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土用中の手術・治療は要注意!
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    JUGEMテーマ:漢方

     

    43歳の痩せ型の女性の方の症例をご紹介致します。

     

    2017年2月3日(金曜日)

    他店より電話があり、「今お客様が店頭に来られていらっしゃるのですが、症状をお聞ききしましたが症状が激しく病院でも治らない方で難しいので、先生お願いできませんか。」ということでした。お客様のお名前をお聞きすると、私も今まで何度か接客したことのある方で、顔も体格も分かる方でした。

     

    スタッフ経由で大方の状態を聞いてみると、

    年末から歯茎が腫れて、歯科で治療し、抗生物質(セフゾンなど)や鎮痛剤(ロキソニンなど)も服用していてもだんだん歯茎が腫れてきて、手に負えなくなってきて歯科医にも「もううちでは対応できない」とさじを投げられてしまった。他の歯科医院(2院ほど)にも受診したが、全く良くならず、薬も効かないし、だんだんひどくなってきたとのことでした。

     

    ご本人さんに電話を代わってもらい問診してみると、

    ●治療自体は抜歯ではなく、歯を治療し歯に物を被せて、それを取ってもらったのがちょうど1週間程前で1月25・26日くらい。この頃に特に腫れて口が開かない、もちろん噛めなくなってしまった

    ●患部を触ると熱い、夜も眠れない

    ●ロキソニン飲んでも効かない

    ●数日前に少し膿が出て、ほんの少し楽だった

    ●熱(体の体温)はロキソニン飲んでいるのであるのか無いのかは分からない(微熱がその前くらいから出ていた)

    ●ここ1週間ほどは柔らかいものしか食べられない、少量しか食べられない(ウイダーインゼリーやおかゆを食べている)

     

    ここまで聞いて、この方の症状は年末からもう1ヶ月から2ヶ月ほどになります。うまくしゃべれず、口も開かない状態で、病院の抗生物質や鎮痛剤を飲んでいても治まってこない、1週間前から特に激しく悪化しきちんとした食事も食べられておりません。1週間前というと土用の真ん中です。土用が1月17日から2月3日ですから、そのちょうど真ん中、つまり土用の土の気、肉への熱のこもり方も一番激しい時です。口は、胃であり、肌肉(きにく)に当たります。歯ぐきは肌肉であり、脾胃の状態が反映される場所です。土用の一番土の気が旺(おう)する1月25・26日から激しくなっていることからも、やはり自然の摂理、自然の中に人間は生かされていることを改めて再認識させられました。

     

    土用は、土の気、脾胃の気が旺している、つまり力を持って頑張る季節です。土は、土台になり、真ん中であり、万物の帰するところ、つまり伝えるところがない大元です。その土台が頑張っている時、無理がかかりやすい時に、体を疲れさせるような慣れない土いじりや運動、過労、暴飲暴食、そして手術や体にメスを入れること(歯の治療もこれに当たります)は、体の大元を損なわせ病気や症状の悪化や回復を遠ざける事につながっていきます。最悪の結果にもつながることも多いと聞いております。できる限り土用中の手術や検査(肉を傷つけるような検査)は避けるべきです。症状が落ち着いている方でも、土用中は地面である土の気が盛んですから、症状がぶり返しやすくなります。

     

    この方の今の症状は、この土用中の影響と、年末からの無理疲れで歯ぐきの肌肉に熱がこもっているのです。

    ●手足の冷え→なし

    ●寒気→以前はあったが今は無い

    肌肉の熱を下す大黄の処方を考え、1週間ほど食事がきちんと取れてませんから、胃の不和(ふわ:正常に整っていない状態)を整える下し薬、調胃承気湯(ちょういしょうきとう)を1日分処方。その日のうちに3回飲んで、明日にまたご連絡くださいとお伝え致しました。

     

    2月4日 

    「昨日午後1回、夕方1回、寝る前と飲んで、夜中にお腹が痛くなって下痢しました。でも少し口開くようになりました。」

    最初の激しい熱感は調胃承気湯で取れた感じでした。ただ下痢して腹痛も出てきましたから、もう調胃承気湯などの大黄(だいおう)の処方はいりません。

    四逆散(しぎゃくさん) おもゆ 2日分処方。

     

    2月6日

    「2月4・5日と飲んで、5日の夜にお腹が痛くなり下痢しました。今日はまだ何も飲んでいません。でも大分口も開くようになりました。」

    程度をお聞きすると、最初が10とすると今は5くらいになったとのことでした。3日で半分になれば上出来です。今までずっと悪いままで病院の手当も効かないほどの状態が改善に動いているのは、漢方薬が効いている証拠です。

    ここで再度問診、

    ●生理前でもうすぐ生理が来る

    ●調胃承気湯、四逆散で腹痛と下痢が起きた

    ●年末からの病の本となっている疲れがある

    ●元々やせ形の体型で、ここ1週間きちんとした食事が取れていない

    これらのことを考慮して、血を補い、疲れを取り、お腹を守り、歯ぐきである肌肉(脾胃)を補う 当帰建中湯加阿膠地黄湯を食前に、四逆散を食後に 2日分ずつ処方致しました。もちろん食事の栄養の補いであるコンクレバンはきちんと飲むようにお伝え致しました。

     

    2月9日

    ちょうど他店に行ったときに偶然お会いすることが出来て、症状をお聞きすると10が3くらいになり、もう痛み止めも飲まなくても大丈夫になり、歯ぐきは全然気にされていないようでした(笑)もちろん下痢や腹痛は起こっていないようでした。

     

    ご本人様は漢方薬が効いている実感はなく、自然に治ったような感覚をもたれておりました。しかし1ヶ月以上も症状が改善せず、3か所の歯科医院からの抗生物質や鎮痛剤などの効果も出ず、治療の仕様がないとさじを投げられ、夜も寝れず口も開けなかった状態が、1週間以内で気にもならないくらいまで回復できているという事は、必ず漢方薬は効いております。

     

    全て病気を治していくのはその方自身です。養生したり、色々治療しても治ってこない時、そういう時に病の根本を捉え自分自身で治していけるようにバランスを整えてあげる、自分で自然に治していけるようにサポートしてあげる、そんな役割が漢方薬なのです。ですので、漢方薬が効いて自分自身で治していける時は、この方のように自然に治る感覚を持たれる方が非常に多くいらっしゃいます。無理やりではなく、ごくごく自然なのです。自然の本来自分に備わっている治していく力、これを正しく働かせるためのお薬、手助けが漢方薬の働きなのです。

     

    改めて勉強になりました(−ω−)/

     

     

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    | 漢方 | 14:50 | comments(0) | - |
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