原因だと自分でも気づけたので呉茱萸湯は飲んでいなかった。医者は呉茱萸湯に戻したい!?、また出したいみたいだったが残薬もあるので今回は四逆散のみ処方されたとのことでした。

             

            呉茱萸湯は温める方剤です。四逆散は冷やす方剤です。温め方、冷やし方、冷やす度合い、病の位置など、細かく言えばたくさんありますが、大きくいうと、呉茱萸湯と四逆散は寒熱が逆です。寒熱を間違えれば、上記のように調子の悪さがきっと出てきます。寒熱を見極めること、非常に大切ですね!勉強になりました(/ω\)

             

            因みに病院のお薬にはこの寒熱に作用するものはありません。漢方薬の1つの大きな魅力です。ご相談はお気軽にツルガ薬局までどうぞ♪

             

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            | 漢方 | 10:10 | comments(0) | - |
            抗ガン剤後の便秘 → 漢方薬で気持ちよく快便
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              JUGEMテーマ:漢方

               

              2017年7月 60代女性 乳がんの方のご相談です。

               

              1種類目の抗がん剤の点滴4回(4ヶ月)が終わり、2種類目の抗がん剤(点滴)をしている

              いつもは快便だが、抗がん剤したときが便が出なくなって、3〜4日でない。

              酸化マグネシウムを飲んでも出ない、調節して量を増やすとゆるくなる。

               

              抗がん剤の副作用軽減や免疫力を高めて陽気を補う目的の漢方薬や、体力が落ちないようにコンクレバンや瑞芝、ジャームコッカスなどの栄養剤はきちんと服用されている方です。抗がん剤以外の時は快便です。抗がん剤をしていても普段から漢方薬や栄養剤をきちんと補われている方なので、副作用もほとんどなく、食欲も落ちていません。ただ抗がん剤をした日から数日便が出ない事、これだけが悩みということで御相談を受けました。

               

              抗がん剤により交感神経が過敏になり腸内ぜん動運動低下、活性酸素発生に伴う腸内環境の悪化など様々なことが考えられますが、東洋医学的に漢方的に見れば、胃は食欲があり元気で力があり、抗がん剤の影響で熱がこもり腸内が乾いている状態に感じました。胃腸を潤し抗がん剤による熱を冷まし、便が元気に通じやすくなる漢方薬(脾約通便湯:ひやくつうべんとう)を3日分処方致しました。

               

              2日後ご来店

              「帰宅後1回服用して、翌日朝どっさりでた!!お昼にも便出た!非常に気持ちよく、スッキリしました!」と大変喜ばれました。次の抗ガン剤の時にも飲みたいので、持っておきたいと言われ5日分再度処方させて頂きました。

               

              抗がん剤によるダメージによる便秘ですので、下剤のように無理やり腸に働きかけて絞り出すようなことは良くありません。乾いて熱がこもり腸が動けない状態をただ助けてあげる、状態を捉えて自分で治していけるように添えてあげる働きが漢方薬です。ただ添えてあげるだけで、これほどの気持ちの良い便が出るというのは、この人自身の普段の食事や補いが良いということになります。

               

              勉強になりました(/ω\)

               

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              | 漢方 | 17:32 | comments(0) | - |
              白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう) その効き目神の如し
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                JUGEMテーマ:漢方

                 

                成長が少し遅く、寝返りはするが(ずりばいは少し)座ったり、立つことはまだできない5歳の男の子のことを書かせて頂きます。

                 

                食事はほぼ全て低栄養児用のミルクで、他の物を食べようとするとえずいてしまう。

                 

                2017年(木運不及)6月28日(水曜日)午後11時頃

                急に初めてのてんかんを起こし、救急で病院へ運ばれる。担当の医者から後から聞いた話では普通のてんかんならダイアップ坐剤などのてんかん薬で10〜20分で落ち着くのに、5〜6個も突っ込まないと治まらなかったみたいで、かつそれでも治まらず筋弛緩剤の注射をして、朝方の3〜4時頃ようやく落ちつく、そのあと1〜2日間集中治療室で治療。次てんかん発作が起こると止めれるかどうかわからない、自身の医者人生の中で一番程度の重いてんかん発作だったことを告げられる。後遺症も残る可能性のある事を告げられる。

                 

                親しか集中治療室には入ることはできないが、子供の様子を聞くと最初はチューブなど差し込まれていたが、チューブは外せるようになった。医者からはケイレンからの誤嚥性肺炎も少しあったため抗生剤も点滴の中に混ぜていることを告げられる。口の周りに白い泡みたいなものが見受けられた、唇も乾燥している、てんかんやケイレンは今は治まり、肺炎の心配があったため、人参湯の煎じ薬を親に渡す。ティッシュに含ませ口の所から数滴飲ませた。その日の夜には白い泡は無くなった。

                 

                 

                その後、様子も落ち着き集中治療室から通常病棟へ移り、約1週間入院。脳波やMRI、CTなどの検査を行う。ケイレンからの誤嚥性肺炎に対する抗生剤の点滴から、抗生剤(パセトシン)の内服薬に変更(細菌性炎症マーカーCRPは少し高いくらいで、血液検査の結果的にはNaや尿素窒素などの数字もいたって正常で脱水の可能性などもない)。てんかん発作が起こらないようにバルプロ酸シロップも1日2回服用。男の子本人は通常病棟に移ってからはすこぶる元気で、検査結果も特に特徴的な異常は見られず、心配された後遺症も見られなかった。

                 

                通常病棟では、肺中冷(肺を中心に温め陽気を回復させる)を目的に甘草乾姜湯(かんぞうかんきょうとう)をミルクに混ぜて服用してもらう。おしっこの出が悪く、オムツが濡れていない時や男の子の喉の渇きが激しい時は五苓散(ごれいさん)をミルクに混ぜてもらった。順調に回復し7月6日に無事退院。

                 

                さて、両親もその家族も、そして医者も誰もが思うことは、もう二度とてんかん発作を起こさせたくないということ。

                 

                一番大切な再発予防。病の原因、発病状態を考えるに、担当医も今までの経験や色々な治療方針のマニュアルなど調べてはくれるものの、やはりはっきりとは分からない様子。バルプロ酸も服用している方が良いとは言うが、服用していたら起こりませんとは言えない、と言われる。通常は風邪をひいていたとか、下痢していて体調が悪かったとか何かあるのだが、両親も思い当たることはないという。

                 

                てんかん発作を起こした6月28日、そしてその前の様子を細かく振り返ってみる。正直私も最初は分からなかったが、7月8日に出した白虎加人参湯で劇的に効いたことで、この子のてんかん発作の状態と原因の予測が出来ましたので、それをここに書きたいと思います。

                 

                6月27日(てんかん発作を起こす前日)

                 いたって元気、毎日お風呂に入れてあげれてないのだが、この日は父親と一緒にお風呂に入る。湯船は41℃くらいでいつも通りの温度。お風呂あがりはクーラーの効いた居間で(もちろん風が直で当たらないように、体が冷えないように速やかに着替えさせて十分配慮)いつも通りミルクを飲む。

                6月28日(てんかん発作を起こした日) 

                 この日もいたって元気。前日と同じように父親が体を洗い、一緒に湯船に浸かる。お風呂から上がったら、同じように居間でミルクを飲ます(21時〜22時頃)。23時頃に、ひきつってケイレンしているところを父親が発見。頭の場所のシーツはびっしょり大量に濡れていて(おそらく汗)、両足は冷たかった(ばんせき湯のような感じか…)。抱っこして呼びかけるも、白目で目が合わず、口も引きつり声も出ない状態。すぐに救急で病院へ。

                7月6日(退院日) 

                 入院中お風呂に入れてあげれていなかったので、約1週間ぶりに父親がお風呂にいれてあげる。いつも通り居間でミルクを飲み、そのまま就寝。その日の夜中ずっと「うーうー」うなるような、譫語(せんご:うわごと)のような状態になる。ミルクを欲しがり、飲んでも飲んでもずっとうなる。今までこのようにうなる時は、お腹がすいている時か、熱がある時、便が出ていない時。夜中からミルクを何度も飲みたがるもので与えているのだが、飲んでは吐き、飲んでは吐き苦しそう。五苓散はミルクに混ぜているという。小便は出ている。便は入院中は抗生剤服用のために泥便が出ていたが、退院後は服用していないためまだ出ていない。手足やおでこ熱く、汗もでる。以前も服用していた調胃承気湯(ちょういしょうきとう)をミルクに混ぜて少し落ち着く。

                 

                7月7日

                 この日はお風呂には入っていない。夜中も前日と同じようにうなり、とにかく喉が渇くのかミルクを欲しがり大量に飲む。小便はいつもの感じでは出ているが、それ以上に飲むので胃がパンパンで腹水のようになる。胃からお腹のあたりがパンパン。前日と同じように手足や顔も熱く、便は前日の調胃承気湯を飲んでもちょびっとしか出ていないとのことだった。

                7月8日

                 五苓散は飲ませているが、消渇(しょうかち:飲んでも飲んでも喉の渇きが治まらない)が止まないことから、大煩渇(だいはんかつ:ひどく悶え渇する状態)として白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)を考える。

                 

                ただここで、この子の状態を考えると、痙病(けいびょう:血が弱く筋肉が痩せてひきつる状態)が根本にあり、1歳の時には白朮附子湯(びゃくじゅつぶしとう)や、四逆加人参湯(しぎゃくかにんじんとう)で陽気を補っていたお子さんであった。白虎湯は、知母(ちも)石膏(せっこう)剤です。三陽の合病で使う処方、いわば表から裏まで全て熱の時にその熱を冷ますために使う処方です。もし内熱の無い人に使えば、状態を非常に悪くします。

                しかし、五苓散でも効いてこない、症状としては水逆(すいぎゃく:飲んだ水分を吐く)そのもので、普通なら効くはずです。譫語も調胃承気湯で以前は効いていたが、今回は効かない。手足や顔など触ると熱く表から裏まで熱がこもっている感じもする。渇して渇して、大煩渇がある。熱が体の内に極まってこもっているように見える。白虎湯の誤治(ごち:あやまった治療)には茯苓四逆湯を使います。白虎加人参湯は傷寒論・金匱要略の暍病(えつびょう)、つまり熱の極まりの病の所にあります。陽明病(ようめいびょう)の三陽の合病の条文ももう一度見ました。「・・腹満身重もって転側する能わず・・」この子はお腹がパンパンで、寝返りもうてない、まさしくこの状態、少量を朝一回ミルクに混ぜてもらい、午前中にもう一回、夕方にもう一回服用してもらいました。

                 

                夕方、母親から電話があり、「治りました――!!」と喜びの声をお聞きしました。2〜3回目で、喉の渇きも落ち着き、うなり・譫語も無くなり、機嫌よく笑うし、胃からお腹がパンパンだったのが、今は触っても何ともないとのことでした。

                 

