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急に腕がヒリヒリして・・・ (季節・経絡・症状の関連性)
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    JUGEMテーマ:健康

     

    冬のある某日。

    急に上腕の後ろ側の皮膚がヒリヒリして痛くなりました。
    朝は自分でも気付かないくらいだったのですが、夕方から夜にかけて洋服が少しすれるだけでも痛くなってしまいました。
    あまりにヒリヒリして痛いので、何か出来ているのではと思い、鏡で見てみても赤くも何ともありません。
    左腕だけでしたので、片側でヒリヒリをピリピリとして神経症状のように捉えると、もしかすると帯状疱疹なのかも!?と心配にもなりました。(そこまでの免疫力低下・体力低下にはなっていないので、多分違うだろうとは思っていましたが・・・。)

    その日の夜ご飯、22時頃になりましたが、食べ終わる頃に猛烈にお腹が痛くなって軟便(少し下痢)になりました。
    何も冷たい物の取り過ぎも、メチャクチャな暴飲暴食も、偏食も間食も無いのに、なぜ急に下痢したのか・・・。

    そういえば、この1週間くらい前から、口角炎(口の横が赤くなる)が出来始め、ここ数日前から口内炎らしきものも出来始めていました。
    そして冬です。「腎」が力を持ち、バランス的に「心」が押さえ込まれやすい季節です。

     


    この下痢は、そうです、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)ですね。

    案の定、半夏瀉心湯を飲んでから、便の様子も正常に、上腕のヒリヒリ感もほぼ無くなり、口角炎・口内炎も痛みが楽になりました!

     


    これらの症状の原因は、「小腸の熱」でした。
    冬は心の働きが抑えられます。心は「小腸」と表裏の関係があります。
    つまり冬は、誰でも小腸に無理がかかって、気が不足して熱をおびやすくなっている季節になります。
    また冬は、外気が寒いのでこの寒さに負けないように体内に熱を溜め込む、つまり熱がこもりやすくなる季節でもあります。
    そのため、小腸を中心として胃や消化器系の熱が口内炎や口角炎の症状を引き起こしてしまったのです。
    上腕のちょうどヒリヒリした場所は、「太陽小腸経(たいようしょうちょうけい)」という経絡が通る場所です。小腸の熱が、小腸の状態を映し出す経絡の場所に症状として現れていたのです。
    ですので、小腸の熱をとる処方で全てが良くなったのです。

     

     

     

    漢方理論の素晴らしさを改めて実感できました。

     

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    | 漢方 | 17:00 | comments(0) | - |
    85歳の男性  気持ちの良い便が出るようになりました ♪
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      JUGEMテーマ:健康

       

      年齢を重ねてくるとスッキリとした便がなかなか出ず、お悩みになられている人も多いと思います。

       

      その中で、先日85歳の男性の便秘のご相談をご紹介させて頂きたいと思います。

       

      2018年(火運太過)2月下旬

      ●食事量も減っているため、大便もやせていてよい便が出ない

      ●病院のお薬はランドセン、フルタミド、ユリーフ、ベタニスを服用されている

      ●便が出ないとセンナの煎じを服用されている

      ●最近食欲がない(食も細い)

      ●お腹が張る

      ●ここ数日、下剤のセンナの煎じ薬を服用しても便が出ていない

      ●手足細く、痩せられている

       

       

      食べ物には、大便の原料になる食べ物とならない食べ物があります。

      例えばお米や野菜、海藻類、キノコ類や豆類やイモ類などは大便のもとになる食べ物です。これらの量も足りていないのはもちろんですが、そもそもこの方はご高齢で食欲がなくお食事自体の量も減っていますから、大便の原料自体も少なく、大便が出たとしても少量なのはごく自然のことになります。

       

      気持ちの良い太くてスルッと出るバナナ便が理想ですから、これに近づけるために、大便の原料の「イサゴール50億」を大便の食事として服用して頂くようにご説明させて頂きました。

      若い方なら食事で不足している大便の原料(イサゴール50億)を補うだけで気持ちの良い便が出る場合が多いのですが、この方は85歳です。そして食欲もなく、胃や腸の動き、ぜん動運動も衰え、しかもお腹も張っております。センナの煎じは強力な下剤です。センナで腸をしぼって冷やしておりますからお腹も冷えて弱ってきます。85歳の年齢ですから、体を温めたり動きをよくする陽気の働きも乏しくなっている上に、冷やして弱らしています。食事量も少ないという事は、体の中に入ってくる熱となるエネルギーも少ないという事です。さらに冷えやすいという事になります。

       

       

      手足が細いということは、脾胃(ひい:消化器系)の弱りが伺えます。体は陽気と陰気(いんき)がバランスを取ることで健全を保つことが出来ます。この方は肺の陽気が乏しいことで、肺の裏である大腸、つまり腹中の陽気と陰気が不足してバランスが取れずお腹が張ってきています。体を補いながら腹中に陰気を補う桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)が必要になります。

      胃が弱って冷えてしぶって食欲がないですから、乾きを潤ししぶりをゆるめる人参(にんじん)も必要です。腹中を温めるために蜀椒(しょくしょう)、体の深い所を温める乾姜(かんきょう)、お腹に力を与える膠飴(こうい)も必要です。これらの漢方薬を3日分、イサゴール50億と一緒に服用していただくようにお渡しいたしました。

       

       

       

      3月7日 ご来店

      「漢方薬3日服用して、すごく調子良くなり、大便が1日1回しっかり出るようになった!食べた以上に大便出る感じがする!」

      と喜びのお声を頂きました。

       

       

       

       

       

      食事量が減って便が痩せてきて、下剤でただ絞り出すように出すだけ・・・

       

       

       

      諦めないでください。この方のようご高齢であっても気持ちの良い大便を作っていくことは可能なのです!

      お困りの方はツルガ薬局までお気軽にご相談下さいませ(/ω\)

       

       

       

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      | 漢方 | 19:28 | comments(0) | - |
      のどの痞えが4ヶ月間治らない 〜 たった1週間で治りました 〜
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        JUGEMテーマ:健康

         

        今日も症例をご紹介させて頂きます。

         

        60代男性ののどの痞えです。

         

        2018年(火運太過)2月2日 病院へかかり半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)が1週間分処方されて服用しても変わらず、2月9日 再度病院へかかり、胃カメラ検査もしたが潰瘍や逆流性食道炎の所見はなく異常なし。異常は無いが胃酸が刺激になっている可能性を考えてなのかネキシウム20mg(胃酸分泌を抑える薬)と、また半夏厚朴湯が処方されました。

        他院で、すでに何年もネキシウム20mgを服用されておられる方ですので、疑義照会してネキシウムの重複投与は防ぐことが出来ましたが、半夏厚朴湯ではよくなっていないことから、きちんと状態を捉えていこうと問診させて頂きました。

         

        お聞きしていくと、

        ●のどに何か痞えた感じは4ヶ月ほど前からずっと毎日ある、朝から晩まで、楽になる時はない(症状の増減なし)

        ●家族や仕事への責任感あり

        ●実は4か月前に親戚の方が食道ガンになったと聞いてから、絶えずのどの多くが痞えて気になり始めた

        ●食欲あり、あり過ぎるほど、よく食べる、胃は一切悪くない

        ●アダラートCR(血圧)、アーチスト(心臓血圧)、アロプリノール(尿酸)、ブロプレス(血圧)、リバロ(コレステロール)、ネキシウム(胃)、ガストローム(胃)、マイスリー、デパスなどのお薬服用してしている

        ●血糖が高い(食後二時間で205)

        ●体格よく、少し赤ら顔に見える

        ●喉が気になり、しょっちゅううがいする

        ●大便 1日2〜3回スッキリ出ている(ゆるくはない)

         

         

        昨年(木運不及)の秋から冬にかけて症状が出始め、きっかけが不安や心配の精神的な負担がのどの痞えを起こしていることが分かりました。

        秋は肺が旺(おう)して(力を持ち)、肝が抑えられる期節です。肝は血を蔵します(貯めこみます)から、つまり血が抑えられることになります。黄帝内経の霊枢に「肝を病めば多く驚駭(きょうがい)す」と載っております。血を貯めこむ肝が弱れば驚きやすくなるということです。肝は魂(こん)を主っており、理性や判断、思惟(しい)、意志を正しく働かせておりますから、そこにも影響が出てきます。

        冬は腎が旺して心が抑えられる期節です。心は血をめぐらすところですから、同じように血が抑えられます。心は神(しん)を主っており、精神活動を取りまとめております。血や気が少なくなることで、心気(しんき:心が正常に働くために必要な気)が弱ります。心気虚すれば恐れやすくなり、精神活動は乱れます。

        この血が弱りやすく精神の力が抑えられやすい時期に、親戚の方の食道がん発症を聞き、気がこもってしまったのです。特にのどの辺りを中心に。そのもとは、精神活動を中心で支えている心(しん)の弱りですから、心気を補い、気を通じる処方が合うと考えました。甘草通気湯(かんぞうつうきとう)を1週間分お渡しいたしました。

         

         

         

        2月15日 

        お電話がありご様子をお聞きすると、4ヶ月毎日続いていたのどの症状が無くなり、もう気にならないということでした。

        のどの症状が気にならなくなったことで、元々あった他の症状について新たにご相談を頂きました。

         

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        4ヶ月続いた症状も、状態を捉えて合えば1週間で無くなるのですね。改めて勉強になりました(-ω-)/

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

        | 漢方 | 19:17 | comments(0) | - |
        いくつかの漢方薬を飲んでも効かない時・・・ 原因がはっきり分からない時・・・ 四逆散 茯苓飲
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          JUGEMテーマ:健康

           

          45歳の女性の症例をご紹介させて頂きます。

           

          2018年(火運太過)1月に入ってから胃のむかつきと背中の痛みを感じ、いくつか漢方薬は飲んだけれども治らない、とご来店されました。

           

          経過を聞くと、

          年末年始は食欲があり食べると胃の痛みが出てきたので、この時はいつも持っている半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)を服用して治していた。

          1月17日から土用に入り、むかつき(むかつきはあるけれども食事は食べれる、空腹時や食後など何か飲食物が胃に入ることによっての症状変化はなし)が強く出てきて、いつも服用する半夏瀉心湯を飲んでも効かない。胃だけでなく、背中まで痛い。

          自分で何種類か持っている漢方薬のうち、胃が冷えたのかとも考え人参湯(にんじんとう)も飲んでみたが良くならない。柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)も飲んだが良くならない。本日の午後から病院へ行こうかと思っているとのこと。

           

           

          <考察>

          この方は、よく漢方薬をお作りしている方です。大抵の症状ならご自身で判断されて早めの服用で治りますが、今回は治らないとのことでした。

           

          漢方薬をお出しする上で、一番大切なことはその方の状態を捉える事、根本を捉える事です。根本を捉えるためには、病の原因が分からなければいけません。なぜその症状が出るようになったのか・・・。本人の体のことはその方自身が一番よく知っておりますから、聞き出していかなければいけません。しかし現実的には、本人もなぜなったのか、思い当たることもなく、訴えている症状以外は何も変わりなく、なかなか十分な情報が得られないケースも多々あります。今回もそうでした。

           

          そういう時はどうすればいいのか・・・・。その人の体質と生活や食事、環境、季節、他の人の症状の出方などからも色々と予測することが可能ですから、そういうところからきちんと考えていきます。

           

           

          今回の場合は、年末年始からの疲れと食べ過ぎからの胃腸への負担があるのは間違いありません。胃が弱れば、胃中は気が滞りやすくなり、冷えや熱も持ちやすくなってきます。その上1月17日から土用に入り、土用は脾胃(ひい:消化器系)が力を持つ季節ですので、より胃は疲れが出やすく、熱を持ちやすくなってきます。ですから土用に入ってから、むかつきと背中の痛みもより一層つらくなっています。そして、背中の痛みの位置もちょうど胃の後ろらへんです。胃兪(いゆ)といって胃の状態が出るところに痛みを感じておりました。それ以外の症状は、冷えや口渇などもなく、小便や大便の出も確認し問題ありませんでした。

           

          上記の3処方は服用しても効かないことは分かっております。1月17日〜2月3日までは土用は土用でも、冬の土用です。冬は腎が旺(おう)する期節で冬の寒さで腎が冷えやすく影響が出やすい時でもあります。腎が冷えれば心(しん)である血が熱を持つようになり血液の流れや、脈、血管に影響が出やすくなります。血に熱のしこりができて、ちょうど胃や肝臓の半表半裏(はんぴょうはんり:半分表でもあり半分裏である位置、つまり中間付近)の位置に気の痞えが出来ていると考え、少陰病(しょういんびょう)に載っている四逆散(しぎゃくさん)を考えました。少陰の病は、心と腎の経絡の影響が一番に出ますし、その血のしこりが土用の時期に胃に入りむかつきと背中の痛みを出していると考えたからです。

           

          店頭ですぐ1包服用してもらい、30分後にもう一度服用して、数時間あけてもう一度、1日分を午前中で服用してご様子を教えて頂くようにお伝え致しました。

           

           

           

          お昼頃に再度ご来店。

           

          吐気は少し楽になったが、背中の痛みは変わらないとのことでした。まだ2回しか飲めていないとのことでしたので、店頭でもう一回分服用してもらいました。その服用後に、漢方薬を服用する水分でむかつきを少し感じると言われました。ん?、と思い、再度いくつか問診させて頂きました。そうすると、今日は水分を飲んでいるわりに尿の出が悪いことが分かりました。

           

          「心胸中に停痰宿水ありて自ら水を吐出し 後心胸間虚し 気満ちて食する能わざるを治す 痰気を消しよく食せしむる」

          の条文を取り、茯苓飲(ぶくりょういん)を処方しました。

           

           

          翌日来店。

          服用後、むかつきも楽になり、胃の辺りも楽になり、尿の出も良くなり、少し様子を見ようと病院への受診はしませんでした。もう少し服用を続けてみたいとのことで、茯苓飲を購入されました。

           

          その後、日に日に症状が軽減して病院へ受診せずに治せました、もうすっかり良くなりました、とご報告頂けました。

           

           

           

           

          その季節やその人の状態を考えて、根本を捉えていくことの大切さ、改めて勉強になりました(-ω-)/

           

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          | 漢方 | 10:32 | comments(0) | - |
          2月4日から春 肝が旺(おう)する期節
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            JUGEMテーマ:漢方


