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妊婦さんの耳鳴り  苓桂味甘湯(りょうけいみかんとう)
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    JUGEMテーマ:漢方

     

    2017年(木運不及)5月11日

    32歳の妊婦さん(妊娠9ヶ月) 10日ほど前から左耳が耳鳴りのような感じで聞こえにくくなる、朝起きたときは治っているが10時頃から症状が出てそこから1日中ずっと症状が続いて気になる、時間帯や食事の前後、休みの日、気温などでの耳鳴りの変化はなし、10日ほど前から毎日起こる、耳に手を当ててマッサージしたり押さえていると少し聞こえるようになる、自分で思い当たることなし

     

    問診していくと、鼻水がよくでる、尿は透明ではないが薄く少量で回数は多い、食欲あり、寒気無し、首筋のコリはそこまで気にならない、喉の渇きなし、舌は赤色、のぼせなし、水分量をお聞きすると普通で常温のお茶を取っています、ジュースは飲んいませんとのことでした。

     

    鼻水は肺の水ですから、処理できない溢れた余分な水分があるはずです。具体的にお聞きしていくと、果物やアイスは食べるとのことでした(笑)まずは冷えて滞っている肺の水をさばいてあげることが必要です。肺が温まり肺の水が取れるだけで耳の気血の巡りもよくなり耳鳴りも取れる可能性がありますし、耳鳴りが変わらなければ次は肺の親である胃からの気血の突き上げによる耳のこもり(頭冒:ずぼう)でしょうから、それに効く漢方薬を出せばいいと考えました。まずは肺の冷えた水を取ることが先決です。

     

    そのことを説明し、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)2日分処方。

    店頭で2包服用して頂き、45分後に2包また服用して、しばらくしてお電話くださいとお伝え致しました。

    お電話では「耳の症状は変わらない。鼻水は止まりました。」とのことでした(尿の出はご自身では変わっていないとのことでした)。残り2包も服用するようにお伝えし、夕方に再来店して頂きました。

     

    苓桂味甘湯(りょうけいみかんとう) 5日分処方。

     

    5月12日 

    ご様子をお聞きすると、「10日ほど前から毎日起こっていた耳鳴り・聞こえにくさは今日は出ていません。午後に少し症状が出てきそうな感じがあってすぐ服用したら、30分程ですぐ治まりました」と言って頂けました。

     

    この時期はどなたでも水はけが悪くなります。この方も冷たい物や水分を取っていないつもりでも、この方の今の状態にとっては負担になっていたのです。処理できない水が胃や肺に滞って、上に気が突き上げ、耳の辺りにこもれば耳鳴りが起きます。苓桂味甘湯でその上に突き上がった気衝(きしょう:気のつきあげ)を治してあげれば良いのです。

     

    金匱要略の痰飲咳嗽病(たんいんがいそうびょう)の38条から41条の流れに、苓桂味甘湯から苓甘姜味辛夏仁湯への流れが書かれております。

    39条 苓桂味甘湯から桂枝を取り、乾姜細辛を加え調節 (苓甘姜味辛湯)

    40条 半夏を加えた (苓甘姜味辛夏湯)

    41条 杏仁を加えた (苓甘姜味辛夏仁湯)

     

    苓桂味甘湯の加減した処方が苓甘姜味辛夏仁湯です。この妊婦さんの場合も、苓甘姜味辛夏仁湯で鼻水を治し、この漢方薬では及ばない耳鳴りは苓桂味甘湯で治りました。傷寒論・金匱要略の条文の大切さを改めて再確認できました(-ω-)/

     

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    | 漢方 | 18:36 | comments(0) | - |
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