                このことから考察すると・・・

                これまでもうなるように譫語することはあったが、入院中はずっと調子良かったものが、退院後に胃や肌肉に熱がこもってしまった、なぜなのか・・・、てんかん発作を起こした時もお風呂の後です。退院後も熱が胃と肌肉中心にこもって熱病になったのもお風呂の後からです。お風呂の状態を詳しくお聞きすると、シャワーがかかったり頭を洗う時も体がこわばり緊張したり、湯船に入ってしまえばリラックスしているみたいなのですが、お風呂から上がってもしばらくは体はポッポッと熱くなっていると。どなたでもお風呂上りは体はしばらく熱くなりますが、元々この子は、痙病、つまり血の力と筋肉量が少ないお子さんです。熱を運ぶのは血液であり、血液の養いを受けているのが筋肉です。筋肉は熱を産生する肝臓の状態が反映されます。普通の大人がちょうどいい温度(41℃くらい)であっても、この子に取っては湯船で温まった熱のやり場が無く(熱の受け皿である筋肉や血液・肝臓が弱いため)、内にこもってしまうのではないか、と考えました。てんかん発作のときも、熱のこもりにより陰陽が離れ、上に熱が上がり、足先は冷たくなり発作を起こしてしまった、退院後も熱が胃や肌肉にこもり白虎加人参湯のような暍病を起こしてしまったのではないかと感じました。そのことを母親にお伝えし、入浴方法をアドバイスいたしました。

                 

                 

                これからも一緒に経過を見ていきたいと思います。

                 

                 

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                | 漢方 | 10:47 | comments(0) | - |
                吐き下しが多くなってきました
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                  JUGEMテーマ:漢方

                   

                  こんにちは♪

                  少し前までは、咳が長引く方が多かった感じが致しますが、先週頃からは胃腸からくる吐き下しのご相談が増えて参りました。

                   

                  漢方的には、急な吐き下しは「霍乱病(かくらんびょう)」に分類され、私は五苓散(ごれいさん)、人参湯(にんじんとう)、桂枝人参湯(けいしにんじんとう)などを良く出します。

                   

                  今は夏ですから、心が旺(おう)します。旺するというのは力をもつ、頑張っているということです。そのため、肺大腸系の働きが抑えられ、気管支などの呼吸器疾患、つまり咳が長引いたり、大腸からの胃腸風邪や下痢、吐き下しが増えてくる時期なのです。

                   

                  また急に暑くなったり、冷え込んだり、クーラーや冷たい物、薄着など、寒暖の差が激しくなることでも霍乱病(急な吐き下し)が起こりやすくなります。

                   

                  ぜひこの季節は体を冷やし過ぎないように、冷たい物や水分系の取り過ぎに気をつけて養生なさってください。肺や大腸、皮膚や鼻の弱りの症状は出やすい時期ですから、元々弱い方はより一層注意して下さいね。

                   

                  最後に、OS1などの経口補水液をご購入される方が多くいらっしゃいますが、これらのものはあくまでも体液の補充、簡単にいえば水の補いです。大量の汗や下痢、嘔吐などにより体内の水分が不足して体内になかなか入っていかない時は少しずつ補給すると良いのですが、そこまで体液が出ていない時には不要です。また、誤解されている方が多いのですが、下痢止めや吐気止めの効果、体力を高めるよな栄養剤的なものではございません。あくまでも水分の補給です。

                  その時の状態を見極めて、体を楽にして回復を早めていく漢方薬や、免疫や体力を高めていく栄養剤などが必要なケースも多々あります。腸内に毒素があるなら「ミラノン」も必要になります。

                   

                  体調を崩された際には、お気軽にツルガ薬局までご相談下さい(/ω\)

                   

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                  | 漢方 | 10:31 | comments(0) | - |
                  3週間近く長引く咳
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                    JUGEMテーマ:漢方

                     

                    この時期は、咳が続いている方が多くいらっしゃいます。

                    季節的にも今は夏ですから、夏は「心(しん)が旺(おう)している(頑張っている)」時であり、そのために肺や呼吸器、大腸や皮膚や鼻などの働きが抑えつけられやすい時です。咳も出やすい季節と考えられます。

                     

                    50代の男性 咳が5月の初め頃から出だして、市販のリン酸ジヒドロコデインの入っている咳止めや、他にも何種類か咳止めを服用し続けるも治らず、病院でもお薬をもらって服用したが治らない。奥様が心配になりご来店され相談。

                    夜、別の部屋で寝ている奥様の目が覚めるほど激しく止まりにくい咳。初めの頃よりは良くなっているような気はするが、咳は日中も出るようで、最近は食欲も少し落ちてきて、体がだるいとのこと。

                    冷えは無し、それ以外の気になる症状はなし(奥様曰く)、下痢や喉の渇きなどは無し、肩こりや小便色濃いなどもなし、咳が出る時間帯も決まっていない、痰などは出ない、のぼせも無し

                     

                    咳を考えるに、処方的には様々な漢方薬があります。

                    傷寒論の太陽病には、発汗後や下した後の咳として麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)、桑白皮を加えれば五虎湯(ごことう)になります。虚の人には桂枝加厚朴杏仁湯(けいしかこうぼくきょうにんとう)から始まり、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)や麻黄湯(まおうとう)、小柴胡湯(しょうさいことう)、・・・・人参湯にも気逆(きぎゃく)からの咳がありますし、金匱要略(きんきようりゃく)の肺痿肺癰咳嗽上気病(はいいはいようがいそうじょうきびょう)や痰飲咳嗽病(たんいんがいそうびょう)、胸痺心痛短気病(きょうひしんつうたんきびょう)、婦人雑病にある半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)や水気病にある越婢湯など、色々な原因や状態に応じて処方が変わります。

                     

                     

                    さて、この方の場合は、普段はお丈夫な方のようですが、体が弱り寝ても回復できない虚労(きょろう)という状態です。虚労病では小建中湯(しょうけんちゅうとう)が身近な漢方処方ですが、よく労からくる咳には炙甘草湯(しゃかんぞうとう)を使います。人の体は弱ってくると、土台である脾胃(ひい:消化器系全体、中心は胃)がまず弱ります。胃が弱れば食欲も減りますし、体のだるさも感じます。喉や気管のところの通りが少し悪いような表現もおっしゃられたので、咽喉不利(いんこうふり)もあります。激しい咳があるので、肺の熱も少し取りたいですから石膏(せっこう)も必要です。

                    「大逆上気 咽喉不利 逆を止め気を下すもの 麦門冬湯(ばくもんどうとう) 之を主る」(肺痿肺癰咳嗽上気病11条)

                    「傷寒解後 虚羸(きょるい)少気(しょうき)気逆吐せんと欲する者 竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう) 之を主る」(差後労復病6条)

                    この二つの条文と、麦門冬湯と竹葉石膏湯の生薬の構成の違いは、大棗(たいそう)が竹葉(ちくよう)と石膏に代わっただけですので、これらを考慮して竹葉石膏湯を3日分お渡ししました。

                     

                    3日後に奥様がご来店されご様子をお聞きすると、服用後咳の回数や程度が楽になり、ご主人様がおっしゃられるには「もう治った!」と言われていたとご報告頂きました。

                     

                     

                    好きなビールや冷たい物に気をつけて養生していても、病院のお薬を服用してもなかなか治らないときには、ぜひ諦めずにツルガ薬局の漢方専門相談スタッフまでお気軽にご相談下さいませ♪

                     

                     

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                    | 漢方 | 17:03 | comments(0) | - |
                    妊婦さんの耳鳴り  苓桂味甘湯(りょうけいみかんとう)
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                      JUGEMテーマ:漢方

                       

                      2017年(木運不及)5月11日

                      32歳の妊婦さん(妊娠9ヶ月) 10日ほど前から左耳が耳鳴りのような感じで聞こえにくくなる、朝起きたときは治っているが10時頃から症状が出てそこから1日中ずっと症状が続いて気になる、時間帯や食事の前後、休みの日、気温などでの耳鳴りの変化はなし、10日ほど前から毎日起こる、耳に手を当ててマッサージしたり押さえていると少し聞こえるようになる、自分で思い当たることなし

                       

                      問診していくと、鼻水がよくでる、尿は透明ではないが薄く少量で回数は多い、食欲あり、寒気無し、首筋のコリはそこまで気にならない、喉の渇きなし、舌は赤色、のぼせなし、水分量をお聞きすると普通で常温のお茶を取っています、ジュースは飲んいませんとのことでした。

                       

                      鼻水は肺の水ですから、処理できない溢れた余分な水分があるはずです。具体的にお聞きしていくと、果物やアイスは食べるとのことでした(笑)まずは冷えて滞っている肺の水をさばいてあげることが必要です。肺が温まり肺の水が取れるだけで耳の気血の巡りもよくなり耳鳴りも取れる可能性がありますし、耳鳴りが変わらなければ次は肺の親である胃からの気血の突き上げによる耳のこもり(頭冒:ずぼう)でしょうから、それに効く漢方薬を出せばいいと考えました。まずは肺の冷えた水を取ることが先決です。

                       

                      そのことを説明し、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)2日分処方。

                      店頭で2包服用して頂き、45分後に2包また服用して、しばらくしてお電話くださいとお伝え致しました。

                      お電話では「耳の症状は変わらない。鼻水は止まりました。」とのことでした(尿の出はご自身では変わっていないとのことでした)。残り2包も服用するようにお伝えし、夕方に再来店して頂きました。

                       

                      苓桂味甘湯(りょうけいみかんとう) 5日分処方。

                       

                      5月12日 

                      ご様子をお聞きすると、「10日ほど前から毎日起こっていた耳鳴り・聞こえにくさは今日は出ていません。午後に少し症状が出てきそうな感じがあってすぐ服用したら、30分程ですぐ治まりました」と言って頂けました。

                       

                      この時期はどなたでも水はけが悪くなります。この方も冷たい物や水分を取っていないつもりでも、この方の今の状態にとっては負担になっていたのです。処理できない水が胃や肺に滞って、上に気が突き上げ、耳の辺りにこもれば耳鳴りが起きます。苓桂味甘湯でその上に突き上がった気衝(きしょう:気のつきあげ)を治してあげれば良いのです。

                       

                      金匱要略の痰飲咳嗽病(たんいんがいそうびょう)の38条から41条の流れに、苓桂味甘湯から苓甘姜味辛夏仁湯への流れが書かれております。

                      39条 苓桂味甘湯から桂枝を取り、乾姜細辛を加え調節 (苓甘姜味辛湯)

                      40条 半夏を加えた (苓甘姜味辛夏湯)

                      41条 杏仁を加えた (苓甘姜味辛夏仁湯)

                       

                      苓桂味甘湯の加減した処方が苓甘姜味辛夏仁湯です。この妊婦さんの場合も、苓甘姜味辛夏仁湯で鼻水を治し、この漢方薬では及ばない耳鳴りは苓桂味甘湯で治りました。傷寒論・金匱要略の条文の大切さを改めて再確認できました(-ω-)/

                       

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                      | 漢方 | 18:36 | comments(0) | - |
                      呼吸が入りにくい   越婢加半夏湯(えっぴかはんげとう) 
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                        JUGEMテーマ:漢方