            暦的には、春になりました。

            春は、「肝が旺(おう)する期節」です。肝の働きが高まる、頑張る時期です。
            肝とは、単に肝臓だけのことを指すのではなく、胆のうや筋肉、目、爪、自律神経、木、風、緊張やイライラ・判断力などの精神などの働きもさします。自然界や人間の肉体や精神も、季節ごとに働き方やバランスが変わってくるのです。

            この時期は、筋肉に熱がこもりやすく、めまい、ふらつき、耳鳴り、肩こりや筋肉の痛み、目の症状、生理症状、イライラしたり、逆に眠くなったり(春眠暁を覚えず)が出やすくなります。また、バランスとして胃腸が抑えられやすい季節になりますので、胃腸を弱らせないように養生することも大切です♪

            チョコレートやお菓子などで、肝の働きをさらに暴走させてバランスを乱れ過ぎないように気を付けましょう♪

            JUGEMテーマ:健康




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            | 漢方 | 18:35 | comments(0) | - |
            2018年1月17日から土用に入りました
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              JUGEMテーマ:健康

               

              2018年1月17日から土用に入りました。

               

               

              土用は、土の気、脾胃の気が旺(おう)している、つまり力を持って頑張る季節です。

              土は、土台になり、真ん中であり、万物の帰するところ、つまり伝えるところがない大元です。その土台が頑張っている時、無理がかかりやすい時に、体を疲れさせるような慣れない土いじりや運動、過労、暴飲暴食、そして手術や体にメスを入れること(歯の治療もこれに当たります)は、体の大元を損なわせ病気や症状の悪化や回復を遠ざける事につながっていきます。最悪の結果にもつながることも多いと聞いております。

              できる限り土用中の手術や検査(肉を傷つけるような検査)は避けるべきです。症状が落ち着いている方でも、土用中は地面である土の気が盛んですから、症状がぶり返しやすくなります。精神面でもぐらつきやあすくなり、精神不安やイライラも起こりやすくなります。

               

              土用は1月17日から2月3日ですから、そのちょうど真ん中のあたりは特に土用の土の気がピークの時ですから、肉への熱のこもり方も一番激しい時です。口は、胃であり、肌肉(きにく)に当たります。歯ぐきは肌肉であり、脾胃の状態が反映される場所です。肉が腫れてこないように、胃腸を労わり、無理をなされないように気をつけて過ごして下さい。

               

               

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              | 漢方 | 09:52 | comments(2) | - |
              茯苓四逆湯(ぶくりょうしぎゃくとう)からの・・・ 〜漢方薬1つ1つの作用をきちんと考えることが大切〜
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                明けましておめでとうございます。

                本年もどうか皆様にとって幸せな年となりますように♪

                 

                今日は、年末に私自身が勉強にもなり感動した出来事をご紹介させて頂きたいと思います。

                 

                 

                 

                2017年12月31日 

                朝にある方から電話があり、その電話されてこられた方のお知り合いの人のご相談でした。

                内容は、「今朝から急に吐気がして、吐いて吐いて血が混じるほど吐いた、気分が悪く寒気や節々の痛みがあり、熱もある。

                病院の解熱鎮痛剤を服用しても痛みも熱も下がらない。清心丸を何丸も飲んでいるが、寝ようとしても体の置き場がなくしんどくて寝れない。何とかなりませんか?」とのことでした。

                 

                因みに、このご本人様(今体調が悪くなっている方)とは、私自身大変お世話になっている方です。今までも何回かご相談いただいている方ですので、外見や体格、体質などもある程度分かっている方です。

                 

                さて、電話でのまた聞きですが、まずは吐いて血が混じると言われたので、その血がどの程度のものなのか、緊急性があるのか、万が一の状態も考えた方が良いのか確認したところ、吐く回数が多く喉の粘膜が少し切れたくらいの出血だと分かりました。

                原因を聞こうにも、電話がご本人様でないために詳しくは分かりませんが、まず漢方の教科書である「傷寒論(しょうかんろん)・金匱要略(きんきようりゃく)」で言うと、症状は霍乱病(かくらんびょう)に当てはまります。

                 

                霍乱病とは、急な吐き下しの病です。頭痛や体・節々の痛み、発熱、嘔吐、下痢などの症状を伴った時の原因や状態、処方などが書

                かれております。基本としては、人参湯(にんじんとう)と五苓散(ごれいさん)を考えるのですが、この方の場合は、症状が激しく、もっともっと体が虚(きょ)して弱っています。これらの処方では恐らく治りません。

                 

                「傷寒論・金匱要略」は書いてある順序が非常に大切です。病の流れ方や経過、その処方で治らない時の状態や他処方などヒントが沢山書かれています。これは、直接お会いしたことはありませんが、本を読ませて頂いて非常に尊敬している「藤本肇先生」が書かれておられます。

                 

                霍乱病の人参湯よりももっと虚した状態に使う処方の一つに「四逆加人参湯(しぎゃくかにんじんとう)」があります。実際に人参湯や五苓散が載っている条文の前に載っております。さすが傷寒論・金匱要略ですね。そしてこの方は元々四逆加人参湯をよく服用されておられます。つまりよく合う、そしてこの状態になりやすい体質ということが言えます。

                 

                ここからは応用と加減なのですが、この人は「寝ようとしても体の置き場がなくて、しんどくて寝れない」という症状があります。これは煩躁(はんそう)という状態です。吐いて吐いて、津液(しんえき:広い意味で体液)が不足したための煩躁ですから、水を収(おさ)め乾きを潤す働きのある茯苓(ぶくりょう)が必要です。

                 

                 

                四逆加人参湯に茯苓を加えると、「茯苓四逆湯(ぶくりょうしぎゃくとう)」と言う処方になります。この処方は、どこに載っているでしょうか・・・。そうです、太陽病中篇39条にあります。

                 

                「発汗もしくは之を下し 病なお解せず 煩躁する者 茯苓四逆湯之を主る」

                 

                これも条文の前後の流れが非常に大切になるのですが、桂枝甘草湯(けいしかんぞうとう)、苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)、からのこの条文の茯苓四逆湯です。

                 

                 

                人間は基本として、体表部に病の原因がある時は発汗で、内部に病の原因がある時は下して治していこうとします。ただ体力がないと、この発汗や下しでは病は治りません。そういう時は補わないといけません。もし補わないといけない状態で、発汗し過ぎるとどうなるか、下してしまうとどうなるか、どなたでもお分かり頂けることと思います。

                上記の茯苓四逆湯の条文は、まさにこの補わないといけない方のことを言っております。汗は、血の液であり、血の陽気の熱エネルギーを出す行為ですから、元々が体力が弱い方、別の表現で言いますと血の体力が弱い方に、汗をかかせてしまうと、体内の津液(体液)のバランスが崩れ、潤いを失い乾いたところには熱がこもります。この熱が煩躁(はんそう:もだえさわぐ)としての症状を引き起こしてしまうのです。こういう煩躁が出てきた状態に茯苓四逆湯がよく効きます。

                 

                もちろん煩躁があれば何でもかんでも茯苓四逆湯ではないですから、そこだけは間違えないようにしなくてはいけません。寒があれば熱もあるように、虚があれば実もあります。茯苓四逆湯の煩躁を虚とすれば、大青竜湯(だいせいりゅうとう)は実の煩躁です。

                 

                ・・・・、あまり脱線してはいけませんので、戻ります。

                 

                 

                ですので、この方には茯苓四逆湯が合うと思いました。それほど体の状態は虚しているという事になります。ですから一般的な解熱鎮痛薬では痛みも熱も下がらないのです。

                すぐに煎じ薬を作って3日分差し上げました。

                 

                 

                 

                2017年12月31日 午前中 また電話がありました。

                吐気は落ち着いたのですが、節々の痛みと熱、寒気がひどいとのことでした。昨日はなんとか寝れたようでしたし、一番つらかった吐気が治まっていたので、茯苓四逆湯は効いていると思いました。ただ、まだ寒気と熱、節々の痛みがあり、電話越しの声も弱々しくしんどそうでした。

                 

                このまま続けるべきか否か・・・。

                正直申しますと、私の頭の中では、附子湯(ぶしとう)や麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)、桂姜棗草黄辛附湯(けいきょうそうそうおうしんぶとう)などを考えておりました・・・。処方を変えようかと・・・。

                 

                ここで前日に偶然、荒木性次先生の七合(しちごう)という本を読んでいたことを思い出しました。

                「歯の痛みに、桂枝附子湯(けいしぶしとう)を使うことで外の痛みが治り内に痛みが移動し、黄連阿膠湯(おうれんあきょうとう)を使うことで内の痛みが治り外に痛みが移動した、このことから麻黄附子細辛湯を使い表裏の痛みを取り、再発した痛みには八味丸(はちみがん)で治した」という症例がありました。これは、病の位置を考え、その漢方処方がどの病位にどのように効くかが分かっているからこそできる荒木先生の症例です。

                 

                 

                茯苓四逆湯は効いています。ただこれだけでは速やかな回復ができないということは、どこかに邪魔をしている、整っていないところがあるのです。茯苓四逆湯は、茯苓・甘草(かんぞう)・乾姜(かんきょう)・附子(ぶし)・人参で構成されておりますから、甘草乾姜で陽気を復し、人参と茯苓で血の乾きを潤し補い、附子で陽気を増して津液を保ちます。つまり裏(り:この場合体内のこと)を補う処方です。上述した荒木先生のように病の位置を考えてみると、この人は茯苓四逆湯で一番の急な吐気は良くなり、裏は回復しつつあります。そうするとこの寒気と熱、節々の痛みの病位(びょうい:病の位置)はどこにあるのか・・・、表です。表に行く処方が必要です。のどからの血、冷え、寒気、熱、節々の痛み、体質などを考慮して、少陰病(しょういんびょう)に出ている麻黄附子細辛湯を考えました。裏を補う茯苓四逆湯の服用を続けながら、表にいく麻黄附子細辛湯を服用するようにお渡しいたしました。

                 

                 

                 

                2017年12月31日  13時頃電話がありました

                「麻黄附子細辛湯 2回飲みました。知らない間に眠ることが出来て、体が大変楽になりました。汗もしっかり出て冷えも取れて、熱も下がり、節々の痛みも無くなりました。」と処方が合っているみたいだと大変調子が良くなったとのご連絡を頂きました(お知り合いの方からの御連絡でした)。

                 

                 

                 

                2018年1月4日 ご本人様がご来店され、実際に体調をお伺いすることができました。

                「麻黄附子細辛湯を服用したその日の夜から、熱も痛みも寒気も取れ、年末年始の親戚の方々へのご挨拶や応対もすることができました。こんなにも効くのなのですね、本当に助かりました、ありがとうございました。」と言って頂けました。

                 

                 

                前日に読んでいた荒木先生の本・・・。病の位置を考え、その漢方処方がどの病位にどのように効くか、きちんと考えなければいけませんよ、とご指導いただいた気がしました。本当に感謝致します。

                 

                 

                荒木先生からの教えと、漢方薬の理にかなった効果に感動致しました(/ω\)

                 

                 

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                | 漢方 | 19:28 | comments(0) | - |
                火運太過は2/4に始まり、2019年の2/3まで
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                  以下に書いております2018年運気は、正確に言うと2018年2月4日から2019年2月3日までの運気となります。

                  もちろん前後して影響が出てくる場合が多いので、参考にして頂けましたら幸いです。

                   

                   

                  | 漢方 | 13:00 | comments(0) | - |
                  2018年(平成30年)は火運太過(かうんたいか)の年
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                    この世界は自然も人の体や心、食べ物や環境なども互いに影響し合い、助け合い、調和されるようにバランスを取り合っています。

                    その年その年で、人の体や心、自然界に対しての影響も実は少しずつ変わっているのです。

                     

                    2018年(平成30年)はと言うと、火運太過(かうんたいか)の年になります。

                     

                     

                    火運太過の年は、火を表す「心臓や小腸、血管や血流、脈、舌や毛、夏、熱、精神など」が力を持ち過ぎる、力が偏る、度を超えやすくなる年です。例えば、自然界では火事や噴火、干ばつ、温暖化の影響、水不足などが起こりやすく、熱中症や脱水、様々な炎症疾患は激しくなる恐れがあります。心筋梗塞や狭心症、不整脈などの心臓疾患や、高血圧、出血、下血、血栓に伴うしびれや末梢神経症状、脳梗塞や脳内出血、大動脈解離や血管病などには十分注意が必要になります。

                     

                     

                    小腸が熱を持つことでの下痢やお腹の症状、精神的には目つきや顔つき、顔色、気分が変わりやすく、憂(うれ)いや不安、悲しみなどの症状も感じやすくなると考えられます。ストレスに弱い方は要注意です。火である心(しん)は血をめぐらす場所ですから、血の余りである毛や血の液である汗にもその影響が出て、薄毛や脱毛、うまく汗がかけずに熱中症や発散不良からくるめまいや筋肉のこりが出てきやすくなります。舌への影響では味覚障害や舌炎、舌の違和感、口内炎なども起こりやすくなります。

                     

                     

                    火である心(しん)は熱がこもりやすく過度な熱の偏りを嫌う場所です。血に熱が寄り滞れば於血(おけつ:一種の血の滞り、古く濁って流れを妨げる血)にもなりますので、おりものや生理不順、唇の色が悪かったり静脈瘤などで於血がある方は、症状がひどくなる可能性があります。熱が過度になる年ですから、熱は上にのぼる性質があるように、鼻血やのぼせ、赤ら顔、イライラしたり体の上部、背中側や肩甲骨などの陽部、頭や顔にも症状が出やすくなります。

                     

                     

                    人は過労すると、血が弱ります。つまり、最終的には心臓に負担がかかってしまいます。

                    「久視(きゅうし) 血を傷(やぶ)り、心を労(ろう)す 」と言われ、根詰めて何かをやり過ぎたとき、または集中して長時間目を使ったり(例えばパソコンであったり、仕事、携帯、将棋やゲームなど)、気遣いや極度の緊張状態などでの精神的疲労があると、心気(しんき:心を正常に働かせる気)が不足し、血や心臓に影響が出る、ということです。2018年は特に過度な目や体への負担、精神的ストレスには十分に注意して下さい。

                     

                     

                     

                    また火運太過の年は、バランス的に金運(きんうん)が抑え込まれやすくなります。経済不安やマネーショック、お金の運用や投資などにも注意が必要となります。そして、

                    ●肺がんや慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺炎や喘息などの呼吸器疾患をお持ちの方

                    ●大腸ポリープや大腸がん、潰瘍性大腸炎、便秘や下痢などの腸疾患をお持ちの方

                    ●蓄膿や副鼻腔炎などの鼻疾患(鼻血や鼻茸なども)をお持ちの方

                    ●アトピーやアレルギーなどの様々な皮膚病をお持ちの方

                    は、悪化しやすく治りにくくなるかもしれません。例年通りの生活習慣や食事であっても、なぜか治りにくい、熱感や炎症の度合いが強い、特にすぐに皮膚の見た目が赤くなって湿疹が出やすくなると思われます。食生活には気をつけていきましょう!

