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小建中湯(しょうけんちゅうとう)が鼻水に効く!?
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    今回は私自身、非常に勉強になった症例がありましたので、簡単な説明ではありますがご紹介させて頂きたいと思います。

     

     

     

    皆さん、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)という漢方処方はご存知でしょうか。

     

    一般的によく鼻水がボトボト垂れる時によく効くとされる漢方薬ですが、私自身も小青竜湯を飲むことがありますし、お客様にもよくお出し致します。良く効きます。

     

    小青竜湯よりも一段と冷えが強く、体の一番深い所に位置する腎まで冷えが及んでしまうと、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)などの処方が必要になる人もいらっしゃいます。

     

     

    さて、今回の方は40歳ほどの男性の方なのですが、いつもは小青竜湯が良く効いている方です。一段と冷えの強い時は麻黄附子細辛湯も服用される方です。漢方薬を服用すれば症状が落ち着くのには1日もかかりません。数時間で楽になられてその後は養生される方です。

     

    先日も(秋の土用中)鼻水がいつもと同じように出て、くしゃみも寒気もしていましたから、ここ最近の不養生がたたっていたということで、いつも通り上記の2処方をお出ししました。しかし、いつもはスパッと効くはずが、量を多くしたり、間隔をつめて服用してもらっても効いてこないというのです。他の処方など色々と変えて、それでも1〜2日で治ったのですが、その人の中ではいつもの漢方薬の切れ味のするどさがなかったと言われておられました。

     

     

    この前の記事にも書きましたように、今年は火運太過であり、年中肺が抑えつけられ、肺が抑えられれば肺の状態を反映する鼻や皮膚も弱ります。今年の夏は酷暑であり、夏は肺・鼻・皮膚がまたさらに押さえつけられてしまう季節であり、夏場のクーラーでさらに皮膚を冷やし、皮膚が冷えれば鼻が冷えますから、抑えられている上に冷やされる、そして夏から秋に変わり、秋は肺・鼻・皮膚が一番頑張らないといけない季節です。弱って冷やされてから働かされるわけですから、鼻は相当弱ってしまいます。そして冬に入り外気温が下がってきて皮膚が冷やされ、その冷えは鼻に伝わりますから、鼻水の症状は激しく、治りにくくなります。これはこの人に限ったことではなく、他の方々の風邪等の症状の経過を見ていればよく分かることです。こうした影響が必ずありますから、いつものようにスパッとは治らなかったのだろうと思っておりました。

     

     

    それから2週間ほどして、つい数日前、また同じようにボトボトの鼻水、くしゃみが出て、いつもの状態になったので漢方薬を下さい、とご来店されました。いつもと同じ症状です。しかし2週間前はスパッと1〜2時間で治りませんでした。従来のように何とか数時間で治したいとおっしゃられます。

     

    そこで病の原因、昨日のお昼頃から症状が出始めた状況をお聞きしました。まとめますと、運動不足解消のため山を走って登り、休憩なしで降りてきた、その時間30分程、全力を使い果たし直ぐに帰ってお風呂に入っている時からくしゃみ、鼻水が出てきたというのです。冷たい物は飲まないようにしていたみたいですが、今日は体中が筋肉痛で、昨夜も早めに疲れて寝て睡眠時間は十分取ったはずだと、いうことでした。でも眠いし、体がだるくて重いのです。

     

     

    これは、労です。寝ても疲れが取れていません。体が疲れれば必ず胃も弱ります。胃が弱れば、飲んだ水分を温められず、正常に尿や便から出すことはできません。冷たい物でなくても、飲み過ぎていなくても、それを十分にさばくことすらできないほどに弱ってしまっている状態と考えると分かりやすいかもしれません。

    すぐに小建中湯を服用して頂き、その後いつもの鼻水の漢方薬を飲んで頂きました。いつもの通り、数分で楽なのを店頭で実感されました。その後は間隔を短くして服用するようお伝え致しました。

     

     

    その日の夕方に、「もう症状はほとんど気にならず、小建中湯を服用すると、筋肉痛や体のだるさ、声の出方も楽で、お腹痛もお昼頃起こりかけましたが、すぐ治まりました、ありがとうございました」とご報告頂きました。

     

     

    やはり「原因ありて、病あり」ですね。いくら鼻や肺や皮膚、また腎を直接温めてみても効いてこない訳です。効かすだけの脾胃(ひい)の状態(体の土台の状態)がないわけですから。小建中湯で病の原因の労を取り、脾胃の回復を早め、ついで肺・鼻を温める漢方薬で鼻水をさばいてあげれば効いてきます。

     

    当たり前のことなのですが、ご本人様ですら大抵の場合、何が病の原因になっているか分かりませんから、私たち漢方を勉強している者が、原因や状態を捉える情報を引き出し、病の根本を捉えて治し方をお伝えしていくことが大切になってきますね。改めて勉強になりました(-ω-)/

     

     

     

     

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    | 漢方 | 17:31 | comments(0) | - |
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