                         

                        2017年(木運不及)5月8日 34歳女性 来店

                         

                        < 相談内容 >

                        5月3日くらいから特に息苦しい、呼吸入らない感じ有り、咳、ぜえぜえ喘鳴がする、痰も出る(透明)、痰が切れないので息しにくく咳が出る感じとのこと、日中は動くと息が上がり外ぼこりでも起こる、夕方から症状が静止時でも起こり夜しんどくて眠りづらい日が続く

                         

                        この方元々喘息の気があり、病院から処方されたタリオンやプランルカストを服用していて、ここ数日は発作時に使用するメプチンを吸入していた。

                        アドエアの吸入も以前は出されていたが、できる限り体に無理をかけたくないと最近は吸入していない。

                         

                        以前にも漢方薬を何度もお作りしている方で、残っていた小陥胸湯(しょうかんきょうとう)があったので服用していた。小陥胸湯を服用すればいつもは楽になるが、5月3日くらいからは一瞬楽になるだけで、すぐにゼイゼイ音が鳴る。夜も寝ているとしんどいから座る感じ。手元に合った小青竜湯も服用したが変化なし。

                         

                        < 考察・処方 >

                        聞いていると土用(4/17〜5/4)に入ってから調子が悪くなっているように感じました。ゴールデンウィークで実家に帰り、結構喉が渇くせいか水分も取っていたとのことでした。尿の状態をお聞きすると、色も濃いわけでは無く飲んでいる分はしっかり出ている、夕方から夜にかけてトイレは何回も行ってしっかり出る(寝ている間は1回も起きない)、むくみなども無い、胃のチャプチャプ感はなしでした。

                        基本、小陥胸湯で胸の熱が取れてきそうにも思うのですがあまり効いていません。熱よりも水が多いのかと考え、ある処方を考え、脈を触らせて頂きました。脈浮大だといいなぁと思い脈を診たのですが、逆に沈でした(笑)

                        でも状態は、「肺脹(はいちょう:私の解釈は肺や気管支・肺胞が張れている状態と取っています)」と考え、金匱要略(きんきようりゃく)の条文どおり、越婢加半夏湯(えっぴかはんげとう)に決めました。

                         

                        < 結果 >

                        5月4日 

                        「昨日すぐに1包服用しましたが、1包飲むだけで楽なことが実感できました。夕方1包、夕食前1包服用し、夜11時頃に犬の散歩で外出した時にまたゼエゼエしたので寝る前にもう1包服用しました。服用後はすぐに治まりきちんと寝れました。今朝起きた時にまたゼエゼエいってきたので1包服用しました。今は楽です。」とのことでした。

                        お話ししていると、昨日の夜ご飯くらいからトイレの1回の尿量が多く出るようになって驚いた、とおっしゃられておりました。肺の中の水が尿に抜けているのです。以前越婢加半夏湯を服用した他の方は汗として抜けていましたが、この方の場合は腎臓からおしっこから抜けたのですね。こういうことも傷寒論・金匱要略に書いてあります。条文通りですね。

                         

                        補足として、土用中は体内の水のさばきが抑えられるときですので、その残ってきた余分な水が肺に影響してこのような症状が出たと考えられます。

                         

                        勉強になりました(-ω-)/

                         

                         

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                        | 漢方 | 11:42 | comments(0) | - |
                        妊婦さんの頭痛 鼻水 
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                          JUGEMテーマ:漢方

                           

                          今日は、妊娠5〜6ヶ月の34歳の妊婦さんの症例をご紹介致します。

                           

                          日曜日、お子さんのバトミントン大会のため早朝4時起きでお弁当を作り、大会会場までの高速道路の往復の運転と夜18時頃までの審判などで、帰宅後ひどい頭痛がして起きられなくなってしまった。横になっていても痛くてしんどくて寝付けない、と旦那さんがご来店。

                          この妊婦さんは今までも何度も漢方薬をお作りしている方です。お電話で直接お話しして、痛む場所をお聞きすると側頭部から頭全体が痛むと言われました。会場は特段寒い場所ではなく、飲食物で身体を冷やした訳でもなく、ご自身では思い当たるはっきりとした原因はないとおっしゃられました。寒気や風邪のような他症状もありませんでした。

                           

                          以前からこの人は睡眠不足になると頭痛をよく起こし呉茱萸湯で楽になった経験があり、いつも常備しておられます。頭維(ずい)というツボがこめかみ近辺にありますが、ここは胃経(いけい:胃の状態が出る場所)です。この人の場合は睡眠不足で無理をすると陽気が減り、胃の陽気不足の影響で頭痛が出やすい体質です。また胃は体の土台にあたり、体が弱ることで胃も弱ります。呉茱萸湯で胃の土台に陽気を補うことは治していく上ではまず必要なことですので、家に残っている呉茱萸湯をまず服用するようにお伝えいたしました。もし良くならなかった場合は御連絡くださいとお伝え致しました。

                           

                          30分ほど経って旦那さんからお電話があり、「服用して30分くらい経ちましたが、あまり痛みが取れていないみたいでなかなか寝付けないみたいです。」とのことでした。原因を考えると、労しかありません。妊娠中に良く飲んで頂いている当帰建中湯加阿膠地黄(とうきけんちゅうとうかあきょうじおう)を飲んで頂くようにお伝え致しました。

                           

                          翌日ご本人さんが来店。「当帰建中湯加阿膠地黄1包服用後、知らない間に寝れました。起きたら頭痛も取れてました」とご報告頂きました。頭痛は治ったみたいなのですが、今朝から頭全体がボッーとして頭重感あり、首筋も重い感じ有り、問診すると寒気はないが暖かい所に行きたい感じ(浴室の暖房の中に入りたい感じ)あり、鼻水あり、鼻声、おしっこの出が悪いという証が出ておりました。

                           

                          表に陽気を入れて水をさばく桂姜棗草黄辛附湯(けいきょうそうそうおうしんぶとう)と苓桂味甘湯(りょうけいみかんとう)を

                          3包ずつ処方致しました。店頭でまず桂姜棗草黄辛附湯を1包服用して頂き、1時間以内にもう1包服用してご様子お電話で教えて下さいとお伝え致しました。

                          お昼頃にお電話があり、2包服用して寒気は止まり、それ以外の症状はまだあるとのことでした。苓桂味甘湯をすぐに服用して、1時間以内にもう1包服用して頂けるようにお伝え致しました。

                           

                          1時間ほどしてお電話があり、「尿の出も良くなり、頭、鼻水、首筋のこりも大変楽になりました」とご報告頂きました。

                           

                          体の状態を捉えることと、その漢方薬がどこにどのように作用するのか、この2つを理解したうえで漢方薬は処方していかないといけないですね♪改めて勉強になりました(-ω-)/

                           

                           

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                          | 漢方 | 19:40 | comments(0) | - |
                          首が回らない 肩と首のコリ
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                            JUGEMテーマ:漢方

                             

                            今日は私自身の体験を書かせて頂きたいと思います。

                             

                            先週の土曜日(2017.04.08)18時頃から翌日の漢方勉強会のために東京に向かいました。新幹線の中で少し首や肩に違和感が・・・、少し凝っているというか、重い感じがして少し痛みも感じました。ホテルに着く頃にははっきりとした肩こりがありました。翌朝、首と肩が痛くて、首が回らないほど痛みが出ていました。昨日、無理な姿勢を長時間続けたわけでもなく、新幹線の中では本は読んでましたがいつものことですし、これといって思い当たる原因がありません。普段から肩こりや首コリは滅多になりませんので、これは自分自身、ここ最近の疲れと季節(春は肝が旺する、木運不及)が原因かなぁと考えながら勉強会に出ました。講義を聞く時も、首が回らないのでなかなか大変でした(笑)

                            本当はすぐに漢方薬を飲めばよかったのですが、東京で勉強会で出張中ですし、まあ放っておけば治るかなぁと安易な気持ちで夜自宅に帰っても漢方薬は飲まず、湿布だけ貼って寝てしまいました。翌朝(月曜日)、全く良くなっていないことに後悔・・・。歩くだけでも首が痛い・・・、少し首の角度をかえることでも非常に痛み、日常動作にも影響が出てきました。

                             

                            すぐ漢方薬を飲もうと思い、処方を考えました。冷えを感じておりましたし、疲れと血虚(けっきょ)、緊張からくる首筋のコリには「柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)」と思い、1包服用いたしました。漢方薬はその状態に合っていれば美味しく感じますが、その1包目はそこまで美味しいとは正直感じませんでした。合っていないのかと不安にはなりましたが、とりあえず様子を見てみようと思い2時間後、症状の変化は無しです。もう一回分服用いたしました。しばらくして、少し首が回るような気がしました。

                            また2時間くらいしてもう1包服用いたしました。しばらくすると、かなり楽な事に気付きました。その日は3回しか飲んでいないのですが、症状は10→2くらいに改善しておりました。たった半日でほぼ治りました(笑)

                             

                            いつもお客様に説明していることなのですが、

                            『漢方薬はとにかく無理やりなことはしません。治る時も自然に治ります。自然に治していくので治っていくことに気付かない方が多いのです・・・』と、・・・まさしく自分自身で実感いたしました。病の原因とそれに対しての漢方処方が合ってさえいれば、必ず治ってきます。

                             

                            よくお客様から聞かれることなのですが「漢方薬って長く飲まないと効かないんですよね?」と・・・。

                            そんなことはないんですよ!1回で効きます!!