                     

                     

                     

                    火が力を持つ火運太過の年は、体内でも水の働きを担う腎が疲れやすくなります。腎はオーバーヒートしている火を制御して何とかしてバランスを取ろうとしているからです。そうなりますと、奔豚気病(ほんとんきびょう)も増えてくると思います。奔豚気病とは、腎を中心にした精神の弱りの一つの症状で、下から上に気が突き上げてくるような症状を言います。例えば動悸やソワソワ感、不安感、恐怖感、パニック障害、ノイローゼ、てんかんや逆子、出産日が遅れたり、多動や不眠症などの症状として現れる方が多いです。火運太過で心気不足にもなりやすいので、やはり精神の症状がたくさん出てくると思われます。

                     

                     

                     

                    1年を通してその影響は続きますが、特に夏は要注意です。火運は夏の気を主っているため、火運太過で熱の症状がより一層激しくなるためです。5月5日前後(立夏を過ぎる頃くらい)から、8月6日前後(夏の土用の終わり頃)にかけては、特に注意が必要な時期になります。

                     

                     

                     

                    血や心臓に負担がかかり、肉体的にも精神的にも疲れがたまってきたら、日水清心丸で早めに疲れを取ってこもっている熱を冷まし元気に回復させてあげることが大切になります。また、苦味のものは心臓を補います。普段の食事から、緑黄色野菜や根菜類などの苦味のものを利かせ、バランスのよい食事に気をつけていきましょう。お菓子やジュース、甘いものや、添加物の多い物、味の濃い物、血に熱を持つもち米のもの(せんべいやおもち、あられなど)などは食べ過ぎないように気をつけて下さい。

                     

                     

                     

                    何か体調でお困りのことがございましたら、お気軽にツルガ薬局 松原店(田邉宗久)までどうぞ♪

                     

                    2018年もどうか皆様が、元気で幸せな方向へ進んでいけますように(/ω\)

                     

                     

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                    | 漢方 | 20:35 | comments(0) | - |
                    土用が終わり冬に入りました
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                      2017年11月7日は立冬です。

                      本日から冬になります。

                       

                      前日まで(秋の土用まで)、何か調子が悪いという方が多くいたのではないでしょうか?

                       

                      ある40歳前後の男性も、今まで風邪をひいてもすぐ治っていたのですが、今回は長引いておりました。

                      今の風邪は、喉から始まり、たん・はなが出て、咳が残って長引く人が多いように感じます。

                       

                      この男性の方も同じような経過をたどり、ただ他の方と違っていたのが皮膚病も併発したことでした。

                      所々水泡のような赤味も出て、胸からお腹中心に(片側に多く)、お尻にも集中し、内またのほうにもポツポツと出ておりました。

                      当初は帯状疱疹かと心配しておりましたが、明らかにその状態とは違い、風邪のウイルスからくる湿疹でした。

                      色々と漢方薬をお出しして服用して頂きましたが、効いていて楽にはなるのですが、いつもならスパッと早く回復されている方なのに、今回はなかなか治りきらない状態が続いておりました。

                       

                      そういう状態が土用の最終日の昨日から、皮膚の状態がグッと見違えるように良くなり、今日見せて頂いたときにはもう薄い赤味は消えて、水泡はかさぶたになり大変よくなられておりました。

                       

                      その方自身がおっしゃられるには、「先生から、もう少しで土用が明けるから、それまでは治りにくいかもしれません、と言われていましたが、本当にその通りでした。土用が終わりに差し掛かったら、何も変わったことはしていないのですが、急激に漢方薬が効いて治ってきました!」と喜びの声を頂きました。

                       

                       

                      土用の時は、土の気が旺(おう)していて力をもち、体の土台・地面に当たる部分が動きやすくなっておりますので、今まで病状が安定している方でも症状が悪化したり、色々な症状が出てきても土用中は治療を変えたりせずに体に無理をかけないように気をつける季節です。

                       

                      今年は木運不及の年で肝が弱りやすく、秋には肝がさらに抑えられ、秋の土用で地面もグラつき、普段体力のある人でも、肝がそこまで弱くないような方でも影響が出てきます。例え若くて体力のある方でも、血に力があり・肝臓に力がある方であっても、夏の弱りや栄養素の不足の積み重ねなどにより、知らず知らずのうちに肝血が弱くなっているのです。

                       

                       

                      『土用中の病は治りにくい、土用が明ければ回復に向かう』

                      まさしく漢方理論の通りですね。

                       

                      自然の流れの中で人もその影響を受けて生きていること、改めて勉強になりました(-ω-)/

                       

                       

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                      | 漢方 | 19:17 | comments(0) | - |
                      ひざの痛み  〜 秋の土用中 〜
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                        JUGEMテーマ:健康

                         

                        今日は30歳前後の男性のご相談をご紹介させていただきます。

                         

                        2017年9月下旬ころ

                        ウォーキングや筋トレなどが趣味の筋肉質の男性。数週間くらい前から膝が痛い。正座ができない。色々と他の薬局で栄養剤や漢方薬をもらったが痛みが取れず、ご相談。

                         

                        問診すると、

                        ・のどの渇きあり

                        ・おしっこの量もしっかり出ている

                        ・冷えなし

                        ・汗もよくかく

                        ・食欲あり

                        などから、越婢加朮湯を差し上げました。

                         

                        1週間後にご様子をお聞きすると、痛みが楽になり座れるようになりました、と喜びのお声をいただきました。

                         

                         

                         

                        さてこの方が、つい先日10月30日に再度ご来店されました。

                        また膝が痛くなってきて、以前の時と同じように越婢加朮湯をまた買って飲んでみたが痛みが取れずまた相談に来ました、とのことでした。

                        さて、特別変わったことはしていないみたいで、様子も9月の時と変わらないような感じです。

                        でも越婢加朮湯は効かない。そうすると、時期を考えます。10月20日から秋の土用に入っております。土用は脾胃(ひい)が力を持ち腎である関節や腰、膝が痛められやすくなります。少し肌寒く感じるときも増えてきました。お仕事もバタバタと忙しかったので動き回っていた、とも言われておられました。つまり、外寒(がいがん)と労(ろう)があります。水分もよく取っておられますし、取った分はきちんと出せております。

                         

                        漢方の教科書の金匱要略(きんきようりゃく)の中風歴節病(ちゅうふうれきせつびょう)、血痺虚労病(けっぴきょろうびょう)、消渇小便利淋病(しょうかちしょうべんりりんびょう)に掲載されている条文を考え、八味丸を処方いたしました。

                         

                        11月2日ご来店

                        楽になりました。まだ3日ですが、10の症状が3くらいになりました。と喜んでいただきました。

                         

                         

                        やはり病を発する期節・時期というのは非常に大切ですね。

                        改めて勉強になりました(-ω-)/

                         

                         

                         

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                        | 漢方 | 19:13 | comments(0) | - |
                        乳腺炎 〜乳腺の管が細くなっている〜
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                          2017年10月21日(秋の土用:10月20日〜11月6日、2017年:木運不及の年)

                           

                          3人目の子供を出産されて5ヶ月目の30代女性。

                           

                          母乳の出は大変良く、今まで1人目のときも2人目のときも母乳で悩んだことはなかった(双子を産んだくらいよく母乳が出ると言われたほどに母乳は良く出る)。

                          数日前から母乳は出ることは出るが、残っている感じがするようになり、初めて病院の母乳外来へ受診しマッサージを受けた。

                          乳腺の管が細くなっている言われた。おはぎや甘い物、もちなどには気をつけて食べないようにはしていたので食べ物が原因ではないように思うとのこと。

                           

                          問診していくと、

                          ちょうど子供の風邪をもらったのか今日から喉が痛い

                          ●熱無し

                          ●せき、寒気、鼻水なし

                          ●肩こりはずっと前から慢性的にある

                          ●体のほてりや熱感、熱さはなし

                          ●口の乾きは有り

                          ●舌は苔なく、色も正常

                          ●顔色も白くキレイ

                          ●食欲もあり、ふらつきやめまいなどその他の気になる症状はなし

                           

                          <考察>

                          今年は木運不及で肝の力が弱い年です。そしてさらに秋は肝が抑えられる期節です。肝は中焦(ちゅうしょう:簡単に言うと体を三等分にして真ん中に位置するところ)の横隔膜に位置します。半分表であり、半分裏の位置が肝臓です。のども体表部と内臓との境目に位置し、半表半裏と言えます。肝は筋肉を主り、ここに気がこもると肩こりや口の乾きも生じます。乳腺の管の周りは筋肉で支えられ、ここに気がこもるとうまく伸縮運動できずに、管の伸び縮みも出来ず、病院で言われる狭くなっている状態にもなる可能性があります。その結果母乳の出が悪くなったり、残った感じもします。

                          ということから、半表半裏(はんぴょうはんり)の肝に気のこもりがあるとして、小肝気湯(しょうかんきとう)3日分処方させて頂きました。最初の1時間で3包くらい飲むようにお伝え致しました。

                           

                          <結果>

                          10月23日来店

                          「1時間で3回くらい飲んだらすぐに母乳の出が良くなりました。風邪ののど痛も1日で治り、もう何ともないです。」とおっしゃられました。

                          ほとんど気にはならなくなったが、まだちょっと違和感はあるという事で、同じ漢方薬を3日分お分け致しました。

                           

                          10月28日来店

                          もう大丈夫です!治りました!とご報告頂きました。

                           

                          産後の熱や産後のトラブル、授乳中の症状はあまり病院のお薬を服用することはどうしてもオススメできません。

                          また服用されてもなかなか改善されない方も多くいらっしゃいます。

                          そういう時には、きちんと自身の体の状態を捉えて自分自身で治しやすい状態に整えていく安心・安全な漢方薬をご利用くださいませ(/ω\)

                           

                           

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                          | 漢方 | 10:00 | comments(0) | - |
                          妊婦さんの腕のしびれ
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                            JUGEMテーマ:健康

                             

                             

                            妊娠6ヶ月の30代女性の症例をご紹介致します。

                             

                            2017年10月20日 

                            朝5時頃に右腕が痛くて目が覚める。

                            しびれとズキズキした痛み(本人曰く肉離れのような感じ)。

                            治まらず、ずっと痛いため我慢できず7時くらいに、家にあった苓桂味甘湯(りょうけいみかんとう)を1包服用。

                            (前日、前々日と頭痛と肩こりが夕方5時くらいから出て、自身で水分代謝不良と思い服用していたので、その流れで服用されたとのこと)

                             

                            苓桂味甘湯をもう1包服用した後、少しウトウトできたものの8時頃にまた痛みがひどくなり、少し胸の悪さ(吐気)を感じた。

                             

                            9時頃、いつも服用している当帰散(とうきさん)を服用。

                            その後来店。

                             

                             

                            <  問診  >

                             

                            ●自身では思い当たる原因なし

                            ●しびれとズキズキした痛みの場所は、足の少陽胆経(しょうようたんけい)の肩井(けんせい)らへんの肩の部分から、腕の内側の少陰心経(しょういんしんけい)の小指の内側にかけて

                            ●手足の冷えはないがお湯を小指に当てている間少し楽で、やめると元に戻る

                            ●冷えはそんなに感じないというが、家にいると寒く感じているのか長袖の上にセーターをはおっているとのこと

                            ●今朝から少し便柔らかい

                            ●そけい部の所にポコッとしこりが出来ている。出来物というよりは筋が腫れているような感じで痛みもあり(妊娠中以前の生理周期に合わせて1か月に1回ぐらいこういう症状は起こって1週間くらいで元に戻るので気にしていなかったとのこと)

                            ●ちょうど2ヶ月くらい前から、右手の小指の内側(第二関節付近)にイボが出来た

                             

                             

                             

                            <  考察  >

                             

                            痺れている場所は少陰心経(しょういんしんけい)の場所です。イボの場所も少陰心経に位置します。心(しん)は血をめぐらす働きがあり、血の状態が反映される場所です。

                             

                            10月20日は秋の土用にあたります。土用は脾胃(ひい)が力を持ち、腎の働きが抑えられます。腎は水をさばいていくところ所であり、体内では心の血の熱を冷まして体のバランスを取っております。腎が抑えられる土用は、血や心にトラブルが起きやすい時なのです。

                            さらに秋は肺が力を持ち、肝が抑えられやすくなります。肝は血を蔵する(貯める)場所です。さらに今年2017年は木運不及(もくうんふきゅう)で1年を通して肝の力が弱っていますので、今年の秋は血により一層影響が出やすくなります。

                            これに加えて、この方は妊娠中であり、自分の血液や栄養をお腹の中の赤ちゃんに沢山送っておりますので、血の弱りが顕著に出てしまいます。そうすると血をめぐらす心も弱ります。

                             

                            この影響が少陰心経のしびれとして現れてきていると考えました。そけい部のしこりも、場所と生理周期に合わせて症状が出るという事からも厥陰肝経(けっちんかんけい)の血の弱りからくる症状です。温めてあげると痛みが楽で、自身では冷えをそこまで自覚されておりませんが、外気温も寒く(涼しく)なってきて、表虚(ひょうきょ:皮膚表面の陽気の不足)もあります。

                             

                            心の裏は小腸であり、心の血が弱り冷えれば、小腸に影響が流れ便がゆるくなったり、お腹がゴロゴロしてくきます。

                            (これは傷寒論にも書いてあります、「・・・設脈浮革因爾腸鳴者・・・」と。)

                            この方も便がゆるくなってきております。これはこの原理から血の弱り、心の弱りと取りました。

                             

                             

                            当帰四逆湯(とうきしぎゃくとう)2日分処方致しました。(その他の当帰四逆湯(とうきしぎゃくとう)の症例

                            1回店頭で服用してもらい、20分後にもう一回、1時間後にもう一回服用するようにお伝え致しました。また何か感じたらご連絡下さいとお伝え致しました。

                             

                             

                             

                            < 結果 >

                             

                            9時50分頃

                            1包服用すると10分後くらいで楽なのが実感でき、15分後には最初の症状を10とすると、3〜2くらいになって、しびれと肩こりと痛みがあと少し残っているくらいになった。

                            10時10分頃 もう1包服用

                            10時50分頃 痛みはほとんどなく 10の症状が1になった。

                             

                            とご報告頂きました。

                             

                            もう少し飲んでいきたいということで、1週間分お渡しいたしました。

                             

                             

                            10月23日頃に、小指に2ヶ月前からできていたイボが小さくなった気がします、大変飲みやすく感じます、とご報告頂きました。

                             

                             

                            その季節の体の働き方の変化、妊婦さんの体、そして漢方薬の効き目の早さに、改めて勉強になりました(-ω-)/

                             

                             

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                            | 漢方 | 18:32 | comments(0) | - |
                            急に肌が白くなってきたら肺炎注意!?
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                              JUGEMテーマ:健康

                               

                               

                               

                              先日、ある80代女性のお客様と久しぶりに店でお会いした時に、肌の色が以前と比べて大変白くなっていました。そのことをお伝えすると、ご本人さんは「そうぉ・・・!?」と気付いていない様子でしたが、一緒にお越しになられていた兄弟さんも、私の話で「本当だ・・・、白いよ!」と気付いてくれました。

                              何も特別な事をしていないのに、色白になってくる・・・。
                              これは何を表していると思いますか?

