ツルガ薬局公式サイト
ツルガ薬局公式ホームページへ!健康情報や漢方症例などが見れます!
CALENDAR
S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>
ARCHIVES
CATEGORIES
MOBILE
qrcode
<< 2月4日から春に入ります    〜 春の養生法 〜 | main | 2020年 春の土用   〜  4月16日〜5月4日まで  〜 >>
お腹がスッキリしない、不安感、時々逆流性のように上がってくる、痰 〜 附子粳米湯(ぶしこうべいとう)〜
0

     

    久しぶりに症例をご紹介致します。

    (なかなか落ち着いてブログを書く時間が無くて時間が空いてしまい申し訳ございません…。)

     

     

    70代男性 2020年1月28日(土用中)ご来店

     

    年末の外での作業で体調を崩され、お正月はずっと寝ていた

     

    2020年1月4日病院へかかり、インフルエンザと診断され薬を服用

     

    大腸ポリープの手術の予定日が1月10日で、体調が万全ではないが数ヶ月からの予約のため変更することが難しくしょうがなく切ってもらったが、その後からずっとお腹が痛い

     

    食欲はあるが、食後なんかお腹がスッキリしない、不安感もあり

     

    時々逆流性食道炎のように胃酸が上に上がってくる感じがする(吐きはしない)

     

    痰のように出したい物がある、出しても唾のようなものしか出ない、時々咳が出る

     

    背中のゾクゾクや、手足の冷え、下半身の冷えの自覚は無い

     

    奥様から見ると、厚着して寒そうにしている、寒がりになったように感じる

     

    厚着をしているせいか動くとカッーと熱くなって汗をかく、そしてシャツを着替えることもある

     

     

    こういう症状・状態を良くする漢方薬が欲しいとのご相談でした。

     

     

     

    さて、状態を考えてみますと、年末からの冷え(外寒)と、インフルエンザで病み上がりの所、手術をしてしまったことが原因となり、お腹を中心として体の芯が冷え、不安感や胃腸の症状、咽(のど)の通りも悪くなり、咳や痰、逆流性、カッーと上せるような症状が出てきております。

     

    胃とお腹はつながっておりますから、胃の働きを益して渇きを潤して、お腹から咽(のど)の方まで通りを良くして不安感やのぼせを治し、冷えを追い払うだけの体内の熱やエネルギーが少ないので、そこを温める漢方薬が必要です。

     

    附子粳米湯(ぶしこうべいとう)を1週間分お渡し致しました。

     

     

     

    2月10日 奥様がご来店され、7日分を14日くらいで服用していたみたいでした。

    「漢方服用後体調が良く、漢方薬を服用している時はお腹のことなど何も言わなくなったが、漢方薬が切れるとまたお腹のことを言い出したので、また同じものを下さい。」とおっしゃられました。

     

    詳しくお聞きすると、体の芯の冷えも、痰も、逆流性も、不安感やモヤモヤ感も良くなったみたいでした。

     

     

     

    体が弱っている時に、手術やその上に無理を重ねると、体は想像以上にダメージを受けます。

    そうすることでその人自身の弱い所に症状が出やすくなり、治りにくい病が作られてしまいます。

     

    今年は金運太過です。エネルギーが偏りやすい年なので、十分に体調管理にはお気をつけ下さい。

     

     

     

     

     

    ≪≪ 附則 ≫≫

     

    もう少し詳しく 漢方の教科書 傷寒論(しょうかんろん)金匱要略(きんきようりゃく)に添った説明をしてほしいとのお声も一部の方々から頂いておりますので、以下に書かせて頂きます。

     

     

    年末からの冷え(外寒)と、インフルエンザで病み上がりの所、手術をしてしまったことが原因となり病を起こしているため、傷寒論 「差後労復病(さごろうふくびょう)」という病み上がりにスッキリしない、治った後のぶり返しの病の所を考えてみますと、竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)という処方がございます。

     

    これは麦門冬湯(ばくもんどうとう)の大棗を竹の葉っぱと石膏に替えたような処方です。

     

    麦門冬湯は玉凾経(ぎょくかんけい)という本に「病後労複麦門冬湯之を主る」と書かれていますので、つまり体力の弱りから病の後なかなか治らず、再発ぶり返しを治すときにも使われる処方になります。

     

     

    そして、この人の病の中心はお腹にありますので、金匱要略の「腹満寒疝宿食病(ふくまんかんせんしゅくしょくびょう)」を考えました。そこに附子粳米湯が載っております。

    「腹中寒気(かんき)雷鳴(らいめい)切痛(せっつう) 胸脇逆満(きょうきょうぎゃくまん) 嘔吐(おうと) 附子粳米湯主之」

    簡単に解説いたしますと、お腹に寒気が入り込み、雷鳴のようにゴロゴロとなりお腹の調子が悪くなり、切るような痛みが出たり、上に気が上り、胸や脇の辺りが満ちてきたり張った、ひどいと嘔吐する、こういう状態には附子粳米湯が良い、ということになります。

     

    麦門冬湯から、麦門冬と人参を取って、附子を入れたような処方になります。

     

     

    麦門冬湯は、金匱要略 肺痿肺癰咳嗽上気病(はいいはいようがいそうじょうきびょう))にも載っています。

    「大逆上気(たいぎゃくじょうき) 咽喉不利(いんこうふり) 逆を止め 気を下す者 麦門冬湯 主之 」

     

    この方は気が上に上っています。附子粳米湯にも上への気の上りがあります。麦門冬湯にもあります。麦門冬湯の咽喉不利の元は脾胃(ひい)にあります。附子粳米湯はその元はお腹です。そして附子が入ることで、表を実し、陽気を益して、津液を保つ働きが必要な方に使います。この人の痰や逆流性、カッーと汗が出るような上せる感じがあり、胸の辺りがざわざわ落ち着かず不安感のような症状を、大逆上気や胸脇逆満としてとりました。

     

     

     

    差後労復病と腹満寒疝病、大逆上気と咽喉不利、胸脇逆満、そして陽気不足を補う附子を使いたい、となれば、附子粳米湯の処方が出て参りました。

     

     

     

     

    bnr_hp150.gif

     

     

     

     

     

     

    | 漢方 | 12:51 | comments(0) | - |
    コメント
    コメントする