                            1回飲めば1回の効果は出ます。2回飲めば2回分の、3日飲めば3日分の効果はすぐ出ます!ただ、その方自身の実感のラインまで回復できないと、その方は変わらないとおっしゃられます。上記のように、私も1回服用しただけでは何も変わっていないように感じました。しかし本当は1回分でも効いているのです。実感できるほどの回復には足りなかっただけです。効いているけど実感できていないだけ、見えない所では回復に近づいているのです。2回分で、少し楽かもと実感のライン近くまで回復できているのです。3回分で首と肩がガチガチの症状も、ほぼ回復できているほど劇的に効いているのです。

                             

                            日曜日の夜は湿布を大量に首や肩に貼って寝ました。それでも翌朝症状はほぼ変わらなかったですが、漢方薬は本来人間が回復する夜の睡眠時でなくても上記のように回復していけることもあるほど、自然治癒力を高めるのです。改めて勉強になりました(-ω-)/

                             

                             

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                            | 漢方 | 16:38 | comments(0) | - |
                            肺非結核性抗酸菌症(はいひけっかくせいこうさんきんしょう) 治すために大切なこと
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                              JUGEMテーマ:漢方

                               

                              肺非結核性抗酸菌症(肺NTM症)をご存知でしょうか。

                               

                              結核菌も抗酸菌の1種なのですが、結核菌を除いた抗酸菌(30種類以上が存在)が原因となり咳や痰(血痰)、微熱や倦怠感などを伴う肺疾患で、特に最近中高年女性で顕著に増加しています。1975年に10万人に約1人であったのに対し、2014年には10万人で約15人にまで達しています。

                              原因の抗酸菌の中で、「マイコバクテリウム アビウム コンプレックス(MAC:マック)」が約90%を占めていると言われております。本来抗酸菌は、土壌や水、ほこりなどの自然界に多く存在しているので触れる機会は多いのですが、弱毒性のため昔は感染して症状が出てくることはほとんどありませんでした。もちろん人から人へ感染することはまずありません。

                              感染が確認されると病院ではリファンピシン・エタンブトール・クラリスロマイシンの3剤併用療法が基本となり、長期にわたって継続服用し菌が認められなくなった後さらに1年間継続服用する、と日米のガイドラインでは示されております。

                              これらのお薬の服用中は、味覚障害や胃腸障害が特に高齢者では多く見られますので注意が必要です。また白血球(免疫)や血小板(出血を止める働き)の減少、湿疹、視力障害などにも注意を払っていく必要があります。

                               

                              さて、病院での薬剤治療を上述致しましたが、副作用に気をつけながら長期にわたって服用していき、原因菌の抗酸菌を抑えていく処置になります。いつまで服用すればよいのか不安になられる方もいらっしゃいますし、自覚症状もほとんどない方もいらっしゃいます。飲む必要があるのかどうか、本当に治るのか、どうすれば良いのか、最近よく店頭で御相談を受けます。

                               

                              肺非結核性抗酸菌症で一番大切なことは、ご自身の肺の力を高めることです。本来原因の抗酸菌は、土や水、空気中にも存在する弱い菌です。その弱い菌に対して免疫力で治していけない状態が抗酸菌症などの感染症ですから、体全体の状態を良くして肺の力を高めて抵抗力を増していくことが何よりも大切になります。

                              なぜ中高年の女性の患者が増えているのか、それは男性と比べて女性は血が弱りやすい(血虚:けっきょ)からではないでしょうか。「血は気の母」ですから、血の力が弱れば陽気(体を温める働き)は減ります。「肺は気を蔵する」場所です。陽気の中心である肺や気管支、呼吸器系はその影響で冷えて抵抗力は下がります。体全体の状態を見ながら、その方自身の肺の力が高まるようにしていくことが抗酸菌症を治していく一番大切なポイントです。

                               

                              お悩みの方、お気軽にご相談下さいませ(/ω\)

                               

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                              | 漢方 | 13:52 | comments(0) | - |
                              目の痛み  〜 とうがらしを塗ったようなヒリヒリ感 〜
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                                JUGEMテーマ:漢方

                                 

                                症例をご紹介致します♪

                                 

                                 

                                2017年(木運不及)3月10日 44歳女性 痩せ型の方です。

                                 

                                3月くらいから目の痛みでてきた。充血しているわけではないがひどい時はちょうど唐辛子を塗ったような痛みがある。涙は出ない。よく聞くと目の中が痛むというよりは、目の周りの皮膚がヒリヒリするような痛みと表現される。両目の時もあれば右や左どちらかの場合もあり、毎日起こるわけではなく症状の無い時もある。今日は朝から痛みがある。本人は花粉症かと思い、病院へ受診されるもお薬の手当は無く、異常もなしと言われた。今まで花粉症にはなったことはないし、このような症状が出るのも初めて。熱や寒気、鼻水、肩こり、頭痛等、他の気になる症状は無し。

                                 

                                本人も原因・思い当たることがありませんし、特段変わったこともしておりません。この方は元々、四逆加人参湯(しぎゃくかにんじんとう)や当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)を服用しておられる方です。血が弱い方です。『血は気の母』と言われ、血が弱いと陽気、特に衛気(えき:外の表を守っている陽気)の働きも衰えます。つまり、表虚(ひょうきょ:外の皮膚が弱る)になりやすくなります。表虚になると、表の気の巡行がまばらのようになりますから、そうすると汗が漏れ出たり、皮膚が荒れてきたり、気が上に突き上げたり、様々な症状が出やすくなります。

                                今年は木運不及です。血を貯めこむ肝臓の働きが弱い年、つまり血も弱りやすい年です。さらに2/4〜4/16までは春で、肝臓が頑張っている季節、つまり血に無理がかかりやすい季節になります。そして、目は肝臓の窓口であり、陽気の集まる場所です。元々血が弱い方ですから、表にも十分陽気が巡らず、ヒリヒリ感は出やすくなります。以上から肝臓と表の弱りから来ていると考え、そのバランスを整える陰陽調節湯を処方しました。

                                 

                                3月13日 「3月10日に漢方薬をお昼1包飲んだら、スッーと痛みが引いていく感じがして、すぐに実感できました。3月12日お仕事でパソコン入力の後にまた少し痛みが出てきた(前ほどひどくはなかったが)が、再度漢方薬を服用したらその後痛みは出ておりません。」と喜んで頂きました。

                                 

                                パソコンで目を酷使すれば、血が傷られます。やはり状態の捉え方は間違っていませんでした。

                                東洋医学の考え方はやはり理にかなってますね。勉強になりました(-ω-)/

                                 

                                 

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                                | 漢方 | 13:07 | comments(0) | - |
                                慢性腎炎の女性 もう一人出産できました!
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                                  JUGEMテーマ:漢方

                                   

                                  症例をご紹介させて頂きます。

                                   

                                  タンパク尿、血尿、むくみ、異常な疲労感がある慢性腎炎の女性の方。

                                  医者からは「慢性腎炎一生治らない」と言われていて、もう一人子供が欲しいが医者からは難しいと言われてご相談に来られた方です。いつから症状出たのかをお聞きした時に「この子を産んでからです」とお答えになった瞬間から、産後病と分かりました。

                                   

                                  婦人産後病の内を補う漢方薬を10日分お出し致しました。

                                  10日分で「体重が軽くなって動ける、尿も違う感じがする」と言って頂きました。続けて服用して頂き、1か月後の病院での検査結果

                                  に、病院の医者が「どこか行ったの?」とびっくりされたほど、数値がすごく良くなり、何とすべて正常値になったとのことでした。その後、漢方薬の服用を続け、もう一人妊娠することができ、無時出産できて大変喜ばれました。

                                   

                                  症状や病気を治していくのは自分自身です。病院のお薬は治すものではありません。本来、身体は自分で正常に戻そう、治そうと頑張っていますから、病院の治療だけではなかなか治ってこない方は、治せるだけの準備が出来ていないか、他に何か治りにくくなる原因があるのです。諦めずに、自分自身で治していくために、少しでも漢方薬でお力添えして頂ければと思います。

                                   

                                   

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                                  | 漢方 | 09:51 | comments(0) | - |
                                  肩こり、首筋のコリ、頭ぼっーとする  桂枝加附子湯(けいしかぶしとう)
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                                    JUGEMテーマ:漢方

                                     

                                    明けましておめでとうございます。

                                     

                                    今日も症例をご紹介させて頂きます。

                                    40代女性、細身で色白、体冷えやすい方で、四逆加人参湯(しぎゃくかにんじんとう)を現在服用中の方。

                                    数日前に風邪をひいていた。寒い所へ行くと、右側の肩と首すじが凝る。頭も全体的にぼっーとする。暖かい所にいると起こらない、寒い所へ行くと症状が出る。

                                     

                                    様子をお伺いすると、それ以外の症状はなさそうです。もう単純に表の陽気が足りなくなって血行が悪くなり、こわばって凝ってくる。表に陽気が足りませんから、正常な気の発散ができないために、頭冒(ずぼう:帽子やヘルメットを頭に被せられているかのような症状、耳鳴りやめまい、目が見えにくい、難聴、頭痛、頭重などもこの変症として出ることがあります)が起こっているのだと感じました。

                                    本当は桂枝附子湯(けいしぶしとう)を考えたのですが、手持ちがなく桂枝加附子湯(けいしかぶしとう)を差し上げました。

                                     

                                    すぐに服用して頂き、30分程してご様子をお聞きすると、楽になりましたと言って頂けました。3日分処方致しました。

                                     

                                     

                                    本来体は、体表部が冷えてくると、冷えに負けないように体内の熱を体表部へ送ります。体内に血や陽気が十分にある方は、少しくらい寒い所へ行っても対抗できるのですが、この方の場合はその少しの血液や陽気の動きであっても、症状が出てしまうほど体内や体表部の陽気の余力が無いのです。それにより、筋肉はこわばり、皮膚の正常な発散は阻害されて内にこもるのです。もっともっと体力づくりをしていけると、こういう症状は起こりにくくなるはずです。

                                     

                                     

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                                    | 漢方 | 13:45 | comments(0) | - |
                                    漢方薬をお出しする上で一番大切なこと 〜葛根湯や麻黄湯でも汗が出ない〜
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                                      JUGEMテーマ:漢方

                                       

                                      前回の記事で、麻黄湯(まおうとう)でも汗が出ないほど皮膚の裏に熱がこもって毛穴が閉じている時は大青竜湯(だいせいりゅうとう)、と書かせて頂きましたが、麻黄湯で汗が出なかったら全て大青竜湯ということではありませんので、ご注意くださいね!

                                       

                                      例えば、荒木性次先生(朴庵先生)のお作りになられた新古方薬嚢用(しんこほうやくのう)に書いてある症例を紹介させて頂きますと、

                                      「男子 風邪にて発熱数日、大青竜湯や麻黄湯などを服して汗が出でず悪寒が甚だしい、この方に桂枝湯(けいしとう)を与えて、大いに汗が出て治った者あり」

                                       

                                      麻黄湯で汗が出ない時は、桂枝湯で汗が出る場合が実際にはあるのです。これだけ見ると、麻黄湯や大青竜湯よりも桂枝湯の方が汗を出させる作用が強いのでは、と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

                                       

                                      本来、桂枝湯というのは解肌(げき)の薬です。簡単に表現すると、皮膚に力が無くムラがある状態、皮膚がもつれている状態を整えていくお薬です。表(ひょう)に陽気(ようき)を与えて表のバランスを良くして治していく働きがあります。例えば、手術や生理後の方、普段から血液に力が無い方、血液に余力が無い方は、表(ひょう)が弱りやすくなります。そういう方の表の陽気を与える目的で桂枝湯を使うのですが・・・、なかなか知らない方が読んで分かって頂けるように書くのは難しいですね(笑)

                                      桂枝湯は表を整えますので、葛根湯や麻黄湯、大青竜湯のように麻黄(まおう)は入っておりませんので、毛穴を広げて発汗させる働きは後者に比べてやさしいと捉えてもらって結構です。

                                      では荒木先生の症例のケース、発汗作用は麻黄湯などよりもやさしい桂枝湯が、なぜ麻黄湯でも汗が出なかった人に桂枝湯で汗が出て治ったのか…、疑問に思われる方も多いはずです。それが、人の体の面白いところですね。ぜひぜひ、考えてみて下さい。

                                       