                              若い女性の人は「肌が白くなったね!」と言われると嬉しいかもしれませんが、この方の場合はそんな楽観的なことは言ってられません。顔色や皮膚の色が白くなってきているということは、漢方的には「肺が衰えてきている」と捉えます。もちろん貧血の青白さや、一時的な体調などで白くなることもあるでしょうが、この方の場合は年齢的なこと、自分ではコレといって思い当たる原因がないこと、今までのその方の状態、経過などを考えると肺の力が衰えてきていることが分かりました。

                              どなたでも、病院で長く入院して寝ている時間が長くなると、痩せてきて色白になってきます。これは「久臥(きゅうが)気を傷(やぶ)り、肺を労(ろう)す」と言って、長い間臥して横になっていると、肺の気が弱り衰え、肺や大腸、皮膚や鼻などに弱りの症状や病気を起こしてしまうという意味です。肺気が衰えてくると、肺の状態を反映する皮膚が白くなってくるのです。案の定、最近鼻水も出ることが多くなった、家で一人暮らしで横になる(臥する)ことも多くなった、という症状も出ていました。全て肺の気が弱って出てくる症状でした。


                              私は、その方に「肺炎」に十分注意するように伝えました。ご高齢の方の肺炎は、死亡率が高いのです。肺気が弱り、皮膚の守りが弱ることで風邪は引きやすくなります。それに加え、これからだんだん寒くなってきて、インフルエンザも流行してきます。とにかく風邪を引かないように十分注意して頂くこと、今は元気でも少しでも風邪気味になると回復することが出来ず長引いて症状が激しくなると肺炎まで引き起こす可能性があること、ガタガタっと急に弱る可能性があることをお伝えしました。

                              とにかく今から予防的に温め補っていく(保元黄などで)ことが、これから元気でいて頂くためには非常に大切だと一生懸命伝えました。

                              その方は昔からの大切なお客様です、ずっと元気でいてもらいたい!!

                              今現れてきている体からのサインをお伝えして、その人が前もって自分の状態を知りこれからの予防・養生をして頂けたら・・・・・、その方の未来が元気で幸せなものでありますように・・・・

                              私も一人でも多くの方に色々とアドバイスが出来るようにこれからも勉強頑張ります!!
                               

                              | 漢方 | 09:37 | comments(1) | - |
                              腕が上がらない妊婦さん 
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                                今回は妊婦さん(ちょうどご来店された日が出産予定日の方でした)の腕が上がらないという症例をご紹介させて頂きます。
                                2017年9月28日 朝ご来店
                                 ●左腕が90度まで(肩の高さまで)しか上がらない
                                 ●昨日の朝から起こり寝違えたかと思っていたが、昨日は一日中ずっと症状があり今朝になると昨日よりもひどくなっていた
                                 ●先程保育園に子供を送っていったときに、左腕で荷物を持ったらビリビリっと激痛が走った
                                 
                                痛む場所をお聞きすると、太陰肺経(たいいんはいけい)の雲門(うんもん)という場所でした。
                                少陽胆経(しょうようたんけい)の肩井(けんせい)もこっていました。
                                (朴庵塾セミナー 基本テキストより抜粋)
                                陰陽調節湯(いんようちょうせつとう)を2日分処方致しました。
                                9月29日 ご来店
                                 「1回服用して30分くらい経って気づいたら痛み取れてました、劇的に効きました!ありがとうございました。」とご報告頂きました。
                                聞くと1回しか飲んでいないとのことでした・・・(笑)
                                陰陽調節湯は、太陰肺経と少陽胆経の詰りを取り、気血の巡りを良くして筋肉を和らげます。気持ちも楽にします。この方は妊娠されていて暑いと言われておられましたので、胎児は火の玉で陽気の集合体として考えますから、この陰陽調節湯で血の余分な偏った熱を和し、バランスが取れ、つまっている経絡が通じて症状が取れたのだと思います。
                                改めて漢方薬のシャープな効き目、勉強になりました(-ω-)/
                                妊婦さんや授乳婦さんの体調にお悩みの方は、我慢せずにツルガ薬局までお気軽にご相談下さいませ。
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                                | 漢方 | 10:53 | comments(0) | - |
                                検査数値の落とし穴  〜 腎臓のクレアチニンとGFR 〜
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                                  健康診断や病院の検査で示される検査数値。

                                  最近よく目にされる機会も多くなってきているのではないでしょうか。

                                   

                                  店頭でも検査数値についてよくご質問を受けます。

                                  検査数値を見ていくにあたり大切なことがあります。

                                  検査数値はもちろん病気発見や状態把握のための有用な手段の一つにはなりますが、絶対的なものではないということです。また何か1つの数値だけを見て判断するのではなく、いくつかの数値を総合的に見ていく必要があります。継続的に見ていかないと分からないこともあります。そしてもう一つ、検査数値には正常値というものが表示されていますが、病院によって正常値の数字が大きく違うことも少なくありません。厳格に見ていかなければいけない数値もありますが、あまり細かい数値を気にしなくていいものもあります。

                                   

                                  さて今回は、腎臓の検査数値で大切な「クレアチニン」と「GFR」について簡単に説明させて頂きます。

                                   

                                  先日も書きましたが、腎臓には、血液を糸球体というろ過フィルターに通してきれいにする働きがあります。この血液をきれいにする力、糸球体でろ過された値をGFR(ジーエフアール)という数値で表します。GFRが低いということは、腎臓の働きが悪いということを意味します。GFRの基準値は、60以上と言われています。

                                   

                                  このGFRは、\別、年齢、7豈嫦罎離レアチニン(筋肉のごみ)の量、の3つから推算されます。のクレアチニンは、筋肉のゴミですから、クレアチニンが高ければ高いほど腎臓でろ過できていない、つまり腎臓の働きが悪いということになります。クレアチニン(Crとも書きます)の基準値は、男性:0.5〜1.1、女性:0.4〜0.8とされております。

                                   

                                  GFRが低くなり、クレアチニンが高くなって、自身の腎機能だけではなかなか血液をキレイにすることが出来なくなると、透析(腎機能を人工的に代替する)が開始されます。この透析の目安を日本透析医学会が発表しております。それによりますとGFRが8未満、クレアチニンは8以上になってから透析を行う方が生命予後が良好で望ましいとされております(細かく言うと他の様々なことで透析導入のラインは変わりますので、絶対的なものではありません)。

                                   

                                  さてここからが本題ですが、例えばGFRが10の人が店頭に来られた時に、この数字だけを見て判断することは実はよくありません。上述したようにGFRは筋肉のゴミであるクレアチニンを糸球体でどれくらいきちんとろ過できているかどうかを現した値です。つまりクレアチニンから算出されます。クレアチニンは筋肉のゴミですから、そもそも筋肉が痩せている人はクレアチニンの数値も基準値よりも低く考えなければなりません。80歳のご高齢のご婦人で、痩せて筋肉の量が少ない方のGFR10の場合は、実際のGFRよりも低い、つまり一般的なGFR10の腎機能よりもさらに悪い(低い)と判断しなければなりません。反対に筋肉が多い人でGFR10の場合、一般的なGFR10の腎機能よりも良い(高い)と判断致します。

                                   

                                   

                                  このように検査数値においても、数値だけを見て判断するのではなく、その人自身の年齢や体格、様々なことを考慮しながら見ていかなければ本当の意味が分からないのです。検査数値を見る時も、漢方薬をお出しする時も、その人自身をきちんと見ていくこと、根本を捉えることが大切なことになるのです。

                                   

                                   

                                   

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                                  | 漢方 | 13:41 | comments(0) | - |
                                  心臓と腎臓の意外な関係性・・・  〜 相性相剋とは 〜
                                  0

                                    今週は、水曜日の薬剤師会の循環器系の勉強会があり、心臓中心の内容でした。

                                    そして木曜日は、検査数値の専門的な講師を招いての自店勉強会で、腎臓の検査数値について勉強致しました。

                                     

                                    一見、心臓と腎臓と全く違うように思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は関係が深いのです。現にそれぞれの勉強会で心臓の構造と働き、心不全の症状、むくみや腎臓の働き、腎臓に作用する利尿薬など共通する内容がありました。

                                     

                                    「腎臓が悪くなると、心臓にもその影響が及び負担がかかってくる」

                                    これは西洋医学でも様々なデータで分かっていることですが、漢方の東洋医学では昔から説明されています。

                                     

                                    相生相剋(そうせいそうこく)の関係というのがあります。

                                    肝臓は心臓を助け、心臓は脾臓(ひぞう:東洋医学の五行の脾臓はすい臓と考えます)を助け、脾臓は肺臓を助け、肺臓は腎臓を助け、腎臓は肝臓を助けます。助けがあることで各々が正常に働くことができます。この助け合う関係性を相生(そうせい)と言います。

                                     

                                    反対に、力を持ち過ぎているところは抑え合いながらバランスを取っていこうとする関係性もあります。これを相剋(そうこく)と言います。肝臓は脾臓を抑え、脾臓は腎臓を抑え、腎臓は心臓を抑え、心臓は肺臓を抑え、肺臓は肝臓を抑えて健康を保ちます。

                                     

                                     

                                     

                                    例えば、腎臓について見てみましょう。

                                    腎臓の代表的なはたらきとして、血液をきれいにしたり、血圧を調整したり、赤血球の合成、カルシウムの吸収や骨形成、水分や体液、ミネラル、PHの調節などが知られております。

                                     

                                    腎臓は血液の汚れをろ過していく場所ですから、腎臓が悪くなると糸球体(しきゅうたい)というろ過フィルターの目が粗くなり、普通なら通さないタンパク質までも通過して尿に漏れ出てきてしまいます。それによって血液中のタンパク質であるアルブミンも減ってきてしまいます。このアルブミンは、血液中の水分調節をしているタンパク質です。また体力の指標・栄養状態を反映し、骨折や寝たきり、ガンや感染症の予防、免疫や自然治癒力・ホルモン力を高め、若々しく健康で長生きの絶対第一条件とされている非常に大切なタンパク質です。このアルブミンが減ることで、水分調節が出来ずに血液中の水分量が増え、血管内や心臓にかかる圧力も高まり負担がかかります。これにより、むくみや頻脈、動悸が出やすくなります(腎臓は心臓を抑える相剋関係です)。

                                     

                                    実はこのアルブミンは肝臓でしか作られません。つまりアルブミンが尿で漏れ出てくるほど腎臓が悪くなると、肝臓は減ってきたアルブミンを少しでも増やそうと頑張ります。つまり負担がかかるのです(腎臓は肝臓を助ける相生の関係です)。

                                     

                                    また肝臓は血を貯めこむ場所です。元気な血がきちんと肝臓に戻り蓄えられることで肝臓も正常に働くことが出来ます。実は血液中の赤血球を作るためには、腎臓から分泌される「エリスロポエチン」というホルモンが必須になります。腎臓が悪くなりエリスロポエチンが減ると貧血(腎性貧血)となり、肝臓も弱るのです(腎臓は肝臓を助ける相生の関係です)。

                                     

                                    このように腎臓と心臓の関係性について、西洋医学では様々な研究や統計で最近分かってきましたが、東洋医学では実は何千年も前から理解されていたことなのです。

                                     

                                    東洋医学・漢方薬の理にかなった考え方、改めて感動いたしました(/ω\)

                                     

                                     

                                     

                                     

                                     

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                                    | 漢方 | 11:47 | comments(0) | - |
                                    めまい、急なのど痛、首と肩こり、下半身の冷え 〜 この時期案外多い状態 〜
                                    0

                                      最近風が涼しくなってきました。気温も秋らしくなり、過ごしやすくなってまいりました。

                                      ただ生活は、まだ夏と同じようにクーラーや冷蔵庫の中の冷えた物を取っている方も多いのではないでしょうか。

                                       

                                      昨日は休日急患センターで勤務させて頂きましたが、熱が出るお子様が多かったように感じました。冷たい物が続いていると子供さんは大人よりも体が弱いですから、鼻水や咳、風邪などの体調不良を起こしやすくなります。養生法は、とにかく甘い物(お菓子やパン)、冷えた物や果物は控えて頂きたいという事になります。

                                       

                                      クーラーなどで皮膚表面から冷やし、夏から秋にかけての飲食物で体内も冷やし、この時期よく腎まで冷えて体調不良を起こす方が多くいます。腎は、体内で一番深い所に位置しますから、本来はそこまで冷えの影響が出てしまうということは大変なことなのですが、最近は若い人でも多く見られるようになってきました。体を養う食事が減り、栄養不足、血液や体に力が無い人が増えてきたためと思われます。普段の食生活が予防には大切ですね。モデルやアイドルの方々が色々な媒体で身近になり、体型や外見、その時の格好良さやキレイさばかり追い求める方が多くなってきました。5年後や10年後、20年後の自身の身体を左右していく命を養う本当の食事に意識を置く方が減ってきたように思います。注意していかなければいけません。

