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口の乾きと耳鳴り   柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
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    先日、来られた60代女性の方。

     

    土用に入る数日前から急に口の乾きと耳鳴りが出てきて困っているとのご相談でした。

     

    耳鳴りはジッーと虫が鳴いている感じで、ご本人様は思い当たることがないと言われます。

     

    実際、土用に入る前でもその影響が出てくる人も多くいらっしゃいます。

     

    その他の特に気になる症状も何もないとのことでしたので、土用の影響で腎が剋(こく)される(抑えられる)体の状態になり、腎の主っている耳や水分代謝に症状が出てきたとして、八味地黄丸(はちみじおうがん)を4日分差し上げました。

    (→参考:八味丸の効く人、効かない人)

     

     

    4日後にご来店、八味丸(八味地黄丸)を服用したことで、おしっこがスッキリ出たこと、服用し始めた金・土曜日は耳鳴りが出ませんでした、とのことでした。しかし、日曜日の夜22時頃耳鳴りが起こり、一旦は知らない間に寝てしまうが、深夜の物音で(1:30頃)起きたときに耳鳴りが左右で起こり、あまり眠れなかったとのことでした。早朝に八味丸をまた服用し、その後は耳鳴りはありません、とのことでした。

     

     

    八味丸で、自分自身でも気づいていなかった尿の出が良くなったことからも効果は出ています。しかし、耳鳴りは私的には他の原因から来ているのではないかと感じました。お客様とお話ししている中で、日曜日に持病の検査結果について知り合いの人から色々と話をされたことや、持病が常に気にかかっている様子が伺えました。夜なども考えてしまっているようでした。

     

     

     

    ここまでお聞き出来れば原因が分かります。

     

    自分自身でも自覚していない、精神的な不安感や心配。これが影響して、自律神経が緊張気味になり、眠りも浅く、口も乾き、熱が上に、頭に上りやすくなります。熱が上に上るということは、本来下半身を温めるための熱が上に上ってしまっているということですから、下半身はこちらも自覚されておられませんが冷えるということになります。下半身は「腎」が主る場所ですから、腎が冷える事につながります。腎が冷えれば、正常に働けず水を調節することが出来ず、体内で水分の偏在をきたします。口や腎が乾き、熱を持つことにもまた繫がります。ですから、尿の出も知らず知らずのうちに悪くなってしまいます。上に上った熱は血に入り、肝へ影響し少陽胆経(しょうようたんけい)の巡りを悪くさせます。少陽胆経は耳の周りを巡っている経絡(けいらく:気血の通り道)ですから、これにより耳鳴りも出やすくなると考えられます。

     

    つまり腎の弱りと乾き、そして肝や血の熱のこもりがあり、熱が偏るが為に体の深い所は冷え、体表部の陽気も乏しくなり気が上に熱と共に突き上がりやすくなっている状態です。これを和らげてあげればいいのです。

     

     

    腎の弱りと乾きには牡蛎(ぼれい)で補い、肝や血の熱のこもりは黄芩(おうごん)と柴胡(さいこ)、栝樓根(かろうこん)で冷まし、体の深い所の冷えは乾姜(かんきょう)で温め、体表部の陽気も乏しくなり気が上に熱と共に突き上がりやすくなっている状態を桂枝(けいし)で治していく、寒熱の偏りや急迫(きゅうはく:緊張やつまり、差し迫るような状態)症状を甘草(かんぞう)で和らげていく、この生薬構成の処方が柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)です。

     

     

    八味丸を減らし、柴胡桂枝乾姜湯を夜に服用して頂くように処方致しました。

     

     

    10日ほど後にご来店されたときにご様子をお聞きすると、もう耳鳴りはほとんど出ていない事と、夜がぐっすり眠れるようになり、よく合うということを教えて頂きました。

     

     

     

    どなたでも土用の時は、腎が弱りやすくなります。秋は肝が弱りやすい時であり、この2つが重なる秋の土用の時期は、肝と腎のトラブルが出やすい時期になります。このことも影響して上記のような状態が出やすくなったのかもしれません。

     

    また、柴胡桂枝乾姜湯の合う人は、まじめな人が多いです。

    頑張り屋さんで、周りに色々と気を遣える人、集中力があり、色々と忙しくバタバタと頑張って、陽気が足りなくなってくる人は、上記に説明した体の状態になりやすくなります。ひどくなると、動悸や胸苦しさ、足や体の冷えも激しくなり、気持ちが落ち着かなくコントロールも難しくなります。

     

     

     

     

    どんな症状でも諦めず、必ず原因がありますから、何かお困りの症状がございましたら、お気軽にツルガ薬局までご相談下さいませ(/ω\)

     

     

     

     

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    | 漢方 | 13:35 | comments(0) | - |
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