                                      一番今回お伝えしたかったことは、漢方薬や漢方理論は、パターンやマニュアルみたいなものはないということなのです。

                                      風邪イコール葛根湯、麻黄湯で汗出ない場合は全て大青竜湯、この病名や症状なら誰でもこの漢方薬、ということでは決してありません。人それぞれ顔が違うように、たとえ同じ症状や病名であっても、原因や体の状態、病の深さや流れ方、経過、体質、それこそ陰陽虚実寒熱(いんようきょじつかんねつ)をきちんと捉えて漢方薬は選ばなければなりません。その方自身が治していきやすいように漢方薬でソッと添えてあげる、手助けしてあげる、整えてあげる、漢方薬とは本来はそういうものだと思っております。

                                       

                                      「原因を探り、状態を捉え、病の根本を診る」

                                      漢方薬をお出しする上で非常に大切なことだと思います♪

                                       

                                       

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                                      | 漢方 | 09:54 | comments(0) | - |
                                      大青竜湯(だいせいりゅうとう) 〜 麻黄湯(まおうとう)でも汗が出ない 〜
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                                        JUGEMテーマ:漢方

                                         

                                        先日、スタッフが風邪をひいてしまった時の話です。

                                         

                                        夕方頃、接客をしていたあるスタッフが急に寒気を訴え、漢方薬を作ることになりました。先日も書きましたが、風邪は風(ふう)の邪(じゃ)で、体表部から入ります。病が浅く表面にある時は、一般的に汗をかいて治していきます。汗を出させる漢方薬は、たくさんあります。桂枝湯(けいしとう)に始まり、葛根湯、麻黄湯、大青竜湯、桂麻各半湯(けいまかくはんとう)などは一般的な発汗剤ですが、病の位置や体の虚実寒熱によっては柴胡剤(さいこざい)や附子剤(ぶし)、風湿剤(ふうしゅうざい)など、たくさんあります。その方の状態をきちんと捉えて、処方を決めていくことが何よりも大切になります。

                                         

                                         

                                        様子を伺うと、汗は出ておりません。インフルエンザも流行っていますし、風邪の引きはじめということと、その方の状態を考慮して、麻黄湯を服用するようにお伝えいたしました。店頭で1包服用し、30分から1時間後に様子をお伺いしたところ、汗は出ておりませんでした(本来は温かく覆って、体を横にして休めることが大切です)。

                                         

                                        翌日経過・様子を聞くと、

                                        『 帰宅時に麻黄湯1包、寝る前にもう1包服用してから、布団乾燥機でお布団を温め、ちゃんちゃんこを着て、靴下を二枚履いてとにかく汗が出やすいように体を温めた。しかし、一向に汗は出ずサラッとしていて、だんだん頭も脈打つ感じ(頭痛)と動悸がしてきて爆発しそうな感じになって、足とかも熱くて布団から出したい感じになったので、熱を測ると39度あった。

                                        麻黄湯をもう1包追加して飲み、冷えピタをおでこに張って再度お布団に入ると、ようやく膝の後ろ辺りと背中にうっすらと少しだけ出た感じがして眠れた。

                                        朝起きて熱を測ると平熱になっていた。 』とのことでした。

                                         

                                        この経過・状態を聞いたとき、麻黄湯を大青竜湯に変えて追加して服用できれば、もっと治りやすかったかなと感じました。麻黄湯を服用しても汗が出ず、表に熱がこもり、煩躁(はんそう:わずらわしくさわがしくもだえる)が出ております。ひどい人だと痛みや疼き重い感じも出ます。本来、汗をかくときは、血の熱が皮膚に集まり皮膚が熱くなり、毛穴が開いて熱と水が汗として外に出ます。大青竜湯の状態は、皮膚の裏に熱が集まっているのですが、熱の寄りが強いために毛穴がうまく開けない状態、麻黄湯の助けを借りても毛穴が開けない状態です。この表(ひょう)の裏の熱を石膏(せっこう)にて冷まして、多めの麻黄と、生姜や甘草、大棗、杏仁、桂枝などの働きで発散発汗力を増してあげなければ、正常な発汗が出来ないのです。

                                         

                                        このスタッフは治りをよくするためにブリルのお湯割りをどんどん飲んでいたお陰で、汗は出ませんでしたが、おしっこはたっぷり何回も(2時間おきくらい)行ったとのことでした。ブリルの働きで、体内の熱を外に出して治すことが出来たのです。

                                         

                                        改めて、ブリルの大切さと、大青竜湯の状態、勉強になりました(-ω-)/

                                         

                                         

                                         

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                                        | 漢方 | 14:27 | comments(0) | - |
                                        インフルエンザの異常行動を予防できる漢方薬
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                                          JUGEMテーマ:漢方

                                           

                                          先日に引き続き、インフルエンザについて書かせて頂きたいと思います。

                                          インフルエンザにかかると、病院でタミフルやリレンザ、イナビルなどが処方されますが、これらのお薬は全て「インフルエンザウイルスの増殖を抑える」働きです。効いている数時間だけ抑えているだけです。決して治すものではありません。先日も書かせて頂きましたように、治していくのは自身の免疫力以外にはございません。きちんと養生すること、自身の免疫力を高めて早く治せるようにしていくことが何より大切です。

                                           

                                          さて、インフルエンザのお薬でニュースにも取り上げられた異常行動(急に走り出したり、飛び込み、うわごと、幻覚、急な感情起伏など)については、現状はっきりとした原因は示されておりません。しかし、風邪やインフルエンザに罹った時の体の状態や生理機能、病がどこから入り、どのように体は反応して治していくのか、漢方理論で考えれば実はそう難しいことではありません。簡単に言ってしまえば、こもっているものをきちんと発散すれば、恐らく異常行動は出ません。

                                           

                                          先程も書きましたが、病院で処方されるインフルエンザ薬は、インフルエンザウイルスの増殖を一時的に抑えていくものです。一緒に処方される風邪薬や解熱剤なども、体温を上げる生理機能を抑えているだけです。全て一時的に抑えているだけなのです。抑えている間にきちんと自身の力で、汗や尿から中にこもっているものを出し切り、免疫力でウイルスをやっつけて回復できる人は治すことが出来ます。ただ、病が強かったり、自身の状態によっては、出し方が不十分になり、こもる場合があります。この時は注意が必要です。

                                           

                                          病院では、その症状に対してその場の数時間だけの抑える対処薬しか出ません。本来の汗や尿、免疫で治していく体の原理をあまり重要視していません。こもれば、異常行動を起こすのはごく当然です。漢方の教科書(傷寒論や金匱要略)にはきちんと書いてあります。病が出やすい方法で手助け・導いてあげることが、異常行動の予防になります。インフルエンザは風邪の一種ですので、風(ふう)の邪(じゃ)と書くように、体表部から入ります。病が浅く皮膚近辺にある時には、人間の体というのは一番病を追い出しやすい汗で治そうと致します。汗は、血の液です。体内の熱、血液の熱を水と一緒に毛穴を開いて外に出します。その時に表にとどまっている風邪の原因の邪を一緒に追い出していきます。この発散、発汗を手助していくことが、何よりも大切になるのです。


                                          私の家族はインフルエンザ・風邪になった時、漢方薬とブリルなどで治していきますが、大抵の方は病院を受診されます。インフルエンザの異常行動がご心配な方、そしてできる限り早く治したい方は、病院のお薬と一緒に飲める発汗を促す漢方薬をお作り致しますので、ぜひお気軽にツルガ薬局までご来店下さいませ。

                                           

                                           

                                           

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                                          | 漢方 | 13:04 | comments(0) | - |
                                          インフルエンザに漢方薬 〜引き始めにすぐに飲めば即効的に治ります〜
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                                            JUGEMテーマ:漢方

                                             

                                            インフルエンザが流行っております。処方箋も調剤しておりますので、インフルエンザの患者様も多くなってきているのが良く分かります。

                                             

                                            インフルエンザの予防に瑞芝(ずいし)1日1本をお勧めしておりますが、大変好評です。ぜひ職場や学校、ご家族でインフルエンザにどなたかがかかってしまった時に、うつりたくない、うつらせたくないという方々はツルガ薬局の瑞芝をご利用ください♪

                                             

                                            十分に睡眠をとり、体を冷やさないように、ストレスや過労、食事に気をつけ、手洗いうがいをしていても、インフルエンザにかかってしまう時はございます。かかってしまった時は、できる限り早く治療して体を休めると直ぐに治しこむことができます。ゾクゾクして、インフルエンザ(風邪)にかかってしまったかな…と思ったらすぐに服用して頂きたい即効性の漢方薬(風寒発汗湯)がございます。この風寒発汗湯を、ブリルの熱いお湯割りで服用して、温かく覆い休んで頂ければ、大抵すぐ治ります。

                                             

                                            ウイルスは放っておくと、どんどん増殖して症状は進行して治りにくくなります。1個のウイルスは24時間経つと、100万個にまで増殖すると言われております。ウイルスと戦い治していく力は、自身の免疫力以外にはありません。ウイルスが外に出やすいように、免疫が適切にスムーズに働けるように、漢方薬やドリンク剤を利用していきましょう。

                                             

                                             

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                                            | 漢方 | 14:03 | comments(0) | - |
                                            2017年は木運不及(もくうんふきゅう)の年
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                                              JUGEMテーマ:漢方

                                               

                                              2017年は、木運不及の年です。簡単に言うと「肝に関連した働きが弱まる年」ということになります。

                                              ここでいう「肝に関連した働き」とは、単に肝臓のことだけをさすのではなく、胆のうや、自律神経、筋肉、爪、目、風、春、東、酸、青緑、怒、木など、様々なことを現しています。その中でも、健康を考える上で関係のあることをいくつか書かせて頂きたいと思います。

                                               

                                              まず、「肝臓は血液を蔵するところ」です。つまり血液を貯蔵し、筋肉を養い体力の底上げをしております。その力が弱まりやすい年ということは、単純に血液が弱ることで出てくる症状、例えば貧血や白血病、ガン、リウマチ、筋委縮症などの血液や筋肉の病気が増えてくることが予想されます。2016年度は水運太過で、血管血液が押さえつけら弱りやすい年でした。それに引き続いて2017年も血の力が弱まる年ということで、より一層注意していかなければなりません。特に女性は元々男性よりも血液が弱りやすいですから、食事の面ではレバーやお肉、お魚、豆、卵などの良質のたんぱく質が不足しないようにしましょう。血液の原料のアミノ酸に、肝臓の働きを高める肝臓加水分解物が入っている「コンクレバン」が必要不可欠になる人も増えてくるのではないでしょうか。手術や出産後の回復も悪くなるかもしれません。生理のトラブル、不妊症、更年期障害も多くなると思われます。

                                               

                                              また肝臓は熱を産生する臓器です。体は冷えることで、筋肉もこわばり硬くなり凝ってきます。肩こり、頭痛、腰痛、足のつりなどの様々な痛みが出やすくなります。また冷えることで、免疫も低下し、風邪やガンにもなりやすくなります。低体温の方はより一層注意していく必要があります。

                                               

                                              肝臓が弱ることで、イライラしたり、理性や判断力が鈍ったり、ビクビク恐れやすい、話し方に力なくぎこちない、焦る、自律神経失調症や不眠など、精神的にも影響が出やすくなります。