                                       

                                       

                                      さて先日来られた50歳の女性。

                                      頭痛、めまいがあり、前日に常備してある苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)を服用して頭痛は治まったが、それ以外の体調不良が出てきて来店。

                                      ●めまいあり

                                      ●足首の冷えあり

                                      ●首筋のこり、肩こりはもともとある(五十肩)

                                      ●今朝からのどが痛い

                                      ●風邪っぽいが寒気無し

                                      ●体はだるく、ぼっーとする

                                      ●食欲なし

                                      ●昨日の夜は透明の小便が出て、今朝も回数多く色は薄い

                                      ●下痢は無し

                                       

                                      原因を聞くと、冷たい物を取ったからかもしれません、とのことでした。顔は少し赤くのぼせているような感じもありました。

                                      少陰病(しょういんびょう:体内の水と血のバランスが乱れ、腎や心に影響がでる病)の状態と取り、真武湯(しんぶとう)を3日分処方致しました。

                                      店頭で服用して頂き、10分程で身体が温まってきて、めまいと首コリがやわらいできた、とおっしゃって頂きました。

                                      夕方頃に再来店されたころには、もうすでに6包程服用されており、かなり良くなられておりました。

                                       

                                       

                                       

                                      この時期体を冷やし過ぎないように、お体に気をつけてお過ごしください。

                                       

                                       

                                       

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                                      | 漢方 | 12:48 | comments(0) | - |
                                      漢方薬は本当に効くのか・・・!?  〜驚くほどの効果に感動〜
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                                        「漢方薬って本当に効くんですか?」

                                        「漢方薬って長く飲まないと効かないですよね?」

                                         

                                        未だに多く聞かれます・・・( ノД`)シクシク…

                                         

                                        単刀直入に言いますと、漢方薬はすぐ効きます。傷寒論に「二刻一周」、つまり28分48秒で気血は身体を一周回ると書いてあります。漢方薬を服用すると約30分で身体を一周回り、1回服用分の効果が出ます。2回飲めば2回分の効果が出ます。漢方薬はすぐ効いているのです。

                                        ただ、漢方薬の効き目は、その人の持つ自然治癒力を最大限発揮できるように整える働きですから、無理やりに抑えつけて一時的に強力に止める西洋薬(病院のお薬や薬局の風邪薬、痛み止めなどのお薬)とは違います。一時的でも西洋薬で抑えつければ、すぐに実感は得られますが、治していることとは違いますから、自分で治していく準備が整っていない方はお薬の効果が切れればまた症状は出てきて元に戻ります。

                                        漢方薬は、自分で治していく原理原則に基づき、治しやすいように整えてくれますから、その治り方も「知らない間に楽になっていた!」とか、「気づかないうちに症状無くなっていた!」と言う感じで表現される方がほとんどです。自分自身で治して良くなっていることに気付かない方が多いです。そのくらい自然な効き方なのです。でもすぐ効きます。

                                         

                                         

                                         

                                        その証拠に、私が漢方薬の効き目に本気で感動した症例をご紹介させて頂ければと思います。

                                        【百聞は一見に如かず】ですから写真を掲載させて頂きます。

                                         

                                        皮膚のかかとの肉がえぐれて、骨らしきものが見えるほどのひどい状態でした。

                                        細かい経過や漢方薬処方名は省略させて頂きますが、病院へかかり塗り薬や様々な処置をしていても全然治ってくる気配がなく、患者様ご本人が「ツルガ薬局で治していきたい!」と言って頂いたため、漢方薬中心に治療させて頂きました。本来は薬局で治療していくレベルではないと思います。それくらいの状態です。

                                         

                                         

                                        最初は少しケガをしたくらいの傷だったということですが、だんだんひどくなり肉がえぐれてきました。

                                        病院の手当や色々な塗り薬などしていても一向に良くならず、逆にだんだん大きくなってきていました。

                                         

                                         

                                        いくつか状態を考えて漢方薬を飲んで頂きましたが、怪我の修復、肉の再生には全く効きませんでした。

                                        色々と処方を変えながら、ある2種類の漢方薬を飲み出してから劇的に変わりました。

                                        たった3日程で、急に患部に浸出液が分泌されてきたのです。

                                         

                                         

                                        ここから3週間継続服用した結果、

                                         

                                        そこから3ヶ月服用後、もう傷は完全に塞がりました。

                                         

                                         

                                         

                                        私はこの時の漢方薬のことが忘れられません。

                                        「病院ではなく、ツルガ薬局で治したい」とお客様から言って頂いたことに対しての喜びと責任。

                                        最初のいくつかの漢方処方は足のかかとの傷には全く効かなかったわけです。

                                        何とかしてあげたい、治って頂きたい・・・。

                                        必死になって出した漢方処方。

                                        数か月にもわたって治らないどころか徐々に傷も大きく肉のえぐれ方も激しくなってきた患部が、

                                        その人の体の状態に漢方薬がバッチリ合った瞬間、ものの3日程で患部に変化が出てきて「治りそう!」とご本人様がうれしそうに店に来ていただけた、あの出来事が私の中では忘れられません。

                                         

                                        この例では、恐らく漢方薬がなければ、この方は傷はいつまで経っても治らなかったと思われます。

                                         

                                        私が漢方薬の効き目に本気で感動した症例です。

                                        もし、病院の手当やご自身で養生されてもなかなか改善されてこない、そんなときにはツルガ薬局にお気軽にご相談下さいませ♪

                                         

                                         

                                         

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                                        | 漢方 | 13:31 | comments(0) | - |
                                        漢方薬を混ぜることはいいことなのか・・・
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                                          JUGEMテーマ:漢方


                                          漢方薬は、その目的とする働きがきちんと発揮されるように、生薬構成、量やバランス、煎じ方や作り方、服用の仕方まで緻密に計算され、実際に人が服用しながら作りあげられてきました。


                                          同じ生薬構成であっても、その中の1つの生薬のたった1gの差で、大きく働き方が変わっていくこともあります。


                                          【 甘草瀉心湯(かんぞうしゃしんとう)と半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)のように、甘草瀉心湯は狐惑病(こわくびょう)という精神的な症状によく効くようになってきます 】

                                           


                                          たった1つの生薬の違い、量の違いで働きが変わる、これが漢方薬なのです。
                                          ここを理解されていない、気づいていない方がたくさんいらっしゃるのが残念でなりません。

                                           


                                          また、各々の生薬の働きは、一緒に合わさる生薬との兼ね合いで働き方、作用の場所や範囲なども変わってきます。


                                          例えば甘草乾姜湯(かんぞうかんきょうとう)という漢方薬があります。名前の通り、甘草と乾姜の2つの生薬が合わさって出来ている漢方薬です。

                                           

                                          個々で見ますと、甘草(かんぞう)は味:甘平で、急迫を和らげ逆をめぐらす(正常に戻す)作用があります。

                                           

                                          乾姜(かんきょう)は味:辛温で深きを温め、冷えて停滞している水を動かしたり、下痢や嘔、咳、煩躁(はんそう:わずらわしさやさわがしさ)、厥冷(けつれい:手足から冷える)、胸痛、腹痛、腰痛などを治していく働きがあります。

                                           

                                          しかし、上述したように漢方薬は合わさることでその独自の働き方をしますので、甘草乾姜湯という処方になると肺を温め、陽気を復し、冷やし過ぎて陽気を損じた場合の誤治(誤った治療)の救急薬などの目的でよく使用します。


                                          この甘草乾姜湯は、一般的には肺を温めていく漢方薬なのですが、ここに人参(甘微寒)と白朮(びゃくじゅつ:苦温)が加わることで、甘草乾姜湯の温める力は肺から胃に重点を移します。この処方名が人参湯です。


                                          今度は甘草乾姜湯に、白朮と茯苓(ぶくりょう:甘平)を加えると、この白朮茯苓は利水剤といって水を動かしますので、体の中で水を調節している場所はどこでしょうか・・・、そうです、腎膀胱系ですね。つまり甘草乾姜湯の温める力を、腎へ重点を移します。この処方名は苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)です。腎臓の冷えに使います。トイレが近く、さっき行ったのにたっぷり出る、透明に近い小便の時は、腎が冷えている場合が多いですから、よく効く処方です。

                                           


                                          小便もたくさん出て透明で近い、そして後ろからも、つまり下痢も甚だしいとき、こういうときは甘草乾姜湯に附子(ぶし:辛温)を加えて四逆湯(しぎゃくとう)にします。附子は陽気を増し津液(しんえき:血液以外の体液と考えてもらえれば結構です)を保ちますから、前からも後ろからも漏れ出て、津液や陽気などの漏出が止まらない時は良く使います。

                                          このように、生薬バランスや量などによって、作用点や働きそのものも変わる場合も多々あります。

                                           


                                          混ぜて飲んだり、その働きを十分に理解せずに違った状態で服用すると、効果がなかなか出てこない場合もあります。


                                          きちんとした理論と、状態を捉えて、その時の自分にあった漢方薬を服用するようにしましょう。

                                           

                                           

                                           

                                          漢方のご相談は、お気軽にツルガ薬局までどうぞ(/ω\)

                                           

                                           

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                                          | 漢方 | 10:09 | comments(0) | - |
                                          頑固なしゃっくり 続き
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                                            先日書いた頑固なしゃっくりの方が、ちょうど昨日(8月24日)夜ご来店下さいました。

                                             

                                            しゃっくりはいつから続いていたのかを再度お聞きいたしました。

                                             

                                            約5年ほど前からずっと続いていた、とのことでした。5年もの間2ヶ月ほど要因は分からないがしゃっくり治まった時あったが(夏の頃だったとのこと)、それ以外はずっとあって何をやっても治らなかった。

                                             

                                            今の状態はどうですか?とお聞きすると、

                                            「以前電話でお伝えしてから、一切出ておりません。出そうな感じがするときはあるが、出ません。」

                                            としっかり茯苓飲が効いていることを教えて頂きました。

                                             

                                            再度2日分、購入して頂きました。

                                             

                                             

                                            ちょうど同じ日に、このブログを見て下さった方から、「しゃっくりってそんなに長く出続ける人、実際にいるのですね・・・」とお声かけ頂きました。私自身も、これだけ長く続いている方は実際に接客させて頂くのは初めてでした。が、実際にいらっしゃるのですね。

                                             

                                            先月、私が勉強させて頂いております山総漢方セミナーでも、愛知県の先生の症例をお聞きしたのですが、その症状は頑固なしゃっくりでした。この方のように5年も長引いている、というわけではなかったのですが、色々な処方を出してもなかなか治りきらない方でした。

                                             

                                            しゃっくりといえども、簡単に治まるしゃっくりもあれば、色々な体の状態や影響を受けて出てくるしゃっくりもありますので、一つ一つその方自身の根本を捉えていくことは本当に大切なことですね。改めて勉強になりました(-ω-)/

                                             

                                             

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                                            | 漢方 | 10:27 | comments(0) | - |
                                            長引く頑固なしゃっくり 
                                            0

                                               

                                              今日は、頑固なしゃっくりが意外な処方で治ったので、その症例をご紹介致します。

                                               

                                              2017年8月7日(立秋)

                                              60代男性 しゃっくりが長引いてつらい 柿のへたや、病院での漢方薬など服用したが治らない

                                              10年程前にもしゃっくりが出て治るまでに数ヶ月を要した(その時治った漢方薬処方名は覚えていないとのこと)

                                              今回ははっきり覚えていないが数か月前からしゃっくりが出だして、ずっと治らない

                                              聞くと胃を冷やしているような状態が伺われたので、まずは呉茱萸湯(ごしゅゆとう)を3日分処方。

                                               

                                              しゃっくりの様態を考えるに、基本的に薬局に来られる方のほとんどは冷えからくるものが多いです。胃を温める人参湯や呉茱萸湯、橘皮湯(きっぴとう)、小半夏湯(しょうはんげとう)、橘皮竹筎湯(きっぴちくじょとう)、六君子湯(りっくんしとう)などの処方を中心に考えていくのですが、それ以外で起こるしゃっくりもあります。

                                              傷寒論(しょうかんろん)・金匱要略(きんきようりゃく)にも書いてありますが、熱から起こるしゃっくりが書いてあります。胃熱から起こるしゃっくりには承気湯類(しょうきとうるい)を使いますし、半表半裏(はんぴょうはんり)のちょうど横隔膜あたりの熱や気のこもりからのしゃっくりには柴胡剤(さいこざい)がよく効きます。またそれ以外でも、その方自身の病態に応じて、漢方処方は変わってくるのは当然です。

                                               

                                              8月17日

                                              「またしゃっくり出てきた・・・」とおっしゃられ、再度ご来店。

                                              聞くと、呉茱萸湯はしゃっくり出たときだけ飲んでいるとのことでした。では飲んだ時はどうかと聞いてみますと、呉茱萸湯を服用するとしゃっくりは一時的によくなるとのことでした。数時間治まり、また出てくる、という感じらしいのです。3日分(9回分)を約10日で飲んでいますから、1日1回は飲んで一時的に抑えている、ということになります。ということは呉茱萸湯は効いているけど、治りきるところまではいっていないということです。

                                               

                                              養生法をきちんと再度お伝えして呉茱萸湯を処方させて頂こうと考えながら、もう少し詳しくお聞きしていきました。

                                              ●お仕事は、交通整備のようなお仕事で、炎天下の外で朝から晩まで(ここ最近は朝8時頃から夜11時頃まで)

                                               大量に汗をかくお仕事

                                              ●ペットボトル2Lほどに清涼飲料水を入れて水分補給している

                                               クーラーボックスに入れて冷やして持っていくが、飲むころにはぬるくなっている

                                              ●大便は毎日気持ちよく出る

                                              ●小便も普通にきちんとでる

                                              ●みぞおちの痞えや肩こりやめまいなど、その他の症状はなし

                                              ●食欲もあり

                                              ●顔色はよく日焼けされていて、体格もしっかりされて丈夫そう、目は少し充血(横顔に際線あり)

