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五苓散(ごれいさん) ってどんな処方!?
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    先日の五苓散(ごれいさん)について、詳しく説明してほしいという御要望がございましたので、今回は五苓散の構成生薬などもう少し詳しく見ていきたいと思います。
    五苓散の処方は、

    ●猪苓(ちょれい) 甘平 <主薬>

    ●沢瀉(たくしゃ) 甘寒

    ●茯苓(ぶくりょう) 甘平

    ●桂枝(けいし) 辛温

    ●白朮(びゃくじゅつ) 苦温 <佐薬>

    この5つの生薬で構成されている処方です。

     

    猪苓・沢瀉・茯苓は味は甘です。つまり脾胃・肌肉にいきます。白朮は苦味ですから血脈の位置へ作用します。この4生薬は簡単に表現しますと水に作用します。

     

    ここで補足いたしますが、1つ1つの生薬には味と気なる働きがあります。味には酸味、苦味、甘味、鹹味(かんみ:塩味)の5つがあります。各々の味には、補い、助け、益すという「味の三用」なるものがあり、例えば甘味は「肝を益し、心を助け、脾を補う」働きがあります。気の働きには温(温めていく働きがある)、微温、平、微寒、寒(冷やして熱を取る働きがある)があります。

     

     

    猪苓は渇して小便不利、小便不利による嘔によく効きます。甘平となっておりますので、気の働きとしては温めも冷やしもしない「平」とされておりますが、猪苓の生薬そのものは内に熱ある状態によく効きますので、イメージ的には「微寒」のように考えて使う方が分かりやすいかもしれません。

     

    沢瀉は甘寒で胃の熱を冷まします。つまり沢瀉が入っているという事は、必ず胃に熱があるという事になります。胃に熱があれば喉が渇きますから、沢瀉はこの熱を去り、乾きを潤し渇(かつ)、冒(ぼう:頭に重く大きい帽子がかぶさっているような症状)や眩(げん:めまい)を治していきます。

     

    茯苓は甘平で、沢瀉のように冷やしたりはせずに、脾胃の水をさばくことにより動悸や眩、煩躁(はんそう:もだえてさわがしい)、衝逆(下から上へと突き上げる症状、例えばむかつきや動悸、息切れ肩のはり、頭痛、のぼせなど)、そして肉しん筋Α覆砲しんきんてき:ピクピク筋肉が動く、ケイレンする)を治していきます。

     

    白朮も同じように水を動かしていく生薬なのですが、味が苦です。苦味のものは血に行きますから、血脈(けつみゃく:血液がめぐる脈、流れる循環器系)の水を利していきます。上述の甘味の3生薬とは作用する位置が違います。そして特徴的なのは、小便不利(ふり)だけでなく小便自利(じり)にも働きます。小便不利は小便の出にくい状態です。小便自利というのは、反対に小便が出過ぎること、または小便の出が悪くなるはずなのに逆に出が良いことを言います。つまり出にくくても、出やすくてもそこの調節をするために使います。例えば小便が少なく、大便に小便で出すべき水が回って下痢している場合や、小便の回数が多くたっぷり出て便が硬い場合など、よく白朮を使います。また血脈を温める働きがありますから、血脈が温まれば筋肉や骨も温まりほぐれますから

    筋骨の痛みにもよく使われます。めまい、むくみ、頭痛、吐気、胃腸の病など応用範囲の広い生薬です。

     

    桂枝は気味(きみ)は辛温で、肺や皮膚を温め汗を発し表を整えます。表の陽気が不足することで起こる衝逆(しょうぎゃく:下から上へと突き上げる症状、例えばむかつきや動悸、息切れ肩のはり、頭痛、のぼせなど)によく使います。表のただれを整えたり、表を補う目的で使います。

     

    五苓散で体内の停滞している水を体外に抜く場合、表が整っていないと水はうまく外へ出ません。例えば、2Lの水の入ったペットボトルを真下に傾けても出てくる速度は緩やかですが、逆さにしたペットボトルの上の部分に小さい穴を開けますと、もっと勢いよく早くペットボトル内の水は外に出ますよね。人間の体もこれと同じことが言えます。表である皮膚の状態が整っていないと、陽気が正常にめぐり、気の発散が正常に出来ていないと、体内に停滞した水はなかなかスムーズに外へ出せないのです。この表の陽気を補い整える働きが五苓散内の桂枝にあるのです。ということは、反対に言いますと、皮膚を冷やす(クーラーなど)ことは、五苓散の効き目を低下させてしまうことになります。また白朮で、皮膚の下に流れております血脈を温めて桂枝の表を補う働きを助けております。

    このように見ていきますと、1つ1つの漢方薬の生薬構成や量のバランスなど、精巧に緻密に考えられて作られていることが分かってきます。素晴らしいですね♪

     

     

    次回は、五苓散を条文を使って説明していきたいと思います。

    読んで頂きありがとうございます(/ω\)

     

     

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    | 漢方 | 13:35 | comments(0) | - |
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