                                               

                                              お酒の飲み過ぎ、暴飲暴食、偏食により、胆石や肝臓、目などの病気も増えてきます。

                                               

                                              「久行(きゅうぎょう)筋を傷り肝を労す」と言われ、出張が多い方や、スチュワーデス、睡眠不足や休み不足、過労気味の方は、より筋肉や肝臓に負担がかかります。無理しないように体を労わって下さい。

                                               

                                              梅干しやくろ酢、酢の物などの酸味の味を取り入れ、緑黄色野菜や魚などをたっぷりと、バランスよく食べるようにしましょう。わかめやひじきなどの海藻類や、ごま、レンコン、貝類、豆類などの食材も意識して食べて、腎臓を元気にすることで肝臓の働きを助けましょう。辛味のものや、パンや乳製品の取り過ぎには注意するようにしましょう。

                                               

                                              2017年も、皆様にとって素敵な年となりますように♪

                                               

                                               

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                                              | 漢方 | 13:26 | comments(0) | - |
                                              妊婦さんのつわり
                                              0

                                                JUGEMテーマ:漢方

                                                 

                                                久しぶりのブログ更新ですが、症例をご紹介させて頂きます。

                                                 

                                                ■2016年10月3日

                                                3人目のお子様を妊娠中で、現在妊娠6〜7週目、妊娠が分かった頃くらいからつわりあり(1人目・2人目の時もひどかった)。4週目くらいから軽く吐気あり、最初おにぎりなど食べれていたが、徐々に水やお茶も飲むのが気持ち悪くなり、サイダーやアイスなどしか食べられなくなってきた。(ここ2週間くらい前から)病院へ行くも何にも出してくれず、来店相談。

                                                 

                                                その他の問診をすると、汗は出ない、ジワッとも出ない、「クーラーの風邪嫌な感じしないですか?寒気は?」と聞くと、少し寒気するような感じはするとのこと。

                                                 

                                                もうここまで聞けば、バッチリです。

                                                妊娠初期は、表の陽気がお腹の赤ちゃんを養うために少し引っ張られますので、表の陽気が一時的に不足気味になります。それにより気の巡りも悪くなり、気が突き上がるようになってきます。これを衝逆(しょうぎゃく)と言います。この一つの症状がつわりです。ですので、表の足らなくなった陽気を補い、表を整えていく処方が合うと言うことになります。その証拠に、少し寒気を感じていました。この方のように元々お丈夫な方は感じない方も多いのですが、今回のように再度問いかけることによって微かに体調変化を表現してくれることもあります(少し寒気感じる)。

                                                 

                                                妊娠初期の表の陽気補う漢方薬 3日分 処方致しました。

                                                 

                                                ■2016年10月4日

                                                 「すごく楽になりました」と喜びのご報告頂きました。昨日店頭で一回、寝る前もう一回、今朝とお昼に一回服用し、ご飯食べられるようになり、なんとお肉も食べられたとのことでした。

                                                 

                                                ■2016年10月6日 同じ漢方薬 継続購入

                                                 

                                                 

                                                金匱要略(きんきようりゃく)には、このつわりのことも、妊娠中に常に服用していくと良い漢方薬も記載されております。

                                                妊娠前・妊娠中・妊娠後の体作りや症状のお悩みがございましたら、お気軽に何なりとご相談下さいませ♪

                                                 

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                                                | 漢方 | 13:54 | comments(0) | - |
                                                胸が苦しく、息が入らない、不安感あり 〜 漢方処方の考え方 〜
                                                0
                                                  JUGEMテーマ:漢方


                                                  今日も症例をご紹介させて頂きます。

                                                  36歳男性
                                                  主訴:胸が苦しく、うまく息が入らない感じがする、自分で運転する車の中などで不安感が出たり、うまく息が入らないためか咳き込むことあり、症状は夜ひどくなる時多い、夜中に寝れずに座って息することあり(倚息:いそく)、こういう症状は1年くらい前から起こり、なったり治ったりを繰り返している、タバコは吸う、冷たい物は好きで年中取っている、夏は毎日症状出る、車で遠出した時や冷たい物を多く取った次の日に症状出ている感じはする。診療所にいくと、タバコからくる不安症と言われお薬が1種類出たが、服用しても効かない。

                                                  この方は、頭痛もよく起こり呉茱萸湯(ごしゅゆとう)で治る方です。今回は、家にあった呉茱萸湯、五苓散(ごれいさん)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)などは飲んだが、小青竜湯は飲むと少し楽にはなったが、症状は取れないとのことでした。

                                                  さて、どう考えるかなのですが、元々この方は冷たい物がお好きで、呉茱萸湯が良く合う方です。呉茱萸湯は、胃と肺を温める漢方薬です。症状は、夏場や冷たい物が多くなるとひどくなるように見えました。夏は外気温が高いために内臓の熱を体表部の皮膚に寄せて、汗として熱を放散しようとする季節です。一年の中で一番内臓の温度は低い時です。小青竜湯を飲んで少しい感じがすると言うのは、胃と肺に冷えがあるということです。小青竜湯は胃内(心下)を温めて水気(すいき)を去り、同時に肺や皮膚を温めて表を整え(解し)ていきます。つまり、呉茱萸湯や小青竜湯では届かない、治ってこない冷えの状態があると言うことです。

                                                  息が入ってこない、うまく吸えないということは、酸素を取り込む肺胞がうまく伸びることが出来ていないと言うことです。伸びる広がると言うのは、陽気の働きです。陽気は温める気でもあります。冷たい物で内臓、特に胃が冷やされ、気を蔵する肺の陽気も減ったのです。酸素は陽です。肺が冷えていることで陽を取り込めなくなってしまっているので、息苦しくうまく息が入らないように感じるのです。肺中冷(はいちゅうれい)、つまり肺が冷えた時の陽気を復する漢方薬、甘草乾姜湯(かんぞうかんきょうとう)が必要です。

                                                  また、この方は不安感も出ています。この方の不安・恐怖感は、胃や肺の影響を受けた腎の感情です。
                                                  甘草乾姜湯に茯苓(ぶくりょう)と白朮(びゃくじゅつ)を入れると苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)になります。甘草乾姜湯の陽気を復して温める力を、肺中心ではなく腎中心に持って行った漢方薬になるのです。人間は、腎が冷えることで、腎の恐怖感やパニック、自殺願望などが出てくる場合があります。胃を中心に温め、腎の働きも整えてあげる必要があるのです。

                                                  もう一つ、金匱要略(きんきようりゃく)の胸痺(きょうひ)の病に載っている条文が浮かびました。
                                                  「胸痺(きょうひ) 心中痞(しんちゅうひ) 留気(りゅうき)結(むす)ぼれて胸にあり 胸満(きょうまん)脇下(きょうか)心(しん)を逆搶(ぎゃくそう)するは・・・ 」
                                                  胸痺というのは、胸中の活気(かっき:陽気や熱気)衰え、気血の巡りが悪くなって、痛み痺れる病です。留気は字のごとく、気が留まってしまうのです。留まり、結ぼれてしまう、それにより、胸つまり肺や心臓らへんが張ったり、苦しくなったり、痛くなったりするのです。まさしく、この方の状態を現していると思いました。人によっては心臓病のような症状を訴える人もいます。ここに載っている処方は、人参湯(にんじんとう)です。甘草乾姜湯に、白朮と人参を入れた処方です。上記の苓姜朮甘湯の茯苓を人参に変えた処方とも表現できます。上記の肺中冷の甘草乾姜湯の働く場所を、胃にグッと寄せた処方とも表現できます。病の本は、冷えた物の取り過ぎによる胃の冷えです。そこからの、肺、腎への影響による、呼吸、不安感と捉え、人参湯3日分差し上げました。

                                                  1包服用して、その日ぐっすり眠れて楽なことが実感でき、翌日2包服用し、不安感も呼吸も楽になり、1週間以上経ちましたが、症状も無くなり、落ち着いているとご報告を受けました。

                                                  漢方薬って本当にすごいですね!勉強になりました(-ω-)/

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                                                  | 漢方 | 13:02 | comments(0) | - |
                                                  昨日の続き 今度は三女が熱 〜桂枝人参湯(ケイシニンジントウ)1回で〜
                                                  0
                                                    JUGEMテーマ:漢方


                                                    昨日の続きになりますが、なんと今度は三女(2歳)が熱を出しました。機嫌が悪くおでこが熱いので測ってみると38度超えていました。昨日のこともありますので、桂枝人参湯(けいしにんじんとう)を1包飲ませて、妻が抱っこしてようやく寝かせました。

                                                    今朝、熱を測ると、平熱です(*ノωノ)
                                                    妻が、「桂枝人参湯って、こんなに熱下がるの?桂枝人参湯を飲ませて昨日抱っこしてぐずっていたけど、1時間くらいしておでこを触ったら、全然熱くなかった。寝たころには熱下がっていたかも・・・」と聞いてきました。
                                                    昨日も書きましたが、『漢方薬はピッタリ合えば、効き目神の如し』(/ω\)フフフ

                                                    ただ、なんで効いたのか、どう効いたのかが分からなければ、意味がありませんので、少し自分なりの解説をさせて頂きたいと思います。
                                                    桂枝人参湯は、人参湯に甘草1gと桂枝4gが加わったものです。人参湯は、胃中の虚冷(きょれい:弱って冷えている状態)に良い漢方薬です。甘草は、急迫(きゅうはく:緊張、つまり、さしせまるような症状)を緩和して、逆をめぐらします(正常に戻します)。桂枝は、表に陽気を与えて整えて、皮膚機能を正常に近づけます。(本当はもっと細かく詳しく色々と働きや違いを説明したいのですが、難しくなるので簡単にさせて頂きます。)

                                                    傷寒論(しょうかんろん)には、太陽病下扁36条に載っています。ここの条文にも書いてある通り、「表裏解せざる」状態を治す漢方薬が桂枝人参湯なのです。桂枝で表、人参湯で裏を、治していくというイメージです。

                                                    また、人参湯はいくつか傷寒論・金匱要略(きんきようりゃく)に出てきますが、その中の1つ、差後労復病(さごろうふくびょう)といって、病気が治ってから疲れてまた再発してしまったときのことが書かれているのですが、その5条では、「大きな病気の後、胃が冷えているために唾が良く出たり、スッキリさっぱりしないとき」人参湯を使うと書いてあります(正確には人参湯の丸剤の理中丸として載っていますが)。人間の中の土台的な役割は、脾胃(ひい)なのです。簡単に申しますと、胃です。病気など、体が弱りますと、土台である胃が弱ります。胃から陽気(ようき:元気、温める、動かすなどの働き)が減った時に、人参湯で温めて補ってあげると、回復が早いのです。

                                                    血が弱かったり、冷えていたり、体内の力に余裕がないと、表をめぐり外を守っている陽気が体内に入ろうとします。内に少しでも陽気を回そうとするためです。また、外の陽気が乏しくなっても内に余力がないため外に回してあげることが出来ません。つまり、表虚(ひょうきょ:表の陽気不足、表の弱り)が起こってしまうのです。