                                              ●以前病院で十二指腸にポリープがあると言われたことがある(これがしゃっくりと関係あるのではないかと気になっている)

                                              ●お盆の最近らへんは特に仕事が忙しいらしく、睡眠不足もありそうな様子

                                              ●果物やアイス、冷たい物は極力控えて取っていない

                                              ●ご自身ではしゃっくりのでやすい時間帯や、どうすることでしゃっくりがひどくなるか、楽になるかは分からない

                                              ●舌 → 苔なし 乾いている感じもなく、ベトベト濡れている感じも無し、比較的赤く鮮やかなピンク色

                                              ●唾や泡なし、鼻水も無し

                                               

                                              この方をパッと見た私の第一印象は、小柴胡湯(しょうさいことう)でした。しかしお話ししていると少陽経(しょうようけい)や肝経(かんけい)への熱のこもりがありません。舌の状態とこの方のお仕事・生活環境を考慮し、茯苓飲(ぶくりょういん)がいいと感じました。茯苓飲は、簡単に言いますと胃に水が多く冷えて弱っている、全体的には冷え弱りがあるが部分的に熱もこもっている状態に大変良く効きます。

                                              お仕事柄、水分を良く飲みますから、いくら常温と言えども水分は熱を奪いますから、胃が冷える原因にもなります。汗のかき過ぎや睡眠不足は胃の弱りにもつながり、長い炎天下での立ち仕事は腎を疲れさせ、体内の水分処理を弱らせます。胃は「水穀(すいこく)の海」と言われ、胃は水が豊富にある場所になります。胃が冷え弱れば飲んだ水分は、胃に滞りやすくなります。また胃に滞ったものは、よく肺にその停滞が運ばれ、肺の出口である鼻や皮膚、大腸などにその影響が出やすくもなります。胃と肝臓は中焦(ちゅうしょう:胃の入り口から出口近辺までの位置にある消化器系の働き)に位置し、互いに助け合い・かつ調節したり密接な関係にありますから、肝臓にもその影響が伝わり、膈気(かくき:胸腹上下の調和を主る気)が弱りしゃっくりにもなります。

                                               

                                              茯苓飲は、

                                              茯苓(ぶくりょう)甘平 <主薬>

                                              橘皮(きっぴ)辛温

                                              生姜(しょうきょう)辛温 <佐薬>

                                              枳実(きじつ)苦寒

                                              白朮(びゃくじゅつ)苦温

                                              人参(甘微寒) 

                                               

                                              橘皮と生姜で胃を温め、茯苓と白朮で停滞した水をさばき、人参で弱りを補い、弱るがゆえに熱のこもりが出来るので枳実で熱を冷ましてしこりを消し、人参の甘微寒で熱を冷まし元気にします。

                                              茯苓飲を3日分お出ししました。

                                               

                                               

                                              8月22日にお電話がかかってきました。

                                              「もう症状はないのですが、まだ続けて飲んだ方が良いのでしょうか?」

                                               

                                              ご様子をお聞きすると、8月17日に1回服用し、翌朝起きたらしゃっくりは止まっていた。18、19、20、21、22日と1回もしゃっくりは出ていない。数回しか飲んでいないが、今まで一時的には治まることあってもまたすぐ出てきたが、今回は出てこない。食欲も以前もあったがもっと調子良くなった。

                                              そして、私が一番関心した一言を言って頂きました。

                                              「呼吸が楽になりました!」

                                              とおっしゃられたのです。今まで一言も呼吸が苦しい、息苦しいなどは言っておられませんでした。恐らくご本人様も自覚されていなかったであろうと思われます。私は茯苓飲の作用をお電話で説明し、様子を見ながら服用して頂けるようにお伝え致しました。

                                               

                                               

                                              この呼吸が楽になったというのは・・・、そうです、条文に書いてあるのです♪

                                              金匱要略の痰飲咳嗽病(たんいんがいそうびょう)33条

                                              「外臺(げだい)茯苓飲 心胸中に停痰宿水(ていたんしゅくすい)有りて自ら水を吐出し 後心胸間虚し気満ちて食する能(あた)わざるを治す 痰気(たんき)を消しよく食せしむ」

                                               

                                               

                                              簡単に訳しますと、外臺という書物に載っている茯苓飲は、心臓や胸の辺りに痰が停滞している、痰というのは処理できない水と考えて頂けると分かりやすいです。そのために水が胸の辺りに宿っている、滞っているということです。胸の辺りには、心臓もありますし、心臓を挟むようにして両側に肺があります。肺は呼吸を主っておりますし、気を蔵しております。心臓は血脈を主り、血液を正常に流すために働いております。そこらへんに水が停滞しているということです。水が満ちて停滞して苦しいので、ついには水を吐き、吐くと陽気も出ますし、吐いた後は虚し(弱るということです)、気を正常に巡らすことが出来なくなってきます。気が滞れば気が満ちてきて、食べることが出来ない、元気に胃が動けないためです。茯苓飲はこういう方を治す、茯苓飲を飲めば滞った水が取れてよく食べれるようになる、という事が書いてあります。

                                               

                                               

                                              心胸中の停痰宿水が取れたので、肺の呼吸が楽になり、息苦しさが無くなったのです。

                                              本当に傷寒論・金匱要略は何でも書いてありますね・・・。改めて勉強になりました(-ω-)/

                                               

                                               

                                              bnr_hp150.gif

                                               

                                               

                                               

                                               

                                               

                                               

                                               

                                               

                                               

                                              | 漢方 | 19:13 | comments(0) | - |
                                              五苓散(ごれいさん) ってどんな処方!?
                                              0
                                                先日の五苓散(ごれいさん)について、詳しく説明してほしいという御要望がございましたので、今回は五苓散の構成生薬などもう少し詳しく見ていきたいと思います。
                                                五苓散の処方は、

                                                ●猪苓(ちょれい) 甘平 <主薬>

                                                ●沢瀉(たくしゃ) 甘寒

                                                ●茯苓(ぶくりょう) 甘平

                                                ●桂枝(けいし) 辛温

                                                ●白朮(びゃくじゅつ) 苦温 <佐薬>

                                                この5つの生薬で構成されている処方です。

                                                 

                                                猪苓・沢瀉・茯苓は味は甘です。つまり脾胃・肌肉にいきます。白朮は苦味ですから血脈の位置へ作用します。この4生薬は簡単に表現しますと水に作用します。

                                                 

                                                ここで補足いたしますが、1つ1つの生薬には味と気なる働きがあります。味には酸味、苦味、甘味、鹹味(かんみ:塩味)の5つがあります。各々の味には、補い、助け、益すという「味の三用」なるものがあり、例えば甘味は「肝を益し、心を助け、脾を補う」働きがあります。気の働きには温(温めていく働きがある)、微温、平、微寒、寒(冷やして熱を取る働きがある)があります。

                                                 

                                                 

                                                猪苓は渇して小便不利、小便不利による嘔によく効きます。甘平となっておりますので、気の働きとしては温めも冷やしもしない「平」とされておりますが、猪苓の生薬そのものは内に熱ある状態によく効きますので、イメージ的には「微寒」のように考えて使う方が分かりやすいかもしれません。

                                                 

                                                沢瀉は甘寒で胃の熱を冷まします。つまり沢瀉が入っているという事は、必ず胃に熱があるという事になります。胃に熱があれば喉が渇きますから、沢瀉はこの熱を去り、乾きを潤し渇(かつ)、冒(ぼう:頭に重く大きい帽子がかぶさっているような症状)や眩(げん:めまい)を治していきます。

                                                 

                                                茯苓は甘平で、沢瀉のように冷やしたりはせずに、脾胃の水をさばくことにより動悸や眩、煩躁(はんそう:もだえてさわがしい)、衝逆(下から上へと突き上げる症状、例えばむかつきや動悸、息切れ肩のはり、頭痛、のぼせなど)、そして肉しん筋Α覆砲しんきんてき:ピクピク筋肉が動く、ケイレンする)を治していきます。

                                                 

                                                白朮も同じように水を動かしていく生薬なのですが、味が苦です。苦味のものは血に行きますから、血脈(けつみゃく:血液がめぐる脈、流れる循環器系)の水を利していきます。上述の甘味の3生薬とは作用する位置が違います。そして特徴的なのは、小便不利(ふり)だけでなく小便自利(じり)にも働きます。小便不利は小便の出にくい状態です。小便自利というのは、反対に小便が出過ぎること、または小便の出が悪くなるはずなのに逆に出が良いことを言います。つまり出にくくても、出やすくてもそこの調節をするために使います。例えば小便が少なく、大便に小便で出すべき水が回って下痢している場合や、小便の回数が多くたっぷり出て便が硬い場合など、よく白朮を使います。また血脈を温める働きがありますから、血脈が温まれば筋肉や骨も温まりほぐれますから

                                                筋骨の痛みにもよく使われます。めまい、むくみ、頭痛、吐気、胃腸の病など応用範囲の広い生薬です。

                                                 

                                                桂枝は気味(きみ)は辛温で、肺や皮膚を温め汗を発し表を整えます。表の陽気が不足することで起こる衝逆(しょうぎゃく:下から上へと突き上げる症状、例えばむかつきや動悸、息切れ肩のはり、頭痛、のぼせなど)によく使います。表のただれを整えたり、表を補う目的で使います。

                                                 

                                                五苓散で体内の停滞している水を体外に抜く場合、表が整っていないと水はうまく外へ出ません。例えば、2Lの水の入ったペットボトルを真下に傾けても出てくる速度は緩やかですが、逆さにしたペットボトルの上の部分に小さい穴を開けますと、もっと勢いよく早くペットボトル内の水は外に出ますよね。人間の体もこれと同じことが言えます。表である皮膚の状態が整っていないと、陽気が正常にめぐり、気の発散が正常に出来ていないと、体内に停滞した水はなかなかスムーズに外へ出せないのです。この表の陽気を補い整える働きが五苓散内の桂枝にあるのです。ということは、反対に言いますと、皮膚を冷やす(クーラーなど)ことは、五苓散の効き目を低下させてしまうことになります。また白朮で、皮膚の下に流れております血脈を温めて桂枝の表を補う働きを助けております。

                                                このように見ていきますと、1つ1つの漢方薬の生薬構成や量のバランスなど、精巧に緻密に考えられて作られていることが分かってきます。素晴らしいですね♪

                                                 

                                                 

                                                次回は、五苓散を条文を使って説明していきたいと思います。

                                                読んで頂きありがとうございます(/ω\)

                                                 

                                                 

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                                                | 漢方 | 13:35 | comments(0) | - |
                                                夏から秋にかけての下痢  続編 〜 五苓散(ごれいさん) 〜
                                                0

                                                   

                                                  昨日はこの時期の体の状態と、それに伴う下痢に対しての桂枝人参湯を書かせて頂きました。

                                                  さて今日は桂枝人参湯ではないこの時期多い下痢、そして桂枝人参湯との違いの見分け方を書かせて頂きます。

                                                   

                                                  ずばり処方名を出させて頂きますと、五苓散(ごれいさん)です。

                                                  五苓散はごく身近な処方ですから、ご存知の方も多いと思います。

                                                   

                                                  傷寒論の霍乱病(かくらんびょう)6条を見てみますと

                                                  「霍乱(かくらん) 頭痛 発熱 身疼痛 熱多く水を飲まんと欲する者は五苓散 之を主る 寒多く水を用いざる者は理中丸(りちゅうがん)之を主る」

                                                   

                                                  この条文は非常に大切です。霍乱というのは急な吐き下しの病のことです。吐いたり、下痢したり、頭痛や発熱、体の痛みなどが出ている状態、もちろん全てが揃っていないといけないという事ではありません。霍乱病ですから、吐くか下痢するか、このどちらかは出ていればいいと考えられます。これらの症状が出ていて、吐き下しにより体内の津液(しんえき:体液)が減り、胃が乾き熱を持ち喉も渇いてくる、これが「熱多く水を飲まんと欲する者」になります。

                                                   

                                                  普通は喉が渇いて水分を取れば、胃でしっかり温めて消化吸収し体をめぐり、汗や小便、大便で排出されます。しかし霍乱を起こしている状態ですから必ず胃の弱りがあります。そうすると喉が渇いて水分を取っても、消化吸収が滞り正常に水をめぐらせることが出来ず、イメージ的に表現すると胃の周りに水が溜まってしまうのです。そして胃には熱があり、この熱も実熱(じつねつ)ではなく、胃の弱りからくる虚熱(きょねつ)です。この胃熱のために乾いて水分を飲みたくなる、飲んでも必要なところにめぐらせることが出来ず胃の周りに滞ってしまうので、乾きや熱は潤わないのです。でも飲んだ水は胃の周りにある、これを五苓散で治していくのです。

                                                   

                                                  私が漢方を勉強させて頂いております、愛知県の山総漢方セミナー。この勉強会に参加されておられます大先輩Y先生。この先生から「五苓散は胃熱を取るから、よく口内炎にも使いますよ」と昔教えて頂いたことがあります。これもこの虚熱のことをきちんと理解されているからこその応用ですね。

                                                   

                                                  同じ霍乱病で同じ症状がでていても、その人によって、その時の体の状態によって逆に胃が冷えてしまうことがあります。胃は冷えているので、「寒多く水を用いざる者」、つまり水はそこまで飲みたがらない状態になります。胃が冷えていればガブガブ水分を飲むことはできません。こういう状態の時は、胃の虚熱をとって水をさばいていく五苓散ではなく、胃を温めて陽気を入れてあげて水を少しさばいていく理中丸がいいということになります。理中丸は人参湯(にんじんとう)の丸剤です。

                                                   

                                                  つまり五苓散と人参湯は、胃の寒熱で相対する処方であるとも表現できます。

                                                   

                                                  昨日の桂枝人参湯は、この人参湯の中の甘草を増やし、桂枝を加えた処方になります。簡単に表現しますと桂枝も必要な人参湯・理中丸の状態の時に使う、つまり皮膚や肺が冷えている状態、クーラーなどで表を冷やしながら、この条文の理中丸の状態が伺える人に桂枝人参湯は使えばいいのです。

                                                  五苓散にも桂枝が入っていますから、このクーラーなどでの肺や皮膚の冷えに対して桂枝で温めてあげることが出来ます。

                                                   