                                                    こういう方、こういう状態を考えていくと、桂枝人参湯がどうして効いたのかが分かってきます。治ってから聞いたことですが、三女も熱が出る前に、喉から耳の下らへんを手で押さえて痛いとぐずっていたらしく、これが裏症、胃の陽気不足を現していたのです。熱が出て表にも陽気が足りなくなり、条文の通り「表裏解せざる状態」になっていたので、そこを補う桂枝人参湯1包で直ぐ治せたのです。
                                                    もちろん、桂枝人参湯で補う状態かどうか、のど痛や熱が、この状態ののど痛や熱なのかどうかを見極めることは、なかなか難しいのですが・・・

                                                    今の時期は、冷たい物や水分結構取りますから、ぜひ皆さんも気を付けてくださいね♪

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                                                    | 漢方 | 10:13 | comments(0) | - |
                                                    神の如く効く 1分で実感 !!
                                                    0
                                                      JUGEMテーマ:漢方


                                                      うちの子供と妻の症例です。

                                                      長男(7歳 小学三年生)が3日前の6月7日午後から、急に熱が出て、学校を早退して帰ってきました。妻から電話で「何を飲ませればいい?」との電話が入りました。

                                                      症状は、汗が出ていない、高熱39度、手足の冷えは無し、とにかくのどが痛く腫れていて、気持ち悪い、原因思い当たることもなく急に起こり、のどの渇きや下痢などのその他の症状は無し。

                                                      のどが痛いと言っているので、のどは表と裏の境目です。吐気も基本は内の症状(裏症)です。裏にいく処方も考えましたが、まずは汗が出ていなくて急な高熱、風邪インフルエンザかなぁと考え、また吐気も麻黄湯の表症からくる(太陽陽明の合病など)ものもありますので、まずは麻黄湯を服用してもらうように伝えました。

                                                      数時間して、妻から再び電話がありました。妻自身も同じように、高熱、のど痛、体のだるさを訴え、動けないと・・・。
                                                      急いで帰ったところ、長男も床にうつ伏せに倒れ、気持ち悪いと唾をよく吐き出し、おでこもチリチリ、身のやり場がないように煩躁(はんそう)しています。妻もしんどそうに横になっています。・・・大変でした(笑)

                                                      その日は、妻にも長男にも麻黄湯を服用してもらいました。夜も寝苦しい感じが見えました。
                                                      翌日6月8日、長男も妻も症状は治っていません。長男の吐気は治っていましたが、のどの腫れ痛みがひどいらしく、つばも飲み込めないくらい、もちろん何も食べたくない、とりあえずしんどい、熱も38度を超えていました。汗が出たかの確認をすると、あまり出ていないという状態でしたので、表症が十分取りきれてないとも考え麻黄湯も考えましたが、寒気は無いにしろ足から下半身にかけて冷える、上は熱い、とのことでしたので、太陽から少陰(しょういん)に病が入ったと考え、真武湯(しんぶとう)を飲んでもらいました(小便近くない、口渇なし、身体をよこにしたがる)。少陰腎経(しょういんじんけい)は腎に関係し、下半身を養い舌本(ぜっぽん)、つまりのどにかかっています。下半身(特に足)の冷えとのど痛で真武湯に決めました。

                                                      夜仕事から戻り様子を確認すると、妻は寝ていました。長男は相変わらず、のどの腫れと痛みがすごく、熱もあります。顔を見ると左側の耳の下から首のリンパの辺りにかけて腫れています。おたふくかと思うくらい腫れて、のどの痛みを訴えます。長男は一度おたふくには罹ったことはあるのですが、偶然妻も同じような症状で高熱、のどの腫れ痛みを起こし、そしておたふくになったことはありませんので、おたふくなのか、それに似たウイルス感染なのか・・・。

                                                      長男は初日よりは良くなっているのか上体は起こしていましたが、食事も食べれる状態ではなく熱も高く、あまり回復はしていないように見えました。真武湯も違うのか・・・。長男に詳しく様子を聞いて会話をしようとすると、口から白い涎沫(えんばつ:泡の混じったつば)痰をしきりにティッシュに吐き出しています。そういえば、昨日帰った時からずっと痰を出していました。

                                                      そうかーーーー!!!
                                                      すぐに桂枝人参湯1包を長男の口に入れました。味はどう?と聞くと、苦いと言って台所にお茶を飲みに来ました。お茶を飲み、リビングへ戻り、数秒経って一言、「お父さん、のど痛み無くなったー!」と・・・。

                                                      自分も驚き、様子を確認しましたが、なんと涎沫も止まりました。唾は?と聞くと、「あ、もう出なくなった・・」と・・・。
                                                      漢方薬を服用してものの1分以内に、ひっきりなしに出ていた唾がとまり、おたふくかと思うほど腫れて痛がっていたのど痛が楽になったのです。
                                                      『漢方薬は完璧に合えば、その効き目神の如し』
                                                      その効き目に感動しました。すぐに夜ご飯も食べることができ、声も元気に、そしてよく動けるようになりました。

                                                      翌日6月9日、長男はのど痛もほぼなく、熱もなく、大事を取って学校は休みましたが、その日は平常通り元気になってくれました。
                                                      さて、妻の方は、朝起きてからも高熱、のど痛変わらず、頭痛(髪の毛を触られると頭皮が痛い、後頭部重痛い)、汗は夜出たが熱が下がらない、状態は変わっていないように感じました。ねちょっとした汗が出ていることから、黄耆(おうぎ)剤を使おうかとも考えたのですが、長男の昨晩の桂枝人参湯で治ったのを目の当たりにしていましたので、涎沫や吐気は無いにしろ、のどの激しい腫れと痛み、高熱、そして症状が出だした日も同じでしたので、まずは同じ桂枝人参湯を1包服用してもらい、私は仕事に行きました。服用して1〜2時間ほどでしょうか、妻から私に電話があり「喉がすごく楽!」と報告がありました。どんどん飲むように伝え、夜帰宅して様子を確認すると、熱もなく、のど痛も取れ、頭痛の程度もかなり軽減されていました。お昼にはのどの腫れ痛みが取れて食事も食べることができ、夕方にはお腹がグゥグゥとなるくらい回復したとのことでした。翌日には仕事に行けるほどまで回復できました。

                                                      脾胃(ひい)つまり胃腸が弱い人は、ちょっとしたことで脾胃の陽気不足を起こしてしまうことを改めて実感しました。
                                                      おたふくに見えるくらい喉の腫れ方が激しく痛みが強く、高熱も出て、熱が実(じっ)しているように見えても、表裏から陽気を入れないと治らない現実・・・、大変勉強になりました(-ω-)/


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                                                      | 漢方 | 14:01 | comments(0) | - |
                                                      急な左腕の重だるさ 〜桂姜棗草黄辛附湯(けいきょうそうそうおうしんぶとう)〜 たった1回分で治る
                                                      0
                                                        JUGEMテーマ:漢方

                                                        昨日あった症例をご紹介致します。

                                                        30代女性、夕方頃に来店 急に先程から左肩から腕、ひじにかけてだるくなり、重い。とにかく大変重だるく、手でさすりたくなるほど。自身では思い当たることはない。何かありませんかと御相談。

                                                        問診していくと、この方は元々はトイレが遠いが、最近は近いというか、回数が増えた(増えたと言っても頻尿などではない)。職場のクーラーが午後から入ったが、直風で当たってはいないが寒く感じる(職場のスタッフは大丈夫な温度が、自分は26度でも寒く感じる)、最近家庭の事情でストレス・無理疲れがある、そしてここ数ヶ月生理が止まっている、ここ数ヶ月で体重がかなり減った、食事量も減っている、などがありました。

                                                        さて、どう考えるかなのですが、この方は元々は丈夫で元気な方です。つまり、陽気(ようき)も元はしっかり十分ある方なのです。しかし、家庭の事情やストレスなどで陽気を使い過ぎてしまい、不足している状態なのです。陽気は、元気、温める、動かす、伸びる、広がる、エネルギー、活動するための気です。体表部に本来、きちんと十分な陽気があり、正常に巡っていれば、だる重さは感じません。陽気の温める力が弱っているので、外気温からのバリアも弱く寒く感じます。体表部の陽気が無くなってくると、肺が冷えて、腎膀胱系の働きを制御できなくなってきます。だからトイレも近くなります。また、人間を左右に分けると、左は陽気が主っていると言われています。陽気が乏しくなることで、陽気中心に守られている左に症状が出ています。

                                                        体表部に正常に陽気が巡っていることで、目も開きますし、耳も聞こえます、頭も働き思考集中もできるのです。このことを説明すると、「最近まぶたが重い、下がってくる、腫れぼったい感じがある」ということもおっしゃられました。まず、陽気を補うこと、特に体表部から陽気を補うことが必要と考えました。桂枝附子湯(けいしぶしとう)でもいいかなとは思いましたが、水と冷えのことも考え、桂姜棗草黄辛附湯(けいきょうそうそうおうしんぶとう)を店頭で服用して頂き、「また仕事が終わったら店に来ます」と職場に戻られました。

                                                        18時頃(漢方薬を服用して2時間くらい経っていたでしょうか)、再度ご来店。ご様子をお聞きすると、「あ、そういわれれば何ともないです。症状治りました。」と症状があったこと、治っていることにその場で気付かれました。症状は無くなりましたが、万が一のためにと3日分購入頂きました。


                                                        漢方薬はよく長期間続けないと効かないとイメージされている方が多いのですが、実際はこういう例もあるのです。1回分で治ることもあります。1回服用すれば1回の効果、1週間服用すれば1週間の効果、1ヶ月・1年服用すれば、1ヶ月・1年の効果が必ず出ております。必ずその働きは出ているのです。病が浅い時や、漢方薬で少し手助けをしてあげるだけで自分で戻せる方は、すぐに治ります。今回の方も、1回で症状は取れましたね、漢方薬って本当にすごいですね、勉強になりました(-ω-)/


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                                                        | 漢方 | 11:12 | comments(0) | - |
                                                        当帰貝母苦参丸(とうきばいもくじんがん)
                                                        0
                                                          JUGEMテーマ:漢方


                                                          先日、名古屋での漢方勉強会で、ある先生の体験談で貴重なお話をお聞きしましたのでご紹介させて頂きます。

                                                          肺に水が溜まり、心拍数が180回/分になり、緊急入院した男性の先生。導尿して1週間ほどで肺の水も取れてきて、管を抜き、さあ自分で小便を出そうとしたとき、小便が出なくなったと言うのです。1週間も導尿をしていたので、尿をため込んでいる膀胱が収縮して押し出すことを忘れてしまったのか、反応が低下してしまったのか、とにかくおしっこを出せなくなってしまったとのことで、苦しくなってしまいました。医者に言うとまた導尿するといわれるので、ほとほと困り、知り合いの先生に電話をされて相談されたのです。そこで、持ってきてもらい服用したのが、「当帰貝母苦参丸(とうきばいもくじんがん)」です。服用すると膀胱が収縮しだして、おしっこが気持ちよく出たとのことでした。1週間ほど続けられたみたいですが、今では自分の力でおしっこをきちんと出し切れるようにまで回復されたとのことでした。今回の件で、当帰貝母苦参丸は膀胱を引き締めて、正常な収縮をさせるということがよく分かりました、と教えて頂きました。

                                                          苦参(くじん)は気味:苦寒で、熱を去り爛(ただ)れを治す(新古方薬嚢用 荒木性次著より)です。苦味は陰気を補い、たるみを引き締め、収縮を正常にいたします。当帰は気味:甘温、血を温め、血を和し、内を調えます。貝母(ばいも)は気味:辛温、気を増して気のうっ滞を通じます。
                                                          導尿によってたるんでしまった膀胱を、苦参で引き締め、貝母で気を増し気を通じ、当帰で温めて整えたのです。勉強になりました(-ω-)/

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                                                          | 漢方 | 12:08 | comments(0) | - |
                                                          3ヶ月長引く膀胱炎 排尿痛
                                                          0
                                                            JUGEMテーマ:漢方


                                                            今日は、長引く膀胱炎でお悩みでしたご婦人の症例をご紹介させて頂きます。

                                                            2016年4月8日 97歳女性来店 

                                                            排尿痛があり、病院に受診し膀胱炎と言われ、抗生物質や抗菌剤(バクタやフロモックスまど)を数種類変えて2ヶ月ほど服用していたが、症状一向に良くならない。担当医も、ご高齢で他の服薬中のお薬との併用の観点からも、負担になってしまうとの理由で抗生剤も処方しなくなり、症状を訴えても何も処置してくれない。病院からは導尿するしかない、と言われた。おしっこをする前に痛んで、尿が出ている時も痛む。昨年の11月くらいにむくみがひどくなり、心臓にも無理がかかっているやら何やらで入院した。退院後から症状が出始め、ずっと治らず本当につらい。

                                                            この方、10年程前にうちで漢方薬を作ってもらったことを思い出し、藁にすがる思いでご来店。
                                                            詳しく問診すると、
                                                            ●尿の回数多い→多いが遠い時もある、15〜20分で行きたくなることもある、夜中何回も行く、娘さんが言うには日中は遠い時もある
                                                            ●耳は遠い
                                                            ●喉の渇き→ご本人は、よく水を飲めと医者から言われているので飲むようにしているとのこと(常温・温かい物)。飲んでいると尿量は増えて、痛み楽になる感じが少しあるかなぁという表現をされる。飲んでいないとトイレの回数も遠くなるとのこと。
                                                            ●尿の色→うすい、うすい黄色の時もある
                                                            ●尿の量→しょっちゅう行くので、そんなに出ない
                                                            ●併用薬→マグミット、タフマック、睡眠薬、ミヤBM、セレキノン、アムロジピン、タケプロン、リリカ、ハイペンなど服用中
                                                            ●食欲は有り(入院中は食欲落ちていた)

                                                            病院の先生からは、膀胱炎と言われ菌がいるとの説明で抗生剤などが処方されているようですが、ご高齢の方でこのような「長引く膀胱炎」で抗生剤が長期に処方されている方は、実は珍しくありません。ここからは私の独断的な考察になりますが、この方のような場合は、菌が原因となっている膀胱炎ではない場合が多いです。本来、菌が原因であれば、抗生剤服用中は、少しでも症状緩和が見られるはずです。抗生剤を服用しているのにも拘らず、3ヶ月近くも長期にわたり治らないというときは、もう抗生剤で治る膀胱炎の状態ではないのです。血が弱り、気が少し通じなくなり、陰部に熱がこもり爛(ただ)れて起こっているだけです。血を補い気を増し、熱を去り爛れを治す漢方薬を3日分差し上げました。

                                                            4月11日 来店
                                                            「楽になりました!!」と言って頂けました。排尿3〜4回くらいの中で1回くらいはまだ痛みはあるが、痛みが無く出ることが多くなった。排尿の最初だけが痛みあるだけで、後半楽。しかもこの痛みの程度も軽くなってきているとのこと。今まで3か月間毎回あった排尿痛のお陰でぐっすり寝れたことなかっただけに、たった3日でここまで改善できたことに感動。
                                                            同じ漢方薬を9日分差し上げました。

                                                            喜んで頂けて、良かったです(/ω\)
                                                            93歳のご高齢であっても、病院で治らなくても、症状を良くして治していける可能性はあるのです。勉強になりました(-ω-)/

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                                                            | 漢方 | 19:07 | comments(0) | - |
                                                            1週間以上長引く高熱  〜 柴胡桂枝湯で治らず、小柴胡湯で治った例 〜
                                                            0
                                                              JUGEMテーマ:漢方

                                                              先日、「実際に漢方薬を選ぶときに、どのように考えているのかを書いてほしい」とお声を頂きましたので、
                                                              今日は、私の実際に考えたことも書いて、症例をご紹介いたします。


                                                              2016年4月9日 30代女性 来店

                                                              もう1週間ほど前からずっと38.5℃くらい熱が続き、下がらない、治らない。朝・夕方・寝る前に検温→38.5℃超えている、頭ボッーとする、鼻づまり、耳もつまったような感じあり、寒気なし、筋肉痛・関節痛あり、イライラや肩こりなし、寒気はなし、小便は元々遠い方(いつもと変わりなし)、風邪かと思い、葛根湯や柴胡桂枝湯、ブリルなどの体力を高めるものも服用しているが良くなってこない。仕事には無理して行っている。今朝から目がチカチカ(虫が飛んでるような感じとのこと)するようになってきたので、何かありませんかと来店。

                                                              まず考えることは、風邪の場合、病がどこに入っているか、またがっているのかを把握しなければなりません。通常は太陽病と言って、風の邪が体表部に当たり、表面に邪(心や体にとって悪い影響を与えるもの)があるときは、表からその邪を出していくことが、一番無理が無く早く治ります。こういう時は、葛根湯や麻黄湯、桂枝湯などの発汗剤を使います。病が中に入ってきて胃に落ち込むと陽明病になり、病が表と裏の間、つまり半表半裏(はんぴょうはんり)に入ってしまうと、少陽病(しょうようびょう)となります。少陽病ですと、一般的に柴胡剤などが良く使われます。柴胡剤の中の小柴胡湯(しょうさいことう)に、表を調える桂枝湯を合方したものが柴胡桂枝湯です。つまり病が半表半裏から表にまたがっているときに使う漢方薬になります(それ以外で使う場合も多々ありますが)。

                                                              この方は、初期に葛根湯1日分を、2日目から柴胡桂枝湯を加減しながら服用して治らず、鼻水も出てきたので鼻炎錠も服用するようになったとのことでした。葛根湯を服用して、まず汗が出たかどうかの確認をしたところ、あまりかいていないとのことでした。なおかつ、寒気は無いにしろ関節痛があります。これは表症が取りきれていない、つまり発汗不足という可能性も考えられました。

                                                              また、春は肝が旺(おう)して脾胃(ひい)を弱らせやすいことや、1週間も長引く熱、夜寝ている時しんどくてリビングの冷たい所で寝ていたこともある(身熱・煩躁)などの状態をお聞きして、病が胃に落ち込んだ陽明病にも考えられました。便は、普段は便秘になることはないが、ここ2日くらいは便が出ない、のどは乾かない、口唇の乾燥はある(本人は鼻炎錠を服用している副作用と思っている)とのことでした。

                                                              ここで、傷寒論の太陽病中篇の79条、80条、81条を思い出しました。処方だけ書きますと、小柴胡湯・柴胡加芒硝湯(さいこかぼうしょうとう)→調胃承気湯(ちょういしょうきとう)→桃核承気湯(とうかくしょうきとう)の順に書かれています。一般的に承気湯は、胃を中心とした消化器系の熱を取り気を下す大黄(だいおう)が主の処方です。つまり陽明に良く使います。小柴胡湯や柴胡加芒硝湯は、柴胡剤ですので半表半裏の少陽病に良く使う処方です。この方は、柴胡桂枝湯を飲んでいても熱が下がらず治らない、そして便も硬く、唇も渇き、食事はおかゆなどを食べて養生はしているというので、胃はそこまで実していないと予想できました。調胃承気湯を出そうと思いました(寒気もないですし)。

                                                              生理を伺うと、3月25日に生理がきたがちょっとしか出血しなかった、いつも28日周期できっちりくるが、出血がスポイトで数滴垂らしたほどしか出なかったとのことでした(生理の時はまだ体調も悪くなく風邪などはひいていなかった)。
                                                              上の条文の流れもあり、血にも絡んでいるのではと考え、桃核承気湯を1回分店頭で服用してもらい、お昼の仕事休憩の時に来てもらうようにお伝えしました。

                                                              お昼頃来店、目のチカチカ、熱感あまり変わらないように感じるとのことでしたので、太陽病から陽明病に落ち込んだとして、もう少し桃核承気湯を服用して頂くべきか、または血に絡まず胃の不和として調胃承気湯に変えようか悩みました。しかし、桃核承気湯1回分を服用して頂いての効果が、私が予想していた「効いている感じ」が得られなかったため、最終的に小柴胡湯を出しました。

                                                              耳が詰まっている感じ(少陽の脈は耳をまとっている)、春は肝が旺する季節(少陽に熱がこもりやすい)、おかゆなどで養生はしているものの熱のせいであまり食べていない、葛根湯で表に、桃核承気湯で血に絡んだ裏に作用させてみたが効いた感じが無いので、病が半分表に半分裏にまたがっている少陽にあるのではないかと思い、柴胡桂枝湯よりも深いところに作用する小柴胡湯を2日分お渡ししました。

                                                              4月11日 朝来店され、1週間続いた高熱、下がりましたと喜んで頂けました。
                                                              詳しくお聞きすると、9日のお昼に小柴胡湯を服用してから、小便に何回も行くようになったとのことでした。1回の量がたっぷり出る感じではないが、透明に近い薄い色の尿が出て、出た後はスッキリする。1時間くらいするとまたトイレに行きたくなって行く、出すとスッキリする。また、2日間出ていなかった大便も出た。その日の夕方には、頭のボッーとする感じや、目の前がチカチカする感じも無くなっていた、とのことでした。

                                                              陽明病第52条
                                                              「・・・上焦通ずる得、津液下るを得、胃気因って和し、身しゅうぜんとして汗出て解する也」
                                                              小柴胡湯で、半表半裏のこもりが取れて、津液(しんえき)が下ることができ、小便大便が通じて、熱が外に出たのです。この条文に書いてある通りの働きが出たのです。

                                                              今回は、柴胡桂枝湯と小柴胡湯の作用する病の深さ・位置の違いと、条文の書いてある順番が非常に大切だと改めて実感することが出来ました。勉強になりました(-ω-)/

                                                              bnr_hp150.gif


                                                               
                                                              | 漢方 | 18:39 | comments(0) | - |
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