                                                  皮膚の冷えがあり、胃の熱がある場合の吐き下しには、喉の渇きを確認して渇きがあれば五苓散

                                                  皮膚の冷えがあり、胃も冷えている場合の吐き下しには、喉はあまり渇かないことを確認して桂枝人参湯や理中丸(人参湯)

                                                   

                                                  もっともっと細かく見ていくと沢山あるのですが、今日はこの霍乱病6条の条文を中心に説明させて頂きました。

                                                   

                                                  読んで頂きありがとうございます。ご意見ご感想、ご要望などございましたら、何なりとツルガ薬局 田邉宗久までよろしくお願い致します(/ω\)

                                                   

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                                                  | 漢方 | 18:18 | comments(0) | - |
                                                  夏から秋にかけての下痢 〜 桂枝人参湯(けいしにんじんとう) 〜
                                                  0

                                                     

                                                    ここ数日、下痢の方のご相談が増えています。

                                                     

                                                    暦的にはもう秋になっておりますので、秋は肺大腸経が旺する(頑張っている)期節ですから、大腸の弱りからくる下痢が多くなってくることはごく自然なことで、こういうところからも自然の摂理や人間の体の働き方も自然の影響を受けていることが改めて実感できます。

                                                     

                                                    まだまだ暑いですからクーラーを効かせて体表から冷やしている生活環境がどなたでもあるのではないでしょうか。そこに加え、冷蔵庫内の冷えた飲物、アイスや氷類、スイカや桃、ブドウなどの果物類、なおかつ水分の摂取量も多くなってきやすい時期です。水は体内の中では一番冷やす働きを持つものですから、そうすると外からも中からも両面から冷やして弱らすという事になります。

                                                     

                                                    人間の体というのは、夏は外気温が高いですから熱中症などにならないように体内の熱を汗として放散できるように、血液の循環や陽気の熱は内臓よりも体表部に多くなっています。反対に冬は体内の熱が逃げてしまわないように体表部よりも内部に血液や陽気の熱は寄っているのです。ですので冬は痔や出来物が多くできますよね。こういうことは傷寒論(しょうかんろん)の辨脈法(べんみゃくほう)30条にも書いてあります。その季節によって、人の体の血液や気の動き方、寄り方も変わってくるのです。

                                                     

                                                    夏は内臓、胃の熱が少ないのです。そこに水分や冷たい物が多く入ってきますし、その上にクーラーなどで体表部も冷やすわけですから、体としてもたまったものではありませんよね。その影響でどうなると思いますか。もちろんその人の体力や体質などにより様々な状態にはなるとは思いますが、ひとつのなりやすい形として傷寒論 太陽病下編の36条を見て頂くと良いと思います。

                                                     

                                                    「太陽病 外證(がいしょう)未だ除かざるに 数(しばしば)之を下し 遂に協熱(きょうねつ)して利し 利下(りげ)止まず 心下痞硬(しんかひこう)表裏解せざる者 桂枝人参湯(けいいにんじんとう) 之を主る」

                                                     

                                                    簡単に訳していきますと、太陽病で病の原因がまだ外にある、表がまだ治りきっていないのに下しをかけたという事です。治療の原則として、体表部が治っていない、体表部に病がまだあるときは下し(下剤など)はダメです。体表部の病が中に入ってしまい、症状が悪くなったり治りにくくなるためです。表が治っていない時はまずは表を治す、これは治療の原則です。よく風邪などの時にご年配の方が便が出ないことをお医者さんに伝えて風邪薬と下剤が一緒に出ることがありますが、これは要注意です!!

                                                    話を戻します、ただこの場合は、恐らく外證がまだ残っていることが分かりにくかった状態であろうと思います。よく店頭で実際にお客様を診る時に外證があるかないか、どこでどう見極めていくか難しい時も多々ありますから。病が表にあるのを何回も何回も下しをかけてしまった、胃や消化器系に熱がこもっている場合は下しをかけて治しますから、そのような状態と間違えて何回も下しをかけてしまったということです。それにより体表部の病邪の熱を中に落とし込ませてしまい、何度も下して体内の津液(しんえき:血液を除いた体液)が不足して乾き、乾けば熱を持ちますから、その乾いた熱とぶつかり合ってますます下痢が激しくなってしまうのです。これを協熱と言います。そして半分表、半分裏の表裏の堺目がちょうど横隔膜らへん、胃の辺りのみぞおちらへん、心下(心臓の下らへん)に当たりますから、そこに外からと中からの熱がぶつかり合い硬く結ばれて心下痞硬(みぞおちのあたりが痞えたり硬くなる)の証が起こります。もちろん、表も裏も弱り整っていない状態となり下痢が止まないのです。そういう時には桂枝人参湯で之を治す、という事が書かれた条文です。

                                                     

                                                    端的に申しますと、クーラーで皮膚の表が冷やされ、冷たい物や水分量が増えて裏も冷やされ、表裏にまたがり冷え弱りが起きている状態、今の下痢の症状にピッタリであるということです。よく桂枝人参湯は出しております。ただ全てが桂枝人参湯ではありませんので、明日は桂枝人参湯ではない、よく出ている処方を1つご紹介させて頂きます。

                                                     

                                                     

                                                    先日、「傷寒論の条文を交えて解説してほしい」というお声をいただきましたので、条文を書かせて頂きました。もっとここを書いてほしいという御要望ございましたら、ご意見いただけるとうれしいです。ご意見ご感想、お待ちしております。

                                                     

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                                                    | 漢方 | 12:39 | comments(0) | - |
                                                    土用中の手術・治療は要注意!
                                                    0

                                                      JUGEMテーマ:漢方

                                                       

                                                      43歳の痩せ型の女性の方の症例をご紹介致します。

                                                       

                                                      2017年2月3日(金曜日)

                                                      他店より電話があり、「今お客様が店頭に来られていらっしゃるのですが、症状をお聞ききしましたが症状が激しく病院でも治らない方で難しいので、先生お願いできませんか。」ということでした。お客様のお名前をお聞きすると、私も今まで何度か接客したことのある方で、顔も体格も分かる方でした。

                                                       

                                                      スタッフ経由で大方の状態を聞いてみると、

                                                      年末から歯茎が腫れて、歯科で治療し、抗生物質(セフゾンなど)や鎮痛剤(ロキソニンなど)も服用していてもだんだん歯茎が腫れてきて、手に負えなくなってきて歯科医にも「もううちでは対応できない」とさじを投げられてしまった。他の歯科医院(2院ほど)にも受診したが、全く良くならず、薬も効かないし、だんだんひどくなってきたとのことでした。

                                                       

                                                      ご本人さんに電話を代わってもらい問診してみると、

                                                      ●治療自体は抜歯ではなく、歯を治療し歯に物を被せて、それを取ってもらったのがちょうど1週間程前で1月25・26日くらい。この頃に特に腫れて口が開かない、もちろん噛めなくなってしまった

                                                      ●患部を触ると熱い、夜も眠れない

                                                      ●ロキソニン飲んでも効かない

                                                      ●数日前に少し膿が出て、ほんの少し楽だった

                                                      ●熱(体の体温)はロキソニン飲んでいるのであるのか無いのかは分からない(微熱がその前くらいから出ていた)

                                                      ●ここ1週間ほどは柔らかいものしか食べられない、少量しか食べられない(ウイダーインゼリーやおかゆを食べている)

                                                       

                                                      ここまで聞いて、この方の症状は年末からもう1ヶ月から2ヶ月ほどになります。うまくしゃべれず、口も開かない状態で、病院の抗生物質や鎮痛剤を飲んでいても治まってこない、1週間前から特に激しく悪化しきちんとした食事も食べられておりません。1週間前というと土用の真ん中です。土用が1月17日から2月3日ですから、そのちょうど真ん中、つまり土用の土の気、肉への熱のこもり方も一番激しい時です。口は、胃であり、肌肉(きにく)に当たります。歯ぐきは肌肉であり、脾胃の状態が反映される場所です。土用の一番土の気が旺(おう)する1月25・26日から激しくなっていることからも、やはり自然の摂理、自然の中に人間は生かされていることを改めて再認識させられました。

                                                       

                                                      土用は、土の気、脾胃の気が旺している、つまり力を持って頑張る季節です。土は、土台になり、真ん中であり、万物の帰するところ、つまり伝えるところがない大元です。その土台が頑張っている時、無理がかかりやすい時に、体を疲れさせるような慣れない土いじりや運動、過労、暴飲暴食、そして手術や体にメスを入れること(歯の治療もこれに当たります)は、体の大元を損なわせ病気や症状の悪化や回復を遠ざける事につながっていきます。最悪の結果にもつながることも多いと聞いております。できる限り土用中の手術や検査(肉を傷つけるような検査)は避けるべきです。症状が落ち着いている方でも、土用中は地面である土の気が盛んですから、症状がぶり返しやすくなります。

                                                       

                                                      この方の今の症状は、この土用中の影響と、年末からの無理疲れで歯ぐきの肌肉に熱がこもっているのです。

                                                      ●手足の冷え→なし

                                                      ●寒気→以前はあったが今は無い

                                                      肌肉の熱を下す大黄の処方を考え、1週間ほど食事がきちんと取れてませんから、胃の不和(ふわ:正常に整っていない状態)を整える下し薬、調胃承気湯(ちょういしょうきとう)を1日分処方。その日のうちに3回飲んで、明日にまたご連絡くださいとお伝え致しました。

                                                       

                                                      2月4日 

                                                      「昨日午後1回、夕方1回、寝る前と飲んで、夜中にお腹が痛くなって下痢しました。でも少し口開くようになりました。」

                                                      最初の激しい熱感は調胃承気湯で取れた感じでした。ただ下痢して腹痛も出てきましたから、もう調胃承気湯などの大黄(だいおう)の処方はいりません。

                                                      四逆散(しぎゃくさん) おもゆ 2日分処方。

                                                       

                                                      2月6日

                                                      「2月4・5日と飲んで、5日の夜にお腹が痛くなり下痢しました。今日はまだ何も飲んでいません。でも大分口も開くようになりました。」

                                                      程度をお聞きすると、最初が10とすると今は5くらいになったとのことでした。3日で半分になれば上出来です。今までずっと悪いままで病院の手当も効かないほどの状態が改善に動いているのは、漢方薬が効いている証拠です。

                                                      ここで再度問診、

                                                      ●生理前でもうすぐ生理が来る

                                                      ●調胃承気湯、四逆散で腹痛と下痢が起きた

                                                      ●年末からの病の本となっている疲れがある

                                                      ●元々やせ形の体型で、ここ1週間きちんとした食事が取れていない

                                                      これらのことを考慮して、血を補い、疲れを取り、お腹を守り、歯ぐきである肌肉(脾胃)を補う 当帰建中湯加阿膠地黄湯を食前に、四逆散を食後に 2日分ずつ処方致しました。もちろん食事の栄養の補いであるコンクレバンはきちんと飲むようにお伝え致しました。

                                                       

                                                      2月9日

                                                      ちょうど他店に行ったときに偶然お会いすることが出来て、症状をお聞きすると10が3くらいになり、もう痛み止めも飲まなくても大丈夫になり、歯ぐきは全然気にされていないようでした(笑)もちろん下痢や腹痛は起こっていないようでした。

                                                       

                                                      ご本人様は漢方薬が効いている実感はなく、自然に治ったような感覚をもたれておりました。しかし1ヶ月以上も症状が改善せず、3か所の歯科医院からの抗生物質や鎮痛剤などの効果も出ず、治療の仕様がないとさじを投げられ、夜も寝れず口も開けなかった状態が、1週間以内で気にもならないくらいまで回復できているという事は、必ず漢方薬は効いております。

                                                       

                                                      全て病気を治していくのはその方自身です。養生したり、色々治療しても治ってこない時、そういう時に病の根本を捉え自分自身で治していけるようにバランスを整えてあげる、自分で自然に治していけるようにサポートしてあげる、そんな役割が漢方薬なのです。ですので、漢方薬が効いて自分自身で治していける時は、この方のように自然に治る感覚を持たれる方が非常に多くいらっしゃいます。無理やりではなく、ごくごく自然なのです。自然の本来自分に備わっている治していく力、これを正しく働かせるためのお薬、手助けが漢方薬の働きなのです。

                                                       

                                                      改めて勉強になりました(−ω−)/

                                                       

                                                       

                                                      bnr_hp150.gif

                                                       

                                                       

                                                       

                                                      | 漢方 | 14:50 | comments(0) | - |
                                                      呉茱萸湯の効かない吐気・頭痛 苓桂味甘湯で治る
                                                      0

                                                        JUGEMテーマ:漢方

                                                         

                                                        2017年7月25日

                                                         

                                                        40代女性 胸の悪さ、少しムカムカする感じが治らないので何とかなりませんか、とご相談。

                                                         

                                                        問診していくと、

                                                        ●夏の土用(7月19日〜8月6日)に入ってから症状が出始め、もう1週間ほど続いている(ガロールを飲んで様子を見ていた)

                                                        ●食べられないことはないし、吐くまでもいかないが、ムカムカして胸が悪い

                                                        ●今朝はむかつきがひどく、何も食べられず、朝から頭痛あり(後頭部)


                                                        この方は、毎年湿気が溜まりやすい時期になると腰が重くなってきて、右腕が痺れてきて、麻杏薏甘湯(まきょうよっかんとう)を服用するとすぐ症状が取れる方です。今回も湿気が原因かと思い、麻杏薏甘湯は服用するも効かなかったとのことでした。

                                                        ご本人様は思い当たることは特にないと言われますが、この時期ですから冷たい物が多く水気のものも多いだろうと思われます。

                                                        吐気と頭痛、それが胃の冷えから来ているとなればまずは呉茱萸湯(ごしゅゆとう)です。しかし、頭痛の場所が胃経(こめかみ近辺)ではなく、後頭部の太陽膀胱系です。呉茱萸湯では取り切れない可能性がありましたが、胃や肺を冷やしている感じもありましたので、人間は治していく時には必ず陽気(ようき)が必要になります。体の土台である胃がしっかりして、体を温めて回復に動かしていく陽気が肺を中心に巡ってくることで身体も元気になってきます。漢方薬も良く効いてくるのです。胃が冷えて肺の陽気が弱ければ、効くものも効きません。まずは呉茱萸湯で症状が全て取れなくても、胃と肺を温めて戻してあげるだけでも、その後の処方が活きてきます。まず呉茱萸湯を1日分お出ししました。店頭で1回、30分後に1回服用して頂きました。

                                                         

                                                        お昼頃に再来店。

                                                        まだ症状があり治っていないとのこと。

                                                        再問診、

                                                        ●首すじのこりあり

                                                        ●肩こりあり

                                                        ●手の痺れなし

                                                        ●上半身だけカッーと熱い感じはある、下半身の冷えは無い(のぼせはないと言われる)

                                                         

                                                        頭痛の場所からも太陽膀胱系です。膀胱の親の臓は腎です。胃が弱り腎との調和が取れないと、腎気の突き上げが起こります。気衝(きしょう)と言います。この気の突き上げからの頭痛、吐気と考え、苓桂味甘湯(りょうけいみかんとう)を1日分処方。店頭で1包服用して頂き、お帰りになられました。

                                                         

                                                        後日ご様子を確認したところ、店頭で1包服用後、症状が軽減され自然にご飯が食べれました。夜には、朝ほどの胸やけのひどさはなくもう1包服用後、知らない間に気にならなくなっていました、26日にはもう治っていました、とのことでした。

                                                         

                                                         

                                                        やはり場所は大事ですね(/ω\)

                                                        勉強になりました(−ω−)/

                                                         

                                                         

                                                        bnr_hp150.gif

                                                         

                                                         

                                                         

                                                         

                                                         

                                                         

                                                         

                                                         

                                                         

                                                         

                                                         

                                                        | 漢方 | 19:26 | comments(0) | - |
                                                        造影剤後のムカムカ(吐気)が1週間続いている 
                                                        0

                                                          62歳女性の方の症例をご紹介致します。

                                                           

                                                          2017年(木運不及)8月5日(土曜日) ご来店。

                                                           

                                                          糖尿病の血糖コントロールがうまくできず、今ちょうど病院に入院していて、今日と明日と週末ということで一時帰宅できるようになったので店に寄れた。また月曜日から病院に戻り入院しないといけない。検査で造影剤を飲んでから、胸の辺りがムカムカする。もう1週間くらいになり全く治らず。なんとかなりませんか、とご相談。

                                                           

                                                          問診していくと、

                                                          ●吐気はないがムカムカする

                                                          ●食欲→流し込めば食べれなくは無い

                                                          ●便→便秘ぎみ(元々)

                                                          ●体格は良く、顔色は黒い

                                                          ●肩こりやみぞおちのつかえ、みぞおちの堅さや痛み→無し

                                                          ●舌→苔は無く薄赤色、乾いている感じはない

                                                          ●冷え→なし

                                                          ●口の渇きあり 水分は結構取っている

                                                          ●尿→自分自身では変わりなし、きちんと出ているとのこと

                                                          ●めまい、耳鳴り、頭痛などその他で気になる症状なし

                                                           

                                                           

                                                          <考察>

                                                          造影剤を飲んでから症状が出て1週間ほど治らない、ご本人様は造影剤のせいだとおっしゃっておりますが、1週間ずっと続いているということや、土用中に症状が出始めたこと、この方の体格や体質などを考慮すると、造影剤はきっかけになっただけのように感じました。土用中(7/19〜8/6)は脾胃(ひい)が旺(おう)します。つまり胃が力を持ちます。熱も胃にこもりやすくなります。この方の体質を考慮しながらみていくと、胃に熱が入ったことは間違いありません。胃に熱が入れば胃が乾きますので、胃の状態を反映する口も渇いてきます。ですので口渇があり水分をよく取るとおっしゃられております。胃の熱は血にも影響し、心の熱として舌も渇いてきますが、この方の場合水分を取っていらっしゃるので、その水分で乾きは潤い舌は乾燥はしておりません。

                                                           

                                                          さてこの方の病の根本はどこなのか・・・。漢方処方は状態や原因、その方の根本が捉えられれば自ずと出てきます。

                                                           

                                                          例えば、胃熱があり気がこもって下がらないために便が硬く出ない、気は下がれないから逆に上に上り、イライラや肩こり、のぼせ、頭痛吐気などの証がでる。消化器系その中心は胃ですがここの熱気をスッと下に降ろしてあげる、こういう場合は承気湯(しょうきとう)類などを使います。

                                                          同じように胃に熱はあるが、熱よりも気が痞えてしまっている。そして胃よりも腸、もっと細かく言うと小腸に熱の本体がある。小腸の裏は心臓であり、血脈(けつみゃく:血液をめぐらす脈、循環器系)ですから、小腸の熱、血の熱、心の熱として、吐気や不眠、神経不安、胃腸症状や下痢(便秘もありますが)などの証が出てくると瀉心湯(しゃしんとう)類などを使います。

                                                          はたまた、胃には熱があるが、その熱が胃のすぐそばの横隔膜付近、つまり肝臓に中心を移してくると柴胡(さいこ)剤などを使います(虚熱の場合は、建中湯類や当帰剤です)。

                                                           

                                                          この方の場合は、承気湯類でも瀉心湯類でも、柴胡剤でも、建中湯類でも、当帰剤の状態でもありません。胃に熱があり水分を飲んで胃熱は飲んだ水により少しは冷まされているものの全ては取り切れずまだ胃熱はある状態です。胃の弱りもあるため、飲んだ水をきっちり捌ききれず胃の周りに水の停滞があるイメージです。それによりムカムカ感が1週間も続いていると考えました。

                                                          金匱要略(きんきようりゃく)の痰飲咳嗽病(たんいんがいそうびょう)には水分の取り過ぎの病が載っていますが、その中の処方で五苓散(ごれいさん)が一番合うと思いました。五苓散を2日分処方致しました。

                                                           

                                                          8月9日 退院できましたとご来店

                                                           

                                                          ご様子をお聞きすると、1日分服用しただけで1週間続いていたムカムカが取れました!と言って頂けました。

                                                           

                                                           

                                                          病・症状の根本をみること、本当に大切なことです♪

                                                          今回も勉強になりました、ありがとうございました(/ω\)

                                                           

                                                           

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                                                          | 漢方 | 14:18 | comments(0) | - |
                                                          2017年 秋 体の働きやバランス 気をつけないといけないこと
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                                                            JUGEMテーマ:漢方

                                                             

                                                            2017年の秋は本日8月7日からです。今日は立秋です。自然と共に体の働きやバランスも今日から秋の影響が出てきます。

                                                             

                                                            秋は肺・大腸・鼻・皮膚の働きが旺(おう)する期節です。旺するというのは、働きが活発になって力を持ってくるということです。逆に言うと無理もかかりやすく弱りやすいので負けないように頑張る期節とも言えます。この影響で、咳や痰などの呼吸器症状、大腸を中心とする食欲や便秘や下痢などの胃腸症状、アレルギーなどの鼻の症状や皮膚病などが出やすくなります。また肺大腸経が頑張っていますから、バランス的には肝臓や胆のう、筋肉や爪、目などの肝臓系の働きが抑えられやすくなります。

                                                             

                                                            今年は木運不及(もくうんふきゅう)の年(http://blog.tsurugayakkyoku.com/?eid=69)です。肝臓系の働きが一年を通して弱い年です。そしてさらに秋は上述したように肝臓系の働きが抑えられやすくなる時期なのです。肝臓系が弱い人、肝臓に無理をかけた生活をしている人は要注意です!

                                                             

                                                            もう少し詳しく見ていきますと、肝臓は血を蔵する場所です。血室(けっしつ)や血海(けっかい)とも表現され、血を貯めこむ豊富な部屋であることを意味しています。つまり、血の状態をよく反映します。血が弱い人、血の量が少ない人は今年の秋は注意です。男性よりは女性に特に症状は感じられやすいかもしれません。手術後や生理前後、産後の方も、筋肉のコリやひきつり、だるさ、疲労、目や自律神経症状(不眠やイライラなど)が出やすくなると思われます。大腸の筋肉の弱りと秋の大腸への負担からも、下痢や便秘などの症状も多くなると考えられます。冷たい物や暴飲暴食にも十分気をつけていきましょう。

                                                            また「久行(きゅうぎょう)、筋を傷り肝を労す」と言い、働き過ぎ、学校やスポーツや趣味や遊びであっても、頑張り過ぎると肝臓を疲れさせ体調を崩してしまいます。長距離の移動も久行にあたりますから、体を休めること、睡眠時間の確保、日中の少しの休憩時間でも体を横にして目を閉じる時間をつくっていくなど、意識的に肝臓を休めるようにしましょう。

                                                             

                                                            肺は気を蔵する場所です。秋は肺が頑張る期節。皮膚にクーラーの風を当てたり、冷たい飲食物など真夏と同じ生活をしていると体を冷やし過ぎてしまい、陽気(ようき:体を温めたり元気に動かす気)が減り、帯状疱疹や蕁麻疹などの皮膚病や風邪を引いたり、アレルギー・鼻炎・蓄膿などの鼻の症状、下痢や便秘などの大腸症状、咳などの呼吸器疾患が現れやすくなってしまいます。

                                                             

                                                             

                                                            前もっての予防養生が大切です。

                                                             

                                                            万が一、体調崩されてしまいました方はお気軽にツルガ薬局までご相談下さいませ(/ω\)

                                                             

                                                            いつもブログを読んでくださっている方々、ありがとうございます。

                                                            お気軽にご意見ご感想書いてくださいネ(*ノωノ)

                                                             

                                                            シェアして頂けるとうれしいです(/ω\)

                                                             

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                                                            | 漢方 | 18:34 | comments(0) | - |
                                                            いつの間にか呉茱萸湯(ごしゅゆとう)で調子悪くなっていた!
                                                            0

                                                              JUGEMテーマ:健康

                                                              今回は病院で出されている漢方薬でのお客様の実体験をご紹介させて頂きます。

                                                               

                                                              何年も前から頭痛で病院へかかり、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)をずっと服用している現在57歳の女性の方

                                                               

                                                              最初は呉茱萸湯と川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん:コウブシ、センキュウ、キョウカツ、ケイガイ、ハッカ、ビャクシ、ボウフウ、カンゾウ、チャヨウ)を服用していて、1年ほど前から呉茱萸湯を1日2回でずっと服用しておられます。目的は頭痛です。

                                                               

                                                              先日の7月14日、病院から四逆散(しぎゃくさん)が6日で臨時処方されました。

                                                              ご本人さんにお伺いすると、胃がシクシク痛むので病院へかかったら、医者から「胃カメラをするので、検査するまでの時間、熱かもしれないから四逆散で熱を取ってやると少しいいかもしれないので出しときますね。寝る前にいつもの呉茱萸湯を1回だけ飲んでおいてください。」と言われたとのことでした。あくまで、胃カメラまでのつなぎの役割で処方されたというのです。今の症状の原因やこの方自身の体の状態を捉えてきちんとした理論に基づいて処方されたわけではなかったことに対して、私は残念でなりませんでした。

                                                               

                                                              実際にその方に問診してみると

                                                              ●最近胃がシクシク痛むようになった

                                                              ●鼻の中に出来物が出来ている

                                                              ●少し寝つきが悪い

                                                              ●便秘気味で大草丸(たいそうがん:下剤)を飲んで出している

                                                              ●体が熱く感じる

                                                              ●言われると夜の寝つきも少し悪い気がする

                                                              ●肩こりもあり(少陽胆経の肩井らへん)

                                                              ●手の人指し指(親指側)の先の腫れがある

                                                              ●頭痛も夜や、朝起きたときにこめかみらへんが痛む

                                                              5分くらいの間でもこれだけの証が確認できました。

                                                               

                                                              呉茱萸湯は胃を温めます。胃が冷えていない方が呉茱萸湯を長く服用すれば熱がこもります。胃も痛みます。胃の熱は肺に上がります。肺の出口は鼻です。鼻の出来物も呉茱萸湯で胃と肺を温め過ぎたせいと考えられえます。しかも今は夏で心が力を持ち、血に熱を持ちやすい時期です。血に熱を持てば肺や大腸、鼻や皮膚の働きは抑えられます。もう少しすると夏の土用(7/19〜8/6)にも入り、胃熱がもっと盛んになる頃です。体の熱い感じも、夜眠りづらいのも胸に熱がこもれば起こります。便秘もそうです。手の人差指の親指側は、陽明大腸経(ようめいだいちょうけい)です。つまり大腸の熱で便秘もするし、指にも熱がこもり、腫れて痛くなっているのです。肩井(けんせい)らへんの肩こりは、この人の場合は肝臓や筋肉の熱のこもりでからです。無理に熱を入れているから筋肉にも熱がこもって巡りが悪くなっているのです。頭痛の場所も胃経です。熱のこもりで起きているように感じました。

                                                               

                                                              四逆散が合っていることと、呉茱萸湯は逆に今はいらないのではないかということを説明させて頂き、納得して頂きました。

                                                               

                                                               

                                                              7月19日に病院へ受診、四逆散が38日分処方されました。

                                                              ご様子をお聞きすると、すこぶる体調が良い!!とのことでした。

                                                              ●胃の痛みが楽になった

                                                              ●鼻の中の出来物も治った

                                                              ●体の熱さも良くなり、寝つきも良くなった

                                                              ●肩こりも楽

                                                              ●指の腫れも治った

                                                              ●頭痛も朝起こらなくなった

                                                              ●便秘も大草丸は服用しているが、出る便の感じが良くなった

                                                               

                                                              全てが改善されておりました。医者からは呉茱萸湯を1回寝る前に飲むようには言われていたが、熱が原因だと自分でも気づけたので呉茱萸湯は飲んでいなかった。医者は呉茱萸湯に戻したい!?、また出したいみたいだったが残薬もあるので今回は四逆散のみ処方されたとのことでした。

                                                               

                                                              呉茱萸湯は温める方剤です。四逆散は冷やす方剤です。温め方、冷やし方、冷やす度合い、病の位置など、細かく言えばたくさんありますが、大きくいうと、呉茱萸湯と四逆散は寒熱が逆です。寒熱を間違えれば、上記のように調子の悪さがきっと出てきます。寒熱を見極めること、非常に大切ですね!勉強になりました(/ω\)

                                                               

                                                              因みに病院のお薬にはこの寒熱に作用するものはありません。漢方薬の1つの大きな魅力です。ご相談はお気軽にツルガ薬局までどうぞ♪

                                                               

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                                                              | 漢方 | 10:10 | comments(0) | - |
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